介護サービス事業所に求められる仕組みの提示で、外国人介護スタッフによる訪問介護が「気になる」と回答した生活者は44.7%から35.1%に低下

~最も重視されたのは日本語能力、事業所の取り組みを具体的に示すことが受け入れやすさにつながる~

NTTドコモビジネスX

NTTドコモビジネスX株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:稲葉 秀司、以下NTTドコモビジネスX)は、株式会社NTTデータ経営研究所(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:山口 重樹、以下NTTデータ経営研究所)と共同で、全国の20歳以上の男女1,053人を対象に、株式会社インテージの「マイティモニター」を活用した「外国人介護スタッフによる訪問系介護サービスに対する生活者の意識調査」を実施しました。

その結果、外国人介護スタッフが訪問系介護サービスに従事することについて、77.1%が何らかのプラス面を挙げました。一方、自分や家族が介護サービスを受ける場合、外国人介護スタッフが担当することについて「気になる」と回答した割合は、介護施設への入所よりも自宅での訪問系介護サービスの利用が高くなりました。 また、外国人介護スタッフへの研修や同行訪問、緊急時の連絡体制など、外国人介護スタッフを受け入れる事業所に求められる仕組み※が整っていることを示すと、自分が自宅で訪問系介護サービスを利用する際、外国人介護スタッフが担当することについて「気になる」または「どちらかといえば気になる」と回答した割合は44.7%から35.1%に低下しました。 さらに、日本語能力や緊急時の連絡体制、介護技術などの具体的な情報・取り組みを示すことも、外国人介護スタッフの受け入れやすさにつながることが分かり、生活者の安心につながる仕組みや情報を具体的に示すことの重要性が示されました。

※外国人介護スタッフが訪問系サービスに従事する際には、事業所に対し、(1)研修の実施、(2)同行訪問等によるOJTの実施、(3)本人の意向確認とキャリアパスの構築、(4)ハラスメント対策、(5)ICTの活用等による環境整備等が求められています。

【主なポイント】

  • 外国人介護スタッフの訪問系介護サービスへの従事自体には77.1%がプラス面を挙げる一方、自分や家族が自宅で同スタッフによる訪問系介護サービスを利用する場合には慎重な受け止め

  • 事業所に求められる仕組みを示すと、自分が訪問系介護サービスを利用する場合、外国人介護スタッフが担当することについて「気になる」割合は44.7%から35.1%に低下

  • 日本語能力を67.5%が重視、日本語能力、緊急時の連絡体制や同行訪問、介護技術を示すことで7割超が「受け入れやすくなる」と回答

調査詳細レポートは、こちらからご覧いただけます。

【調査背景】 

日本の介護分野では、サービスを支える担い手の確保が大きな課題となっています。なかでも訪問介護は、利用者の自宅を一人で訪問するという特性等から、人材確保が特に難しい状況が続いています。こうした課題を背景に、2025年4月から在留資格「技能実習」および「特定技能」の外国人介護スタッフが、一定の条件のもとで訪問介護を含む訪問系サービス(以下、訪問系介護サービス)に従事できるようになりました。 今後、介護人材不足は一層深刻化することが見込まれています。介護の提供体制を維持し、高齢者や障害のある人が住み慣れた地域で生活を続けられるようにするためには、外国人介護スタッフが安心して活躍できる環境を整えることがこれまで以上に重要となっています。 一方、訪問系介護サービスは利用者の自宅という私的な空間で提供されるため、利用者本人や家族の安心感や信頼関係の構築が特に重要です。しかし、外国人介護スタッフに関する既存調査は、介護サービス事業者や外国人介護スタッフ本人を対象としたものが中心であり、サービスを受ける生活者側の受け止めは十分に明らかになっていません。 そこで本調査では、外国人介護スタッフが訪問系介護サービスに従事することについて、生活者がどのように受け止め、どのような仕組みや情報・取り組みが受け入れやすさにつながるのかを明らかにすることを目的とし、実施しました。

【主な調査結果】

1. 外国人介護スタッフの訪問系介護サービスへの従事自体には77.1%がプラス面を挙げる一方、自分や家族が自宅で同スタッフによる訪問系介護サービスを利用する場合には慎重な受け止め 

全員(n=1,053)を対象に、訪問系介護サービスの担い手不足について確認したところ、86.3%が問題と捉えていました(図表1)。また、外国人介護スタッフが訪問系介護サービスに従事することで期待できることを確認したところ(複数回答)、「人手不足の解消につながる」が65.7%と最も多く、何らかのプラス面を挙げた人は77.1%でした。 一方、自分・家族のいずれかが介護サービスを受ける場合、外国人介護スタッフが担当することについて「気になる」または「どちらかといえば気になる」と回答した割合は、介護施設への入所よりも自宅での訪問系介護サービスの利用が高くなりました。自分がサービスを受ける場合は介護施設への入所が34.9%、訪問系介護サービスが44.7%で9.8ポイント高くなりました。家族がサービスを受ける場合もそれぞれ39.5%、45.3%で5.8ポイント高くなりました(図表2)。 さらに自分または家族が訪問系介護サービスを利用する場面で外国人介護スタッフが担当することが「気になる」と回答した人(n=500)に、自宅に来てもらう際の気がかりを尋ねました。その結果、「自分や家族が大切にしている生活のやり方・習慣が伝わりにくいこと」が68.4%と最も多く、次いで「トラブルや急変のときに、すぐに応援を頼めないこと」が60.2%でした。 これらから、自宅でサービスを受ける場面では、生活習慣をどのように共有するか、トラブルや急変時にどのような支援を受けられるかといった点が、生活者の主な気がかりとなっていることが分かりました。

【図表1】訪問系介護サービスの担い手不足への認識(単一回答)

【図表2】場面および立場別にみた外国人介護スタッフへの受け止め(単一回答)

2. 事業所に求められる仕組みを示すと、自分が訪問系介護サービスを利用する場合、外国人介護スタッフの担当が「気になる」割合は44.7%から35.1%に低下

全員(n=1,053)を対象に、外国人介護スタッフが訪問系介護サービスに従事する際に事業所に求められる仕組みが整っていることを示し、受け止めの変化を確認しました(同一回答者による提示前後の比較)。 その結果、自分が訪問系介護サービスを利用する場合に「気になる」または「どちらかといえば気になる」と回答した割合は、仕組み提示前の44.7%から提示後の35.1%となり、9.6ポイント低下しました(図表3)。一方、外国人介護スタッフが訪問系介護サービスに従事する際、事業所にこうした仕組みが求められていることについて、70.3%が「知らなかった」と回答しました(図表4)。 これらの結果から、事業所に求められる仕組みは生活者に十分に認知されていない一方、その仕組みを示すことで、外国人介護スタッフが担当することへの受け止めが変化する可能性があることが分かりました。 

※仕組みの提示による変化は、受入体制が整っていると仮定した場合の意識上の変化であり、実際のサービス利用や行動の変化を示すものではありません。

【図表3】外国人介護スタッフの従事に必要な仕組みの提示有無による受け止めの違い(単一回答)

【図表4】訪問系介護サービスにおける外国人介護スタッフ従事に係る事業所要件の認知状況(単一回答)


3. 日本語能力を67.5%が重視、緊急時の連絡体制や同行訪問、介護技術などを具体的に示すことで7割超が「受け入れやすくなる」と回答

全員(n=1,053)を対象に、外国人介護スタッフによる訪問系介護サービスを安心して受け入れるために重要だと思うことを確認しました(複数回答、上位3つまで)。 その結果、「問題なく日常会話ができる日本語能力があること」が67.5%と最も多く、次いで「必要な資格・研修を修了していることが確認できること」が45.0%、「介護福祉士など、専門性の高い資格を有していること」が29.8%となりました(図表5)。上位3項目はいずれも、外国人介護スタッフ本人の能力や資格・研修に関するものでした。 また上記とは別に、日本語能力や介護技術、同行訪問、緊急時の連絡体制などの情報・取り組み※を示し、それぞれについて受け入れやすくなるか確認しました。その結果、「問題なく日常会話ができる日本語能力があるとわかる」が73.7%で最も高く、「緊急時の連絡体制が明確にわかる」が71.7%、「慣れるまで先輩職員が同行する」が71.4%、「必要なケアを問題なく行えるレベルだとわかる」が71.2%となり、いずれも7割を超える人が「受け入れやすくなる」と回答しました(図表6)。 さらに、自分が訪問系介護サービスを利用する場合に、外国人介護スタッフが担当することが「気になる」または「どちらかといえば気になる」と回答した人(n=471)においても、79.8%が提示した情報・取り組みのうち少なくとも1つについて「受け入れやすくなる」と回答しました(図表7)。 これらの結果から、生活者が安心して受け入れるために重視する日本語能力や資格・研修に加え、介護技術に関する情報や、緊急時の連絡体制、同行訪問などの事業所側の具体的な取り組みを示すことも、受け入れやすさにつながることが分かりました。

 ※本調査では、外国人介護スタッフを受け入れやすくなるかを確認するため、以下の7つの情報・取り組みを提示しました。 (1)問題なく日常会話ができる日本語能力があるとわかる、(2)必要なケア[排泄介助、食事介助等]を問題なく行えるレベルだとわかる、(3)慣れるまで先輩職員が同行する、(4)緊急時の連絡体制が明確にわかる、(5)苦情・相談窓口の連絡先が示される、(6)利用前に外国人の介護スタッフと顔合わせやお試しの機会がある、(7)すでにサービスを受けている利用者の体験談を聞ける

【図表5】訪問系介護サービスで外国人介護スタッフを安心して受け入れるために重要だと思うこと(複数回答)

【図表6】情報・取り組み別にみた外国人介護スタッフの受け入れやすさ(単一回答)

【図表7】提示した情報・取り組みのうち1つ以上において「受け入れやすくなる」と回答した割合(単一回答)


【調査担当者コメント】 

■ NTTデータ経営研究所 ライフ・バリュー・クリエイションユニット シニアコンサルタント 保坂 真名

本調査で特に注目したいのは、外国人介護スタッフへの受け止めが、介護施設への入所と自宅での訪問系介護サービスで異なる一方、事業所に求められる仕組みを示すことで変わりうるという点です。外国人介護スタッフの担当を「気になる」と回答した割合は、施設入所より訪問系介護サービスの場面で高くなりましたが、事業所に求められる仕組みを示して改めて尋ねると、「気になる」割合は下がりました。また、日本語能力、緊急時の連絡体制、同行訪問、介護技術は、示されればいずれも7割超が「受け入れやすくなる」と回答しています。 安心して介護サービスを利用するために必要な仕組みの多くは、日本人か外国人かを問わず共通しています。一方で、外国人介護スタッフの場合は、言語や生活習慣、文化の違いがあります。そのため、利用者とのコミュニケーションの取り方や家庭ごとの生活習慣、利用者ごとのケアの留意点等を、同行訪問や研修等を通じて外国人介護スタッフに丁寧に共有することが、生活者の安心を醸成するうえでの鍵になると考えます。また、こうした環境づくりは、生活者の安心にとどまらず、外国人介護スタッフ自身が安心して従事できる環境にもつながります。

【調査概要】 

調査名:「外国人介護スタッフによる訪問系介護サービスに対する生活者の意識調査」

調査期間:2026年7月8日~7月12日

調査方法:非公開型インターネットアンケート

調査対象:全国の20歳以上の男女

調査機関:NTTデータ経営研究所 ライフ・バリュー・クリエーションユニット・NTTドコモビジネスX

有効回答者数:1,053人(男性:520人、女性:516人、その他・答えたくない:17人)

<調査データについて> 

回答者の属性は、回答者の自己申告に基づいています。 回答の構成比は、小数第2位を四捨五入しているため、各構成比の合計は100%にならない場合があります。 

<調査結果の利用について>

 本調査は、株式会社NTTデータ経営研究所とNTTドコモビジネスX株式会社が共同で行っており、本調査結果の著作権は、株式会社NTTデータ経営研究所とNTTドコモビジネスX株式会社が保有します。 調査結果の一部を転載・引用される場合は、出所として「NTTデータ経営研究所/NTTドコモビジネスX」と併記した上で、掲載日・掲載媒体・引用箇所などの情報につきましては広報担当までお知らせください。 調査結果について、出所を明記せずに転載・引用を行うこと、データの一部または全部を改変することなどの行為はご遠慮ください。 本アンケート調査の生データは提供いたしかねます。 

<NTTドコモビジネスXについて>

 NTTドコモビジネスXは、「データ活用とテクノロジーで、企業の進化を支え抜く。」をミッションとして、データ活用と最適なテクノロジーの導入による “DX” と、それらを通じたより良い顧客体験 “CX” の実現をご支援することで、お客様のビジネスの可能性を拓く信頼の伴走者として、進化し続ける企業のデジタライゼーションに貢献します。 NTTドコモビジネスXは、2026年1月にNTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社から社名変更をいたしました。

所在地: 〒141-0032 東京都品川区大崎1丁目5番1号 大崎センタービル

代表者: 代表取締役社長 稲葉 秀司

URL : https://www.nttcoms.com/

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会社概要

NTTドコモビジネスX株式会社

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URL
https://www.nttcoms.com/
業種
サービス業
本社所在地
東京都品川区大崎1-5-1 大崎センタービル4階
電話番号
03-4330-8422
代表者名
稲葉 秀司
上場
未上場
資本金
3億円
設立
2012年10月