この本を読んで、あなたはまだ正気を保てるか? 飴村行『空を切り裂いた』本日発売。

読む者を「狂気」の彼岸に送り込む、令和の『ドグラ・マグラ』。

株式会社新潮社


 2018年の『粘膜探偵』から沈黙を守り続けていた、異形にして孤高の作家・飴村行、4年ぶりの新刊のテーマは、ズバリ「狂気」です。
「本書を読破した者は、必ず一度は精神に異常を来たす」とは、稀代の奇書『ドグラ・マグラ』(夢野久作)を評しての言葉ですが、本書はまさに、令和の『ドグラ・マグラ』。一読、自分の正気に自信が持てなくなるでしょう。

メンタルに自信のある方もない方も、是非お手にとってご確認下さい。


刊行に際し、著者からコメントが届きました。

描きたかったのは恐怖ではなく、希望だ。人は追い詰められ、打ちのめされ、踏みにじられても尚、本能によって死ぬことが許されず、がむしゃらに、時には闇雲にもがく。一見これほど哀れな姿はないが、それでも、もがいて、もがいて、もがき続けるうちに、いつしか傷は癒え、力は集積し、軌道は修正され、ある日突然思ってもみない形で突破口が開ける。つまり本書のラスト二行が意味するものは「嘲笑」ではなく「驚嘆」なのである。 ーー 飴村行
 



■著者プロフィール
飴村行(あめむら・こう)
1969年福島県生まれ。2008年『粘膜人間』で日本ホラー小説大賞長編賞を受賞し、デビュー。極彩色の悪夢のような強烈で唯一無二の作品世界で読者を熱狂させる。『粘膜蜥蜴』で日本推理作家協会賞(長編および連作短編集部門)を受賞。他の著書に『爛れた闇』『ジムグリ』『粘膜探偵』などがある。


■内容紹介
 「徴兵されながらも戦争を生き抜き、戦後、文壇の寵児としてもてはやされた孤高の作家・堀永彩雲。しかしその後半生は、絶望と狂気に彩られていた。昭和四九年に享年五〇で自害した作家の作品は、世間からは忘れ去られたが、一部に狂乱の読者を生み、育んだ。」
 全部で五章からなるこの作品は、それぞれ、彩雲の作品と出会うことで人生を狂わせた人物と、その人物にかかわることで人生を狂わされた人たちの群像劇でできあがっています。
一見折り目正しい普通に見えていた人が、一転、狂気の坂を転げ落ちていく。
 隣のあの人も、いや、自分だってそうなる可能性がある。そんな恐れを感じさせる、人間心理の極限に迫る作品です。
 作中の灰色がかった風景は、著者が「地獄だった」時代に実際に見た心象風景を描いたもので、その地獄を再現することがこの作品で目指したことであり、また、作品を描くことにより、その地獄から本当に脱することができた、と語っています。

■書籍データ
【タイトル】空を切り裂いた
【発売日】5月18日
【造本】四六版 三方断ちカバー
【本体定価】1800円(税別)
【URL】https://www.shinchosha.co.jp/book/354581/

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会社概要

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URL
https://www.shinchosha.co.jp/
業種
情報通信
本社所在地
東京都新宿区矢来町71
電話番号
03-3266-5220
代表者名
佐藤隆信
上場
未上場
資本金
8000万円
設立
1896年07月