「松戸ファンフェスタ in 松戸まつり」松戸市出身で世界陸上男子110mハードル5位の村竹ラシッド選手が凱旋 トークショーと子どもたちへの指導で市民と交流

松戸市

 松戸市は2025年10月4日(土)、松戸市ゆかりのアスリートやアーティストと市民との交流イベント「松戸ファンフェスタ」を、松戸市で毎年10万人以上が訪れる「松戸まつり」内で開催しました(「松戸ファンフェスタ」は、今年で4回目)。

松戸市民も応援した「世界陸上」終了から2週間、出身地松戸へ凱旋

 東京2025世界陸上競技選手権大会(以下、世界陸上)終了から2週間。男子110mハードル5位入賞という記録を出した、松戸市出身ハードルスプリンター村竹ラシッド選手(松戸市立相模台小学校・松戸市立第一中学校・千葉県立松戸国際高校・順天堂大学)が、「松戸ファンフェスタ in 松戸まつり」で、松戸市に凱旋しました。当日は、松戸まつりイベント広場でのトークショーと、母校である松戸市立第一中学校での、陸上競技に励む市内の小中学生に向けたハードル走のレクチャーを通じて、市民と交流しました。

当日の様子は下記で公開中:

https://www.city.matsudo.chiba.jp/miryoku/fanfesta/2025_report.html

応援する市民の熱気に包まれ、トークショースタート

 当日はあいにくの雨にもかかわらず、ラシッド選手のトークショーを楽しみにした多くの方が、続々とイベント会場に集まってきます。中には世界陸上のグッズや、お手製の応援うちわを持つ方もいて、来場者の熱量が伺えます。ラシッド選手が登場すると、会場は大盛り上がり。「ありがとう!」「お帰り!」など大観衆の声援に迎え入れられ、イベントがスタートしました。

松戸隆政市長が花束と市民からのメッセージアルバムを手渡し祝福

 冒頭では、松戸隆政市長がラシッド選手の祝福に駆けつけました。市長は「引き続きの活躍を、松戸市民みんなが応援しています。期待しています!これからも頑張ってください!」とラシッド選手に花束を贈呈しました。また、世界陸上の準決勝・決勝時に行われた母校でのパブリックビューイングで寄せられた150以上のメッセージが、サプライズでプレゼントされました。市民の熱いメッセージを受け取ったラシッド選手は「まさか母校でパブリックビューイングを行うとは思わなかったので、本当にうれしいです。結果はすごく不本意でしたが、終わってみたら、東京開催ということで、みなさんの熱い応援をいただきながら走ることができて、すごくうれしかったですし、楽しかったです。これからも頑張りたいと思う大会でした」と伝えると、市民から大きな拍手が響きました。

世界陸上では涙も「いまは気持ちが前に向いている」

 トークショーが始まると、司会を務めた松戸市出身のお笑い芸人・トミドコロさんも市民も、やはり気になるのは、ラシッド選手の今の気持ちと今後のこと。ラシッド選手は「パリオリンピックから1年間、メダルを獲ることだけを考えて走ってきたので、あのとき涙が出てしまいましたけど、いまは気持ちが前に向いていますし、まだまだ陸上をやめるつもりもありません。これからの長いキャリアの中で、メダルを獲りたいと思っています」と今後のメダル獲得について、市民の前で力強く話しました。

松戸駅周辺の思い出、大好きな味など素の一面を語る

 松戸まつりの舞台は、ラシッド選手が松戸市に住んでいた時によく利用していた松戸駅の近く。駅周辺の印象についても、同じく松戸出身のトミドコロさんとのトークが盛り上がります。「駅も工事していますし、街並みが変わっていて、懐かしかったりさみしかったりで…。小学校5~6年生ぐらいまではよく松戸駅周辺で遊んだりしていましたけど、なくなったお店もありますね。駅前の商業施設の中にあったゲームセンターに友だちと行っていました」と話しました。地元ネタが市民の共感を呼ぶなか、話題はさらにパーソナルなテーマへ。普段はなかなか外食をしないと話すラシッド選手ですが、世界陸上が終わったあとは大好きなお寿司を食べたのだとか。また、松戸駅周辺は有名なラーメン屋が集まっていることから、ラーメンなども食べるのかと聞かれると「市役所の近くにあるラーメン屋はおいしいですよ。よく行きます」と話し、地元ならではの見知った話題に、会場のあちらこちらからうなずきや笑いがこぼれ、一体感に包まれました。

 最後に「短い時間でしたが、集まっていただきありがとうございました。見慣れた顔も何人かいて、ちょっと安心しています」と松戸市民へのメッセージを残し、大歓声に包まれながら第一部は終了しました。

母校である松戸第一中学校で小中学生にハードルの楽しさを伝授

 次いで、母校である松戸第一中学校に舞台を移し、陸上競技に励む小中学生との交流イベントを開催。25名の市内の小中学生が集まり、またその姿を一目見ようと多くの市民が駆けつけました。世界で活躍する選手を目の前に緊張する子どもたちでしたが、ラシッド選手が子どもたち一人ひとりの目線に合わせてコミュニケーションをとるうちに、次第に場も和んでいきます。

 当日は、ラシッド選手自ら子どもたちにハードルの楽しさを伝えてくれる特別な日。まずはラシッド選手がデモラン。子どもたちの前で力強い踏み込みで軽やかに跳んで見せると、会場全体から感嘆の声と大きな拍手が上がります。「ハードルを飛び越えるときは、なにも怖がらずに自然体で跳んでいくことが大事。跳びこえるときは頭が上下に振れないようになるといいです」と、一人ひとりのハードルを跳ぶ姿を見て指導をしました。子どもたちが真剣に取り組む姿を見て、指導はさらに踏み込んだものに。「ハードルの間の歩数を意識して」、「スタートではセット時から力を入れる部分を意識してみて」など、自身も実際の競技で意識していることを伝授していました。

 そして、「ベストのプレーができないときこそ改善点を突き詰める面白さもスポーツの醍醐味ですから、目先の結果にとらわれずに、『うまくいかないときのほうが当たり前』と思って、スポーツに向き合ってほしいと思います。うまくできてないときこそ、改善のチャンスです。そのほうが、良い結果が出たときにまたモチベーションが上がると思いますし。ただきつい練習をするだけだと思わず、競技そのものも楽しむことを忘れずに取り組んでくれたらと思います」と、技術面だけでなく、トップアスリートとして競技に取り組む姿勢についても子どもたちにアドバイスをしていました。

相模台小5年生で陸上に出会い、ハードル人生へ

 小学5年生から陸上競技を始め、中学生からハードル走に取り組むようになったというラシッド選手。そのきっかけは渋々だったといいます。「でもそこから面白くなってハードルを続けて、いまも走っているっていう感じですね。松戸一中の時もしっかり陸上をやるって決めて走り続けましたね。高校の進学先は、自宅から通える距離だったのと、国際教養科で学びたいカリキュラムがあることから松戸国際高校を選びました。実は、松戸一中時代のトレーニングがきつくて、高校では陸上を続ける考えはありませんでした」と当時について教えてくれました。当時は体が小さく、体格が陸上競技に向いていないと思っていたというラシッド選手。それでも、「高校の先輩が熱心に誘ってくれて、陸上を続けることになりました。高校生になってからは、自分の体格の変化やハードルの高さの変化など、変化に適応することに苦戦した時期もありました」と、自らの陸上人生を振り返ります。

ハードル走はダイナミックな競技で迫力もある

 ラシッド選手にハードル走の魅力について伺うと、「ハードルは走る競技なんですけど、そのままフラットで走るのとは違うし、観ていてダイナミックな競技で迫力もあるし、選手それぞれでハードルを跳ぶフォームが違ったりと、語りだしたらキリがないぐらい魅力がありますね」と熱く語ってくださいました。

 交流イベントの最後には、「これからもハードル走だけでなく、陸上を楽しんでもらえたら」と子どもたちにメッセージを送ったラシッド選手。参加した子どもたち一人ひとりと握手しながら、ラシッド選手のサイン入りカードを手渡しました。憧れの選手からのサプライズに、子どもたちの驚喜する様子が見られました。その際に、ラシッド選手が触れたのは松戸第一中学校の生徒たちが着る「Matsudo1」と書かれた練習着。「僕もそれを着て練習していました」と、思い出のある体育館とともに当時を懐かしんでいました。イベントの最後には参加した子どもたちと集合写真を撮影。ラシッド選手が世界陸上に出場する際に、後輩である松戸第一中学校の生徒が応援メッセージを書き込んだ日の丸の旗と一緒に撮影し、イベントは大盛況に終わりました。イベント終了後、子どもたちの様子について振り返ると「この短い時間でもきちんと成長が見られて、こういったイベントが実施できてよかったです」と語りました。

イベントを終えて、改めての松戸への想い

 凱旋を終えて1日の感想を聞くと「僕がイメージしていた松戸まつりは10年くらい前のこと。人がいっぱいいることは変わっていなかったです。その人たちが自分を目当てに来てくれているのは、すごく嬉しいと思っています」と、久しぶりの松戸まつりの思い出に浸りながら教えてくれました。さらに、「今は年に4~5回松戸に帰りますが、車で帰ってくる際に新京成線の電車をみると『帰ってきたな』と感じますね。いまは『新京成』っていわないのですよね(笑)。自分が中高生の頃は、雨の日の通学や、練習・試合に向かう時に京成線を利用するぐらいヘビーユーザーでしたよ」と、改めて、松戸で育った日々を懐かしんでいました。

個人だけではなく陸上全体を盛り上げていければ

 自身の強みは、結果が安定していながらも、毎年0.1秒ずつアベレージタイムをあげているところと話すラシッド選手。今後については、「アスリートは競技力で結果を残すことだと考えているので、もっと魅せられるように頑張っていきたいし、競技以外にもこうした活動を通して、個人だけではなくて陸上全体を盛り上げていければと思っています」と、力強く語ってくださいました。また、「次の北京での世界陸上と、ロサンゼルスオリンピックでのメダル獲得に向けて、しっかり歩んでいきたいと思っています。これからも応援していただけたら嬉しいです」と、応援する松戸市民に向けてのメッセージをいただきました。今はオフシーズンだというラシッド選手。冬季練習を挟んで来年もまた、地元松戸市にパワーをくれる存在であることは、間違いありません。大注目の「松戸出身トップアスリート」です。

<イベント概要>

・日程:2025年10月4日(土曜)13:55~14:25(第一部)/15:30~16:30(第二部)

・会場:松戸まつり会場/松戸市立第一中学校

・主催:松戸市

・イベント内容:花束・メッセージカード贈呈(村竹ラシッド選手、松戸市長)

        村竹ラシッド選手トークショー

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業種
官公庁・地方自治体
本社所在地
千葉県松戸市根本387-5
電話番号
047-366-1111
代表者名
松戸 隆政
上場
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資本金
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設立
1943年04月