医師はどのような学習形態を求めているか ― 働き方改革の施行前に実態を調査 ―
株式会社協和企画(代表取締役社長:髙橋直武)と一般社団法人医薬教育倫理協会(AMEE:Association of Medical Education and Ethics、代表理事:北村聖、以下、AMEE)(※1、※2)は、236名の医師から回答を得た医師継続教育(※3)に関するアンケート調査結果を取りまとめ、Webサイトに公開しました。
https://www.amee.or.jp/report/231019/
-----------------------------------------------
背景
-----------------------------------------------
医師の長時間労働や労務管理の不十分さ、業務の集中などの改善を目指して、厚生労働省は2024年4月から新制度を施行します(医師の働き方改革)(※4)。医師に対する教育支援事業を行うAMEEは、その学習が自己研鑽に該当するか否かにかかわらず新制度の理念に則り、より効果的かつ効率的な教育プログラムを提供することで医師個人の負担軽減、ひいては医療の質の向上を通じて国民の健康増進に寄与したいと考えています。そのためには、医師の学習に関する現在の実態を把握する必要があると考え、今回のアンケート調査を実施しました。
-----------------------------------------------
方法
-----------------------------------------------
・調査設計は株式会社協和企画が担当し、株式会社インテージヘルスケアが提供するWebアンケートサービス「TenQuick」(※5)を用いて実施しました。
・2023年6月16日~20日まで、循環器内科、腎臓内科、糖尿病・代謝・内分泌内科、腫瘍内科の40歳以上の医師を対象としました。診療科は、AMEEの教育プログラムの実施歴を考慮して決定しました。
・各設問では、該当する尺度を選び、実施前に設定した加重ポイントによる重みづけを加えて数値化しました。
・学術団体が専門医資格単位を付与する目的で行うセミナーなどは、医師継続教育の範囲から除外しました。
-----------------------------------------------
主な結果と考察の要旨
-----------------------------------------------
月2回以上など、「製薬企業が主催/共催で提供するセミナー(Webでの実施を含む)」の利用が最も多かった。
プログラムの配信については、「いつでもどこでも何度でも受講できる形式(オンデマンド)での提供」を求める声が多く、リアルタイム配信プログラムが多いと思われる現状に対して不便さを感じている医師の実態がうかがい知れた。
Q1:医師継続教育に関する以下のプログラムについて、それぞれ、先生のご利用状況をお知らせください。
Q2:医師継続教育プログラムに関して、プログラムの内容とは別に、以下の条件はどの程度必要であると感じますか。
本調査結果の内容やAMEEの事業に関するお問い合わせは、下記までお願いいたします。 一般社団法人医薬教育倫理協会(AMEE) 事務局 info@amee.or.jp 担当 廣田 孝一 |
【株式会社協和企画】 https://www.kk-kyowa.co.jp/
株式会社協和企画は、ヘルスケア・コミュニケーション・エージェンシーとして、プロモーション事業、エデュケーション事業、コミュニケーション事業、コンベンション事業などを行うインテージグループの企業です。インテージグループの多彩なデータベース・ソリューションを駆使したエビデンスベースのアイデアと、「HEALTHIER DECISIONS 伝わる力で健やかな未来へ導く」という理念のもと、協和企画はこれからも情報を知識に変えて、人びとの最善・最適な選択を支えていきます。
※1 一般社団法人医薬教育倫理協会(AMEE、代表理事:北村聖、理事:寺本民生、近藤太郎、 https://www.amee.or.jp/ )は非営利型の一般社団法人で、医療倫理に基づき、高度な医学の継続教育を医師に提供することを通じて、医療の向上と国民の健康増進に寄与することを目的に2016年8月に設立されました。医薬に関する教育支援事業のほか、医薬品・医療機器のプロモーションに関するコンプライアンス支援事業や医薬の開発に関する研究支援事業などを行っています。
※2 株式会社協和企画は、AMEEに対して基金の一部を提供し、活動を支援しています。
※3「医師は、日進月歩の医学、医療を実践するために、生涯にわたって自らの知識を広げ、技能を磨き、常に研鑽」(日本医師会生涯教育on-lineより)しています。多用な中でも、学習の機会を創出するよう努力している実態があります。
※4 医師の働き方改革については、厚生労働省Webサイトに特設ページが設けられています。上長の命令がない自己学習や症例見学、参加任意の勉強会・カンファレンスは自己研鑽とされ、労働時間には計上しないことが基本となっています。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/ishi-hatarakikata_34355.html
※5 最大15問までの医療と健康に関する課題を調査する簡易Webアンケートサービスで、医師を含む医療従事者(薬剤師、看護師など)を対象とした調査が可能です。調査票確定から、最短では4営業日後にローデータの納品が可能であることなど、調査完了の早さも特徴の一つです。「TenQuick」を提供する株式会社インテージヘルスケアは株式会社協和企画とともにインテージグループで、「医療消費者」起点のデータの価値化による、最適な意思決定をサポートしていきます。
すべての画像