奥多摩町「つなぐ森」で生産した木材のサプライチェーンを構築し、開発プロジェクトで積極活用 東京都と「建築物木材利用促進協定」を締結

 野村不動産ホールディングス株式会社(本社:東京都新宿区/代表取締役社長:新井 聡、以下「当社」)は、当社が2022年10月より東京都西多摩郡奥多摩町(以下「奥多摩町」)にて地上権を保有する「つなぐ森」から生産された木材について、東京都を中心とする川上から川下までの木材サプライチェーン構築に取組み、さらに当社グループが開発する建築物等に積極的に活用していくことで、森林資源の循環や生産・利用を促進し、「脱炭素」、「生物多様性」、「人権」等、昨今のグローバルイシューの解決に寄与することを目的に、東京都(東京都新宿区/東京都知事:小池 百合子)と「建築物木材利用促進協定※1」を締結したことをお知らせいたします。
※1 『「森を、つなぐ」東京プロジェクトに関する建築物木材利用促進協定』

本プレスリリースのポイント

1.奥多摩町にて保有する「つなぐ森」で生産した木材を不動産開発に積極活用すること等を目的に東京都と「建築物木材利用促進協定」を締結


2.「つなぐ森」は、当社グループが奥多摩町にて2022年10月より保有する社有林であり、地産地消の循環する森づくりや生物多様性への取組みを推進


3.2025年竣工の大規模複合開発「芝浦プロジェクト S棟(東京都・港区)」の一部に活用することが決定


【建築物木材利用促進協定 締結式(2023年10月31日)】 写真左:東京都産業労働局 農林水産部長 築田 真由美様、 写真右:当社 執行役員 サステナビリティ推進担当 田中 克弥【建築物木材利用促進協定 締結式(2023年10月31日)】 写真左:東京都産業労働局 農林水産部長 築田 真由美様、 写真右:当社 執行役員 サステナビリティ推進担当 田中 克弥

【奥多摩町「つなぐ森」の全景】【奥多摩町「つなぐ森」の全景】

1.「つなぐ森」について

 「つなぐ森」は、当社グループが2022年9月に奥多摩町と地上権設定契約を締結し、今後30年間にわたり保有する森です。当社グループが「2030年までの重点課題(マテリアリティ)」として掲げる5項目のうち、「脱炭素」、「生物多様性」の取組みの活動フィールドとして、多様な共創パートナーと連携しながら、東京都内に所在する強みを活かし「地産地消の循環する森づくり」を推進しています。

 2023年6月に、生物多様性の保全や持続可能な森林経営を評価する森林認証制度「SGEC/PEFC FM」認証を取得し、2023年10月には、環境省主導の「民間の取組等によって生物多様性の保全が図られている区域を認定」する制度「自然共生サイト」に認定されています。また、開発プロジェクトでの活用として、2025年に竣工する大規模複合開発「芝浦プロジェクト S棟(東京都・港区)」の一部につなぐ森の木材を使用予定等、今後も当社グループの開発事業において活用していく予定です。


2.東京都との「建築物木材利用促進協定」の主な取組内容

1.当社グループは、「つなぐ森」において、森林経営計画の認定やPEFC国際森林認証制度の相互承認を受けているSGEC森林管理認証(FM認証)を取得し、それらをふまえた森林整備により高齢林の若返りを図ることで、安定的な木材の生産を行うとともに、脱炭素社会の実現に向けて、CO₂吸収量の向上に取り組む。併せて、適正な森林整備及び管理を通じて、生物多様性の保全にも貢献していく。


2.当社グループは、都内及びその近郊を中心とする、木材の安定供給のためのサプライチェーン構築により、「つなぐ森」において生産された木材を不動産開発事業等で利用するとともに、国産木材を活用した建築資材の研究開発も行うことで、脱炭素社会の実現に向けて、炭素貯蔵量の増加に取り組む。また、構築したサプライチェーンにおいて人権へ配慮するため、木材の各流通段階において労働環境等の把握を含むトレーサビリティの確保を行う。


3.東京都は、当社グループの建築物における木材の利用促進に関する施策の活用支援並びに情報共有・意見交換への協力や、周知・広報に関する協力などを行う。


<ご参考1>国産木材活用の背景

 日本の住宅建築においては、昭和 39 年に⽊材輸入の自由化が行われて以降、建築⽤の製材の半数を海外からの輸入材に依存しており、国内に豊富な資源があるにも関わらず、その供給先が定まらない⽊材が適齢期を迎えても伐採されず、未利⽤となっている状況です。

 また、森林は、CO₂の吸収・固定、生物多様性保全、土砂災害の防止等の多面的機能を有しているとされ、脱炭素社会の実現に向けて大きな役割を担っています。しかし日本の森林面積のうち約 4 割を占める人工林において、成熟した⽊を間伐し、若い苗⽊を植えることで森の新陳代謝を促す森林サイクルが、林業の衰退等により適切に行われず、森林の荒廃が進んでいます。

 このような日本特有の課題がある中、当社グループは2030年までのマテリアリティ(重点課題)として環境面では「脱炭素」「生物多様性」「サーキュラーデザイン」を掲げており、住宅、オフィス等の開発時に国産木材をはじめとした木造・木質化を積極的に推進しています。


<ご参考2>「つなぐ森」概要

所 在:東京都西多摩郡奥多摩町

面 積:実測 約130ha (登記簿 約79ha)

立 木:スギ・ヒノキ 74.2% (平均林齢63年)、広葉樹 25.8%

その他:敷地内林道(寸庭線/奥多摩町所管林道) 、寸庭川(奥多摩町管理河川)あり


【「つなぐ森」所在地】【「つなぐ森」所在地】


【ご参考:「つなぐ森」に関する過去の発表内容】

■プレスリリース:「森を、つなぐ」東京プロジェクト始動

https://www.nomura-re-hd.co.jp/cfiles/news/n2022112802132.pdf(2022年11月28日発表)

■プレスリリース:30by30に向けた環境省「自然共生サイト」に認定

https://www.nomura-re-hd.co.jp/cfiles/news/n2023102502315.pdf(2023年10月25日発表)

■動画:「つなぐ森」の循環する森づくりの様子 

https://www.nomura-re-hd.co.jp/2023/jp/



野村不動産グループのマテリアリティとSDGsについて

※野村不動産グループの重点目標(マテリアリティ)を国連のSDGs(持続可能な開発目標)に当てはめて整理しております。

  サステナビリティの取組み詳細は以下をご確認ください。

  URL:https://www.nomura-re-hd.co.jp/sustainability/

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ビジネスカテゴリ
環境・エコ・リサイクル
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会社概要

URL
https://www.nomura-re-hd.co.jp/
業種
不動産業
本社所在地
東京都新宿区西新宿新宿1丁目26番2号
電話番号
03-3348-8878
代表者名
新井 聡
上場
東証プライム
資本金
1186億400万円
設立
2004年06月