ブルガリ 第一回 「ブルガリ メチェナーテ」 開催を発表ブルガリ文化支援プロジェクト×東京藝術大学工芸の技と創造力の出逢い

2019年6月、ブルガリ ジャパン株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:ウォルター・ボロニーノ、以下「ブルガリ ジャパン」)は、第一回 「BVLGARI MECENATE/ブルガリ メチェナーテ」の開催を発表します。

様々な美術工芸品を誇る日本において、その一部は重要文化財・重要有形民俗文化財に指定され、職人とその好事家たちにより、伝統と継承が守られてきました。現代に生きる私たちは、先人が残した逸品を愛で、その美を求める崇高な人々の想いに痛み入り、雅やかなる時代へ想いをはせて参りました。たとえ時代が移り変わろうと、美を創造するのは偉大なる自然と人々の情熱だといえましょう。ローマで誕生し「宝石の魔術師」と称されるブルガリもまた、美を極めるという使命のもと職人を守り、130年以上に及ぶ歴史を刻む一方で、先見の明を持ち、コンテンポラリーなブランドとしての地位を確立してまいりました。その共通する精神と価値観は、「ブルガリ メチェナーテ」の設立に深く起因しております。

メチェナーテは芸術と文化の援護活動を意味するイタリア語です。その語源はローマ帝政時代の初代皇帝アウグストゥスの腹心であったガイウス・メチェナス/Gaius Cilnius Maecenenasに由来するといわれています。メチェナスは皇帝アウグストゥスの外交・政治面のアドバイザーであり、またアウグストゥス時代に輩出した新世代の詩人・文学者の最大の支援者として広く知られた人物でした。
この素晴らしき古代ローマ史実にインスピレーションを得て、ブルガリは「ブルガリ メチェナーテ」の設立に至りました。「ブルガリ メチェナーテ」は、若者たちに芸術活動のチャンスを提供することにより、日本の伝統的  美術・工芸技術技法の継承に役立ち、古き良き技術とコンテンポラリーの融合・出逢いを目的としています。

漆とは:
第一回ブルガリ メチェナーテのテーマは「漆」です。
日本の漆芸は高度な技法が現代に伝えられていますが、多くの行程で継承が難しい局面を迎えています。漆芸とは、漆の木から出る樹液を器の表面に塗ったり模様を描いて作品をつくる技術のことをいいます。漆は固まると水をはじき、くさらない被膜を作るので、昔から生活の道具に用いられてきました。椀や箸、盆や重箱など、漆が塗られた器をすぐに見つけることができます。漆は石器時代から接着剤として使われ、塗料としては9000年前の縄文遺跡から赤い漆が塗られた装飾品が見つかっています。この漆の特徴をいかし、金・銀や貝で美しく装飾し、大切な文書や衣装を入れる箱や、楽器、刀の鞘や鎧などがつくられてきました。漆芸はいろいろな素材と道具と様々な技法によって出来上がります。漆塗りをするためには素材を加工し器物(形)=素地にする必要があります。その素材には木材、麻布等の布、竹、紙、皮革、金属や陶磁器などもあります。漆を箆(へら)や刷毛(はけ)で素地に塗ることを髹漆(きゅうしつ)といいます。素地を堅牢なものにするための下地を施した後、様々な上塗り(仕上げ)をします。漆の塗り肌はそれだけでも深く柔らかな美しさと魅力的な造形があります。

さらに漆の持つ特性を活かし、豊かな表現力を持った加飾技法の一つに蒔絵(まきえ)があります。漆器の表面に漆で文様などを描き、それが硬化しないうちに金や銀の粉を蒔きつけて定着させる技法です。 蒔絵は日本独自に発達した漆芸の代表的な技法で1200年ほど前から行われています。

ブルガリ メチェナーテ スケジュール:
第一回 「ブルガリ メチェナーテ」では、若いアーティストに漆芸の様々な行程の体験機会、更には学んだ漆芸によるコンテンポラリーなアートワーク及びデザイン制作発表の場を提供します。この活動を通じ、現代社会における漆芸の需要の高まりに少しでも繋がることを願いとしています。

6月6日 「ブルガリ メチェナーテ 講演会」 於 東京藝術大学
東京藝術大学 美術学部部長である日比野 克彦氏をモデレーター、蒔絵の重賞無形文化財保持者である漆芸家の室瀬 和美氏をメンターに、ファッションデザイナーの舘鼻 則孝氏、アーティスト集団チームラボ代表の猪子 寿之氏、モデルの森 星氏をパネリストに迎えて、東京藝術大学在校生に向けたトークショーを開催します。

8月 某日    アートキャンプ開催
募集にて選出された10名/10組はアートキャンプへの参加し、漆芸が完成するまでの工程を体験します。更には、漆芸によるコンテンポラリーな作品を創造・制作します。アートキャンプは東京藝術大学 取手キャンパスで開催されます。

11月 某日     作品展示
アートキャンプを経て10作品が完成しブルガリ 銀座タワーに展示します。
なお、10作品のうち、最優秀賞を受賞した作品の制作者は、イタリア・ローマを訪れて美と伝統を巡る「シークレット ブルガリ ツアー」が副賞でブルガリ ジャパンより贈られます。

本プロジェクトの開催に向けて、発起人のひとりである内閣総理大臣夫人安倍昭恵氏は、以下の賛辞を送りました。
 

安倍昭恵氏安倍昭恵氏

 

日本の伝統工芸品は高い技術を持つ匠の手仕事による素晴らしい美術品であり、生活の中で使用される実用品でもあります。匠の手仕事を支えるのは、貴重な原料を生産する生産者と高度な技術をサポートする数々の用具と熟練した技であり、完成するまでには、多くの工程を経て、人々の心を尽くし、細やかな気遣いが施されます。大量生産、大量消費の生活様式が普及し、伝統工芸品の需要が低迷している中で、原材料の枯渇、職人の高齢化、後継者不足などの現状があります。
品質の良い物を、手入れをしながら大切に受け継いでゆく心が環境や人を慈しむ豊かな心を育てるものと思います。今回のブルガリ メチェナーテがその一助となればと思います。


プロフィール: 1962年東京生まれ。1987年第98代内閣総理大臣・安倍晋三氏と結婚。
2012年神田にこだわりの食材を使った居酒屋「UZU」を開店。
その他、ミャンマーの寺子屋支援、コメ作り、女性のためのUZUの学校など教育や食の振興に力を入れている。

第一回ブルガリ メチェナーテのメンターであり、漆芸家そして蒔絵の重要無形文化財保持者である室瀬和美氏は、次のようにコメントを寄せました。
 

室瀬和美氏室瀬和美氏

日本の工芸文化は千年を超える歴史を持ち、数多くの芸術作品を生み出してきた。日本の美術は「公」であれ私」であれ、常に生活空間の中で使用する役割を持ちながら表現されてきた。最も重要な点は日本の工芸文化には「自然」が根底に流れている事である。日本の国土は豊かな自然に恵まれ、四季折々の表情を持っている。その自然を享受しながら養われた感性を基に、土・布・紙・木・竹・金属・玉・貝、さらに漆液という自然からの素材を用い、「技」を通して美を表現してきたのが日本の工芸文化である。さらに素晴らしい事は長い歴史の中で、時代毎に新たな表現を生み出し、それが現在まで途絶える事なく現代に繋がっている事である。今回の場が伝統の価値観を伝えながらも新たな感性を通し、多くの作品が未来に向けて生み出される場となる事を期待している。

プロフィール: 漆芸家・重要無形文化財「蒔絵」保持者。
東京都生まれ。1976年東京藝術大学大学院(漆芸専攻)修了。日本伝統工芸展にて東京都知事賞など受賞多数。 
2008年、重要無形文化財「蒔絵」保持者(人間国宝)に認定。同年、紫綬褒章受章。現在、公益社団法人日本工芸会の副理事長を務める。作品は文化庁、東京藝術大学、ヴィクトリア&アルバート博物館、メトロポリタン美術館、大英博物館などに収蔵。創作活動と共に文化財保存活動も行い、漆の美や素晴らしさを伝えるべく、国内外への出展、講演活動も積極的に行っている。

東京藝術大学美術学部学長であり、第一回ブルガリ メチェナーテ講演会のモデレーターでもある日比野克彦氏は次のように語りました。
 

日比野克彦氏日比野克彦氏

 

世界中の地域にはそこから生まれた物をつくる技がある。気候、地形、植物体系と人は対話をしながら想像する力を学び、物を生み出してきた。
私たちは今、地球環境が、社会のネットワークシステムが大きく変化する時代に対面している。未来をあらゆるもの、こと、に対して寄り添い、眼差しを向けるようにする為に、私たちは、先人たちが会得した技に、人が持っている想像する力を注ぎ込み、心に語りかけてくる何かを創り出していきたい。


プロフィール: 1958年岐阜県生まれ。
1978年東京藝術大学美術学部デザイン科入学。1984年東京藝術大学美術研究科修了。1982年日本グラフィック展大賞受賞。1995年ベネチアビエンナーレ日本館。2016年より東京オリンピック文化プログラム「TURN」を監修。現在、東京藝術大学美術学部長、先端芸術表現科教授。岐阜県美術館長、日本 サッカー協会社会貢献委員会委員長。平成27年度芸術選奨芸術振興部門文部科学大臣賞受賞。

ブルガリジャパン代表取締役社長ウォルター・ボロニーノは、次のようにコメントを寄せております。

真の遺産は、世代を超えて受け継がれる本物の伝統、価値観、そしてノウハウの上に築かれます。メチェナーテと
いうプロジェクトを通じて、ブルガリは、職人技と芸術的ノウハウの関連性を支持し、伝統的な職人技に求められる高い品質水準と、ペースの速い現代のライフスタイルとの間にある溝を埋めます。遺産が未来に焦点を合わせた プラットフォームとして使われるよう、アイデンティティをダイナミックな方法で形作ることが重要です。


夢と創造を胸に抱く若者たちの情熱とともに、日本の伝統工芸の伝統が未来へと紡がれていくことをブルガリは願ってやみません。


 
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