小説家・森絵都の名訳で贈る人気絵本シリーズ第2弾『〈きもち〉がいちばん好きなもの』が待望の刊行!
ポーランド発、「感情」を描いた美しくも風変わりな人気絵本シリーズ最新刊。この冬最高のギフトブックとして、大切な方への贈り物に。
■〈きもち〉が好きなもの、〈きもち〉の仲間たち
それがかなしい記憶だとしても、胸を熱くしながら、ついつい過去を振り返ってしまう〈こいしさ〉。
世の中にはなにかしら危険なもの、こわいもの、百歩ゆずって心配なものしかないと考える〈びびり〉。
みんなと食べるジャムをこつこつと作る〈しんぼう〉、
ゴミ箱の中で捨てられた美しいものたちと暮らす〈無価値〉、
〈よろこび〉にちょっかいを出さずにはいられない〈悪意〉……。
わたしたちの心の中には言葉にならない気持ちがたくさんあって、
それは決して晴れやかな、明るい感情だけじゃない。
大人になると、ネガティブな気持ちは上手にしまうことを覚えるけれど、
なんのために、こんな気持ちになるのだろう?
■人気シリーズ待望の第2弾!
第13回ようちえん絵本大賞(全日本私立幼稚園幼児教育研究機構主催)を受賞した、2020年刊『〈きもち〉はなにをしているの?』に続く本作は、温かくユニークな姿かたちをした〈きもち〉たちが、わたしたちの繊細で豊かなたくさんの感情について、そして、その不思議さについて教えてくれる、ユーモラスで、ちょっとせつない人気絵本シリーズの第2弾。
正の感情も、負の感情も、それぞれに存在する理由があり、それぞれがしっかり関わり合っていること、どちらもなくてはならないことを気づかせてくれます。
前作に引き続き、これまで数多くの児童文学賞を受賞されている森絵都さんが翻訳を手がけ、一つひとつの感情を表す言葉を吟味して、やさしく、美しい日本語版を完成させてくれました。
自分の気持ちが、まるで他人の心のようにわからなくなった時、自分の大切な誰かの気持ちが、思いがけず、遠くに感じてしまった時、あなたにそっと寄り添う一冊です。
■本国ポーランドの読者から本書へ寄せられた声
〇この絵本の作り手は、読者の心の琴線に触れる方法を間違いなく知っている。
愛する人への贈り物として、母の日、父の日、子どもの日にも最適なギフト。
〇誰もが自分の子どもには美しい感情、ポジティブな感情だけを与えたいと願う。この本にはあまり好ましくない感情も出てくるけれど、その描写は温かく優しい。
子どもを怖がらせるのではなく、その感情がどんなもので、なぜ、どんなときに現れるのかを教えてくれる。
子どもたちが自分の感情に名前をつけ、対処しやすくするのに役立つと思う。
〇イラストの美しさに惹かれて買いました。大人の人にこそ、読んでほしい。
〇3歳の子どもと一緒に読みました。
複雑で繊細な感情について、親子で話をしたり、意見交換を楽しんでいます。
子を持つ全ての親に勧めたい。
〇独創的で温かみのあるこの本は、自分の感情について、誰かと話してみたい気にさせてくれる。
〇私たちがそうであるように、感情にも友達がいる。仲の良い感情もあれば、苦手な感情もある。
そして自分の内面に目を向ければ、彼らの世界のすべてを自分の中に抱えていることに気づくはず。
【著者紹介】
文 ティナ・オジェヴィッツ Tina Oziewicz
1971年ポーランド生まれ。児童文学作家。ヴロツワフ大学で哲学を学ぶ。2014年、絵本『川に架かる橋になりたかった高架橋』(未邦訳)が国際児童図書評議会のブック・オブ・ザ・イヤー賞にノミネートされ、デビューした。
絵 アレクサンドラ・ザヨンツ Aleksandra Zając
1988年ポーランド生まれ。オポーレ大学美術学部を卒業後、グラフィックデザイン、クレイアニメなどの仕事にたずさわる。手がけた児童書プロジェクト〈ジークシィ〉は、2014年クレアボヤンツ国際コンペティションの最終選考にノミネートされた。
訳 森 絵都 もり・えと
1968年東京生まれ。児童文学作家・小説家。早稲田大学卒業。
1990年、『リズム』で講談社児童文学新人賞を受賞しデビュー。野間児童文芸賞、小学館児童出版文化賞など受賞多数。2006年『風に舞いあがるビニールシート』で直木賞。著書に『カラフル』『オムライスのたまご』『あしたのことば』『チイの花たば』『生まれかわりのポオ』『獣の夜』などがある。
【書誌情報】
書名:〈きもち〉がいちばん好きなもの
著者:文=ティナ・オジェヴィッツ /絵=アレクサンドラ・ザヨンツ
訳者:森 絵都
仕様:B5変形/上製/65ページ/総ルビ
発売日:2023年12月22日
税込定価:1,980円(本体1,800円)
ISBN:978-4-309-29369-1
装幀:名久井直子
対象年齢:3才から大人まで
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