NHK大河ドラマ「光る君へ」が始まる前に読んでおきたい1冊!『源氏物語の作者を知っていますか』発売(12/9)。
不遇な中流貴族の娘がなぜ、世界屈指の物語を書くことができたのか?
知っているようで知らない『源氏物語』成立のオモテを読み、ウラを読む
時は平安中期。天皇家と一体化するため血の争いに明け暮れ、権力の中枢を占める藤原氏。
政権が道長に収斂されてゆくとき……不遇な中流貴族の娘がなぜ、世界屈指の物語を書くことができたのか。
紫式部の何が、どうすごかったのか? 何を書こうとしたのか? 一千年も読み継がれている人気の秘密とは!?
いま注目の日本古代文学研究者が語る、知っているようで知らない紫式部と『源氏物語』、教科書にはない面白さ!
いまひとつ掴みどころのない平安時代が、この一冊でよくわかる!
多感な少女時代、一家の凋落、早くして夫と死別、中宮の女房への抜擢、不慣れな宮仕え、宮廷内の権謀術数、皇統の行方……東大教授がわかりやすく、おもしろく、紫式部の実像と平安文化のリアルを描く。
男女の必須教養から、和歌の歌体、大和絵の描写方法、当時の恋愛、儀礼、天皇家と藤原氏のつながりまで、わかりやすい解説と豊富な図解・イラストでスッと頭に入る!
宮仕えとは? 宮廷内の上下関係は? 道長との関係は? 清少納言に苛立ったのはなぜ? 複雑な心境が吐露される『紫式部日記』から、道長絶頂期のリアルが見えてくる!
「名前は知っているけれど、作品も大体見当がつくけれど」という人でも大丈夫。『源氏物語』五十四帖のあらすじを一気に紹介。紫式部が託した思い、一歩踏み込んだ味わい方、初心者にオススメの入門書案内まで、知っておきたい基礎知識も満載!
目次
はじめに――『源氏物語』成立のオモテを読み、ウラを読む
第1章 平安時代を覗いてみませんか
●知るほど不思議な平安朝の文化――漢字と仮名と絵と
●恨みを抱えて死んだ者たち――政治の勝者と敗者
●妻は複数で当たり前?――多情な男に悩まされる女たち
●藤原道長の権勢極まる――時代を創った怪物
●まがまがしい京のまち――「もの」と病、そして……
第2章 『源氏物語』構想の日々
●漢学の素養をもつ娘――紫式部の生い立ち
●父に付いて京を離れ――越前に下った経緯
●年の離れた男との結婚――出会いと別れ
●彰子のもとに女房として仕える――馴染めなかった初出仕
第3章 独り心浮かれぬ回想録
●渡る世間は鬼ばかり?――本意ならぬ人生
●男子を産まねばならない重圧――彰子出産の記録
●明日知れぬ流れに身を任せながら――運命に翻弄される憂い
●藤原道長と紫式部――日記が語る深淵なる関係
●なぜ清少納言に苛立ったのか――世の人に言いたい
第4章 『源氏物語』の世界に分け入る
●冊子制作を始めるころ――研究史の上で重要な一言
●『源氏物語』の作者ということ――はかなき物語
●光源氏というスーパースター――知ってるようで知らない
●あらすじで読む『源氏物語』――読み始めたら、もうやめられない
第5章 読む楽しみは尽きない
●四人の貴公子による恋愛談義――長編化の原動力
●宿世遠かりけり――物語の軸となる課題
●やはり滅法おもしろい――恋の残酷
●すこぶる華やかな光源氏絶頂期――六条院の王権
●すべての歯車が狂っていく――憂愁の晩年
●「宇治十帖」という陰――次世代の物語
著者略歴
高木 和子(たかぎ かずこ)
1964年生まれ。東京大学大学院博士課程修了、博士(文学)。東京大学大学院人文社会系研究科教授。平安時代の仮名文学、特に『源氏物語』が生まれるに到る文学史的な動態を探ること、そして『源氏物語』そのものの構造や表現を分析することを研究課題としている。『源氏物語の思考』(風間書房)で第五回紫式部学術賞受賞。著書に『源氏物語再考』(岩波書店)、『源氏物語を読む』(岩波新書)、『源氏物語入門』(岩波ジュニア新書)、『平安文学でわかる恋の法則』(ちくまプリマー新書)など。
書籍概要
書名 :源氏物語の作者を知っていますか
著者 :高木 和子
発売日:2023年12月9日
判型 :文庫
頁数 :384ページ
定価 :1,056 円(税込)
発行元:株式会社大和書房 https://www.daiwashobo.co.jp
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