日立、「責任あるソフトウェアエンジニアリング」解説書籍の翻訳によりAI時代の公平性・安全性・倫理性を確保する取り組みを推進
社会インフラ事業で長年培ってきた企業文化とOSS・AI運用の知見を生かし「責任あるAI」の社会実装をリード

株式会社日立製作所(以下、日立)のシニアクラウドアーキテクトである松沢 敏志、クラウドネイティブ・SRE・AIシステムの研究者である藪崎 仁史、井出 貴也が翻訳した「責任あるソフトウェアエンジニアリング」が、3月21日に株式会社オライリー・ジャパンより出版されました。
本書は、AIを含むソフトウェアがもたらす潜在的リスクを防ぎ、公平性・安全性・倫理性を確保するための考え方や手法を解説するものです。翻訳を担当した日立社員3名は、クラウドネイティブ技術とAI運用に関する深い知見を有し、OSSコミュニティで業界に共通する課題にも取り組んでいます。こうしたグローバルでの先進的な活動で得られた知見を、AIで社会インフラを革新する日立の次世代ソリューション群「HMAX by Hitachi」*1 (以下、HMAX)に生かすことで、社会から信頼される「責任あるAI」の社会実装をリードしていきます。
近年、AIが自律的に判断し業務を遂行するAgentic AIの活用が期待される一方、AIが事実に基づかない情報を生成する「ハルシネーション」への対応や、判断における公平性・倫理性の確保が、社会的な課題となっています。本書は、現代のソフトウェア開発に求められる正しさや使いやすさだけでなく、社会から信頼される「責任あるソフトウェアエンジニアリング」の考え方を解説するものです。また、公平性の担保、プライバシー保護やコンプライアンス遵守、環境負荷の低減といった社会課題に対する具体的な取り組み例を紹介するとともに、これらの考え方を組織文化として定着させるための手法についても解説しています。
日立には、ミッションクリティカルな社会インフラ事業で長年培ってきた安全性・信頼性を重視する企業文化が深く根付いています。この企業文化を強みとして、近年は社会から信頼されるAIの実現に向けた取り組みを推進しています。具体的には、「Agentic AI Foundation(以下、AAIF)」に参画*2し、AIのアクセス権限管理や認証・認可の規格や仕様の標準化など、AIを安全に利用するための基盤づくりを進めています。これらの活動を通じて得られた知見を、HMAXに生かすことで、安全で信頼性の高い社会インフラの実現に貢献しています。また、企業におけるAI特有の運用課題を解決する「Hitachi Application Reliability Centers (HARC) for AI」*3を通じ、健全なガバナンスの確立と安全かつ効果的なAI利用を支援しています。
今後も日立は、社会インフラ事業で培ってきた企業文化と先進的な技術知見を融合し、社会から信頼される「責任あるAI」の考え方の普及に取り組んでいきます。デジタル領域以上に高い安全性と信頼性が求められるフィジカル領域を含め、HMAXを通じて、安全・安心で信頼性の高い社会インフラの構築に引き続き貢献していきます。
*1 ニュースリリース “日立、グローバルであらゆる業界に向けてHMAXを展開し社会イノベーションを加速” (2026.1.6)
*2 お知らせ “日立、日本企業で初めてAgentic AI Foundationに加入し、AIのアクセス権限管理の標準化を支援” (2026.3.10)
AAIF:The Linux Foundation傘下で、Agentic AIの透明性・標準化を推進する中立的な組織
*3 ニュースリリース “AIエージェントの導入効果を最大化するHARC for AI を提供開始” (2025.10.7)
■訳者について
株式会社日立製作所 Hitachi OSPOシニアクラウドアーキテクト 松沢 敏志(まつざわ さとし)

Linuxカーネル開発やKubernetesなどのOSSサポート経験を有し、現在はクラウドネイティブ技術の活用支援、SREおよびFinOpsの導入指導に従事。Google Cloud Partner Top Engineer、Japan AWS Top Engineersなどの受賞歴を持つ。HARCのサービスデリバリーを通じて、AI時代に求められる社会的責任を踏まえつつ、スピード・品質・コストのバランスを最適化するFinOps for AIの普及に取り組む。主な訳書に「クラウドFinOps 第2版」(オライリー・ジャパン)、著書に「合格対策Microsoft認定AZ-204」(リックテレコム)など。
株式会社日立製作所 研究開発グループ リーダ主任研究員 博士(工学) 藪崎 仁史(やぶさき ひとし)

クラウドネイティブおよびOSS関連技術の研究開発をリードし、広域ネットワーク制御、分散クラウド、データセンタネットワーク、コンテナ基盤などの研究開発・製品開発に携わる。米国におけるプロダクト開発の経験を有するほか、国際標準化活動や学会研究会の運営にも参画。「日本ITU協会 国際活動奨励賞」、「電子情報通信学会 通信ソサイエティ活動功労賞」などの受賞歴を持つ。近年は、Agentic AIの安全な運用を実現するため、オブザーバビリティや運用時のガバナンス維持、回答品質やドリフトといったAI特有の品質課題の改善に向け、責任あるAIエンジニアリング(Responsible AI Engineering)の研究開発および普及に取り組む。
株式会社日立製作所 研究開発グループ シニアリサーチャー 井出 貴也(いで たかや)

クラウドネイティブ技術を基盤としたシステムの設計・開発・運用に関する研究に従事。KubernetesやIstio*4の黎明期から数年にわたり、400名超の利用者と2,000超のコンテナを有する社内サービスの開発・運用をリードし、大規模分散システムに関する知見を蓄積してきた。現在は、分散システムにおける信頼性と効率性の両立を軸に、コンテナ技術、セキュリティ、オブザーバビリティ、AI品質設計、SREに基づく運用支援など、責任あるソフトウェア技術の実現に向けた先駆的な研究を推進している。OSSコミュニティでの登壇や学会講演などを通じ、学術・産業両面での技術発信にも取り組む。
*4 Kubernetes環境において、マイクロサービス同士の通信をアプリケーションに手を加えることなく、一元的に制御・セキュリティ確保・可視化する仕組み
■書籍情報
・書名:責任あるソフトウェアエンジニアリング -現実社会におけるGoogleのケーススタディとともに
・著者:Daniel J. Barrett
・訳者:松沢 敏志、藪崎 仁史、井出 貴也
・発行:株式会社オライリー・ジャパン
・販売:株式会社オーム社
・価格:印刷書籍版・電子書籍版 各3,520円(税込)
・本文:232 ページ
・発行日:2026年3月21日
・対象読者:ソフトウェア開発に携わるエンジニア、テックリード、アーキテクト、プロダクトマネージャー、UX/デザイナー、法務・企画担当など、信頼されるサービス・プロダクト開発・運用に関わる実務者
・商品ページ:
https://www.amazon.co.jp/dp/4814401582/ (Amazon)
https://books.rakuten.co.jp/rb/18513573/ (楽天ブックス)
・商品情報: https://www.oreilly.co.jp/books/9784814401581/ (オライリー・ジャパン)
■関連サイト
・ Hitachi OSPOについて
https://www.hitachi.co.jp/products/it/oss/ospo/index.html/?ni=260416
・ HMAXについて
https://www.hitachi.co.jp/products/it/lumada/hmax/index.html/?ni=260416
・ HARC for AIについて
https://www.hitachi.co.jp/products/it/harmonious/cloud/articles/harc/harc_ai/?ni=260416
■商標注記
・記載の会社名、製品名などは、それぞれの会社の登録商標もしくは商標です。
■お問い合わせ先
株式会社日立製作所 AI&ソフトウェアサービスビジネスユニット
お問い合わせフォーム:https://www.hitachi.co.jp/it-pf/inq/NR/
以上
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