異業種2社とロックバンドが共鳴しタッグを組んだ、新しいパーパスブランディング パナソニック×[Alexandros]×花王アタック “洗濯は未来への選択”「センタク」プロジェクト対談
プロジェクト発足経緯、テーマソング裏話、「#センタク」のパーパスとは・・・ プロジェクトメンバーがそれぞれの想いを語る
パナソニック株式会社(以下、パナソニック)と、 花王株式会社 アタック (以下、花王 アタック )は 、毎日の家事のひとつである洗濯を楽しみ、悦びを感じてほしいという思いから立ち上げた共同プロジェクト、『「 センタク」プロジェクト』 を、 2021 年 10 月 19 日(火)[洗濯を楽しむ日]からスタートしました。
そして、このプロジェクトで楽曲制作という一翼を担うのが[Alexandros]。テーマソング「日々、織々」が完成し、作詞・作曲をつとめた川上洋平さんが出演する「#センタク」CM の新生活篇を 、 2022年2月15日(火)に公開します。また、[Alexandros]川上洋平さんと、パナソニック、花王アタックのコアメンバーが対談を行い、このプロジェクトの起点となったパーパス(存在意義・使命)などについて想いを語り合いました。
そして、このプロジェクトで楽曲制作という一翼を担うのが[Alexandros]。テーマソング「日々、織々」が完成し、作詞・作曲をつとめた川上洋平さんが出演する「#センタク」CM の新生活篇を 、 2022年2月15日(火)に公開します。また、[Alexandros]川上洋平さんと、パナソニック、花王アタックのコアメンバーが対談を行い、このプロジェクトの起点となったパーパス(存在意義・使命)などについて想いを語り合いました。
- パナソニックと花王アタックの合同ワークショップで情意投合した共通の“パーパス”
プロジェクトスタートのきっかけは、3年前にパナソニックさんと花王アタック担当者が集まって実施したワークショップでした。テーマは、未来の洗濯について考える。「そもそも洗濯って何でするんだろう?」 「30年後の洗濯ってどうなっているんだろう?」など様々な課題について話し合いました。その時に根詰めて議論し合ったことが、今回のプロジェクトの根幹になっていると思います。
アタックが考える「清潔」とは、単に汚れを落とすだけ、菌を取り除くだけではなく、生活者の不安やストレスのようなものまで洗い流せる、それこそが本当の清潔ではないかという考えをブランドパーパス・信念にしています。
合同ワークショップを経て、パナソニックさんも同じ想いを持っていることが分かり、両社でこの概念を広げていきたいというマインドが高まり、このプロジェクトが立ち上がりました。
- 商品訴求ではなく、“洗濯の楽しさや悦び”をパーパスに掲げた理由とは
コロナ禍で洗濯事情は一変しました。清潔・除菌に気をつける一方で洗濯の量や回数が増え、また在宅勤務の増加で今まで洗濯する機会の少なかった人が洗濯をするようになり、失敗やお困りごとも増えています。それらがストレスになって、洗濯=面倒で苦痛で辛い家事というイメージになっているように思いました。抗菌、除菌などに関してはすでに色んなところで情報発信されていて、コロナ禍でお洗濯事情が一変している中で何ができるか、我々の存在意義、いま行動・発信すべきことを思考しました。以前みたいに、清潔なシャツに袖を通す心地よさや、洗いたてのシーツに包まれる気持ちよさなど、洗濯に楽しさや悦びを感じてもらえるようなコミュニケーションをスタートさせるべきだなって、両社で議論を重ねて決めました。
(花王アタック 榊原)
商品訴求を行う方向性も検討しましたが、今回の施策でパーパスをテーマに選んだ理由は、まずプロジェクトのスタートとして、より多くの方に我々の共通の思想を届けたかったからです。商品訴求よりも、より多くの方に振り向いていただけるのではないかと考えました。
- 単なるコラボやタイアップじゃない、パーパスに共鳴しスタートしたプロジェクト
最初このお話を聞いたときに、「どんな商品なんですか?商品じゃないんですか?え、どういうことですか?」っていうところから始まり…資料とかを読ませていただいて、あ、なるほどねと思って。
タイアップをやる時って、コンシュームされるものに乗っけていくものとしていつも曲を送り出していたんですけど。消費されていく商品を世に出すんじゃなくて、商品の先にある「世の中をどうしていきたいか」「いま届けていきたいメッセージ」といった理念や思想をシェアしたいっていうプロジェクトだったんです。だから僕は、乗っかるわけじゃなくてコンポーザー、つまり劇伴みたいな役割だと受け取りました。そういったものを一緒に世に出していくのは今までになかったことなので、一緒にひとつのアートをつくり出していくような、2社とバンドを組むような感覚で挑めそうだなと思ったので、すごくそこは面白いなと思いましたね。
(パナソニック 木村)
生活者の琴線に触れて、気持ちにしっかり響いていくプロモーションを考えていたので、今回は単純にタイアップにしたくなかったんです。このプロジェクトの背景や想いをきちんと受け取ってもらって、自分達なりに咀嚼し、それならばこういう曲をつくりたい、こういうこともできるんじゃないかというアイデアまで言ってもらえるような。コンポーザーとしての一翼も担える、プロジェクトメンバーになっていただけるアーティストと組みたかった。すごくハードルの高いオーダーをしていると思ってはいたんですけど、一過性で終わらないプロジェクトなので、妥協はしたくありませんでした。
- 『「#センタク」プロジェクト』テーマソング「日々、織々」。制作過程について
メンバー満場一致で、この曲の雰囲気って最初から、こういう感じ、こういうメロディーだよねっていうのがなんとなくありました。あまり明る過ぎない、もちろん暗過ぎないというか、すごく平坦なというか、悪く言うと淡々としているような感じなんですけど。でもそれが心の感情の一番の拠り所なのかなと思うんです。無理やり明るくしたり、無理やりロマンチックにしたりするよりも、もう少し淡々としたような。コードが変わらない、サビにいっても、あまりサビだっていう感じにしないほうがいいんじゃないかなっていうのは、何となくありました。洗濯だから清潔っていうことで爽やかさを想像されると思うし。でもそこに、清潔になろうとするその過程みたいなものを描けたらいいよね。その過程って、もしかしたら少し毒っ気があるものだったりもするだろうし。そこをくぐり抜けて、そこから脱して、明日に行きたいっていう、自分からの脱皮みたいなものを含めたりする時は、もう少し熱くなったりとかするメロディーも垣間見えたりした方がいいと思ったし。このプロジェクトの理念や思想を受け取って、噛み砕いていく。自分の中から自然に出てきたものは誠実なものだと思うし、嘘がないので。今回、そういうオーダーをいただけてありがたかったです。
(パナソニック 木村)
楽曲制作に関して、2つ感動したことがありました。ひとつはデモを受け取った時に、添えていただいたお手紙にものすごく感動しました。僕たちはどういう思いでこの曲を作ったかという曲の意図と、聴く人が少しでもポジティブになるように、口ずさんでもらえるように」って、真摯で誠実な想いが綴られていて、最後にご査収くださいって書かれてあったんですが、お手紙を添えていただくこと自体が初めてだったので、とても感動しました。
もうひとつは、CM撮影時に「洗濯は今日までの自分を洗い流して、明日また生まれ変わる尊い行為だと思う」と話されていたのが印象的で。洗濯は「未来への準備」「清潔に洗い上げるだけじゃなくて、気持ちまでも動かせる行為」だと、改めて気づきと発見をもらいました。もしかしたら、曲制作のために何度か洗濯をされたのかなって思ったんですよね。そう思うくらい、このプロジェクトの想いを受け取って、自分なりに咀嚼して、曲に反映してくれたんじゃないかなっていうのを、私だけじゃなくて洗濯機の開発担当者もすごく感じ取ってて。このプロジェクトにとても寄り添ってくれているという感覚がありました。
([Alexandros]川上)
僕は商品を使う側の人間なので、その目線に立って、気づいたことを伝えることはできると思いました。僕が感じ取ったものだったり、もしくは関係ないよねという部分もあるんですけど、それはもしかしたら、聴いてくださる皆さんの生活に結びつくようなキーワードになるのではないかなと。そこは聴く方がどう聴くかという「選択」の部分だと思うし、あまり明かさずとも、わかってもらえるのではないかと思います。
- 『「#センタク」プロジェクト』テーマソング「日々、織々」。タイトルと歌詞に込めた想い
驚いたのは、企画をお伝えしただけで、ここまで我々の意思を汲み取ってくれるのかと。実現したかった以上のことを、[Alexandros]さんに実現していただきました。「白いシャツ」という歌詞ですが、アタックも30年近く白いシャツをCMの題材にしてきたんですが、意識されたのかなって思いました。
([Alexandros]川上)
僕は、歌詞書く時は、無意識な状態を大事にしていて、意識して書かないようにしてるんです。
例えば、「白いシャツの中をくぐって」は、もうそのまま出てきたんです。だから、これ変えようかなとか思っていた部分でもあるんですけど、歌い終わって聴いたら「白いシャツの中をくぐって」いいじゃんと思って、そのままにしたんです。だからこの歌詞も無意識の状態で出てきた言葉でデモのままなんですよ。ちなみに僕は「黄身のないオムライス」が一番気に入っています(笑)。
(パナソニック 木村)
「白いシャツの中をくぐって」の「くぐって」にワクワクしました。今日どんな1日になるのか、どんな楽しいことが待っているのか。それが[Alexandros]色で表現されていて素敵だなと思いました。
([Alexandros]川上)
プロジェクトのキーカラー「ライム色」も歌詞に出てくるんですけど、これも無意識です(笑)。「君のライム色を拭って」は「黄身のないオムライス」に対して、ちょっと韻を踏むぐらいの感じの単語がないかなって考えて、「ライム色」が一番よかった。
「涙を拭う」も候補としてあったんですが、「ライム色を拭う」とした方が、それが何を意味するの聴く方が色々と想像できる。「ライム色」ってすごく絶妙な色だと思うので、君の心を奪うのか、もしくは悲しみを拭い去ってあげるのか、どちらとも捉えられるような。そこはぼやかしの部分でもあるんですけど。パーパスって、出過ぎるとよくないと思うし、特に曲はそうなんですよね。
(パナソニック 木村)
楽曲とシンクロしたメッセージ性の強い、いいCMに仕上がったと思っています。商品訴求がないCMをつくるのも久しぶりでした。
([Alexandros]川上)
CMであってCMじゃないというか。映像が流れた時に「あっ」て気づかされる瞬間だったり、話しかけてもらえるような瞬間だったり。その心地よさを感じていただけるんじゃないかなと思います。
([Alexandros]川上)
テーマソングのタイトルは「日々、織々」。プレスの「折る」ではなく、編む方の「織る」にした背景には、パナソニックさんと花王さんの2社とバンドを組むような感覚で一緒に曲を作ってきた想いがあります。だから編む方の糸を紡いでいく字面の「織」にしました。プロジェクトの絆も織っているという意味もあります。
- パーパスを軸に中長期で進化する「#センタク」
プロジェクトはまだ始まったばかりです。パーパスというのは、一過性では伝わらないので、中長期に続けていきたいです。その上で、我々はモノをつくり届ける会社なので、いずれはモノの面でも新たなニュースを出していって、両社で洗濯や清潔をアップデートしていけたらと思っています。また、共感してくださる方や、さらにアップデートできるような方々がいれば、我々だけじゃなく、4社、5社と、どんどん広がっていくようなプロジェクトにしたいですよね。
(パナソニック 木村)
当社が普段の広告で訴求している「液体洗剤・柔軟剤自動投入」機能、洗剤投入から乾燥まで全自動でできる洗濯機の「便利・快適」機能、アタックZEROも訴求している「清潔」に洗い上げる当社の「温水スゴ落ち泡洗浄」機能への価値観などは、一度高いレベルを知ると、それ以前に戻すのは難しい。だからこそ、この活動は中長期的に行う必要がありますし、今後はサスティナビリティやエシカルなども取り入れていきたいです。たとえば、服をもっと大切に長く着られるように、洗濯機も日々改良を重ねていますので、そういった要素も加えながら進化していければと思っています。
([Alexandros]川上)
とても普遍的なことを改めて気づかせてもらえるプロジェクトだと思います。「洗濯に悦びを」というのが、まさに。「あ、そうだね、悦びを見いだせるよね、洗濯って」と。さっきも言いましたが、洗濯だけじゃなくて、ご飯を食べるとか人と会話をするとか、そういったことも当たり前のことじゃなくて、すごく素敵な、尊いことだよねっていうのを、このプロジェクトは気づかせてくれると思うし、実際に僕もそうだったので。だから、これが、色々なことを気づかせてくれる、ひとつのスタートになったらいいですね。
<イベント概要>
日付:2021年12月22日(水)
タイトル:パナソニック×[Alexandros]×花王アタック「センタク」プロジェクト対談
場所:都内
内容:センタクプロジェクト始動について/新曲日々、織々について、今後のセンタクについて
<「#センタク」CM概要>
タイトル :「#センタク」CM 新生活篇
放映開始日 :2022年2月15日(火)〜
URL :https://youtu.be/rFizGEnRgPU
特別出演 :川上洋平 [Alexandros]
使用楽曲 :[Alexandros]「日々、織々」
『「#センタク」プロジェクト』 について
コロナ禍でご家庭の洗濯事情も一変。洗濯回数や洗濯量が増え、洗濯って、面倒で、大変で、ストレスで、時に失敗して、疲れる…といった声がたくさん聞こえてくるようになりました。
“洗濯は「今日までの自分を洗い流して、明日また生まれ変わる」尊い選択(センタク)”。洗濯は自分のため、家族のため、出会う誰かのためでもあったりします。「ただしいセンタク」、「あたらしいセンタク」「しんじられるセンタク」など洗濯に関するお役立ち情報をお届けし、こういう時期だからこそ、日々追われる家事のひとつである洗濯において、洗濯の楽しみや悦びを感じて欲しいという想いから、パーパスブラ。ンディングを目的に、2021年10月19日「洗濯を楽しむ日」にスタートしました。
プロジェクトは、電機メーカーのパナソニック、洗濯用洗剤の花王アタックとともに、人気ロックバンド[Alexandros]と進行しています。
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