小学5・6年生向け学習教材 「世界といのちの教室 学校授業用デジタル教材」を提供開始

国境なき医師団(MSF)日本は小学5・6年生を対象にした学習教材「世界といのちの教室 学校授業用デジタル教材」を開発し、本日より提供を開始します。本教材は実話を基に構成され、将来を担う若い世代が、いま世界各地で起きている人道危機を知り、自分ごととして考えを深めること、また、国境を越えて人道援助を届ける意義を理解することを目的としています。45分以上の授業1回での利用を想定しており、利用希望する教員に無料で提供します。

 

デジタル教材イメージ © MSFデジタル教材イメージ © MSF


MSF日本はこれまでも若い世代へ人道援助の理解・支持を広げるための取り組みを行ってきました。日本全国の学校などで、MSFの海外派遣スタッフが活動地での状況や体験を話す講演を行っているほか、2020年の10月には小学5・6年生を対象に、海外派遣スタッフが講師を務めるワークショップを取り入れた教育プログラム「世界といのちの教室」を開始しました。

今回、文部科学省が推進するGIGAスクール構想に伴い、全国の学校に通信ネットワークが整備され、小中学生1人に1台の端末が配布されることに着目。教育現場におけるICT環境の整備が進んでいることから、道徳科や社会科、総合的な学習の時間に教員が活用できる「世界といのちの教室 デジタル教材」を開発することで、学校カリキュラムに取り入れやすく、1人でも多くの子どもたちに人道援助や国際貢献の学びの機会を提供することができると考えています。

デジタル教材の開発過程では、現役教員や教育関係者への聞き取りや小学校で模擬授業を行うなどして教育現場の意見も取り入れました。デジタル教材とともに指導案を配布することで教員の準備の負担を軽減し、また、GIGAスクール構想関連の課題としてあげられている「教員のICT活用指導力」(※)に対処すべく、指導案に沿うことで誰でも簡単に授業を進めることができるよう検討を重ねました。

8月7日(日)には夏休み企画として、オンライン参加できる模擬授業を開催します。詳細は次頁をご参照ください。

※『GIGAスクール構想に関する各種調査の結果』文部科学省 2021年8月
 
  • 概要

名称:「世界といのちの教室 学校授業用デジタル教材」
対象学年:小学5・6年生推奨(他の学年でも利用は可能)
対象科目:道徳科のほか、社会科や総合的な学習の時間などの発展的な学習教材としても利用可能。小学5・6年生の学習指導要領における関連項目は以下のとおり
<道徳>
「思いやり、感謝」「公正、公平、社会正義」「国際理解、国際貢献」「生命の尊さ」
<社会>
グローバル化する世界と日本の役割の「我が国の国際協力の様子」。医療分野の貢献の事例として


所要時間: 45分以上の授業1回を想定
提供物:教材(Googleスライド)、指導案
提供方法:お申込みいただいた教員に個別配布
利用料金:無料
申し込み方法:特設ページ(https://www.msf.or.jp/study/material/)よりご確認ください
開発:特定非営利活動法人 国境なき医師団日本
 

  • 学習のポイント 

1:世界で起きている命の危機を知り、人びとを思いやる想像力をはぐくむ
世界中で起きている、人道危機。紛争や災害、貧困などによって過酷な状況に生きる人びとを思い、その状況や心情を想像する力をはぐくみます。
2:国境を越え、希望を生む人道援助の意義を理解する
国境なき師団の医師の活動を通じて、人種や国籍、宗教に関わらず苦境にある人びとを援助する意義の理解を促します。
3:GIGAスクール構想に対応
授業1回(45分以上想定)完結型のクラウド活用(Googleスライド)の学習教材です。授業ではデジタル教材を児童に配布し、各自の端末で操作・編集します。
※1台の端末をクラスで共有・投影して実施することも可能です。
 
  • 教材の内容
  
①患者さんのストーリー
紛争が続くシリアで、爆撃により両脚を失った14歳のルカヤさん。家族も失い、心が沈んでしまったルカヤさんですが、治療によって歩けるようになり、生きる希望を見出します。
児童は動画を再生し、ルカヤさんの心情や気持ちの変化を想像します。

②医師のストーリー
ルカヤさんを治療した国境なき医師団のハイダル医師。ハイダル医師も、湾岸戦争によって母国イラクを追われた難民でした。なぜ人を救うのか、ハイダル医師の思いを言葉から読み取ります。

 

③ 発展課題・調べ学習 シリアについて

ルカヤさんが暮らすシリアの状況をインターネットで調べます。

 


④発展課題・調べ学習 国境なき医師団について
国境なき医師団の活動や日本人スタッフの参加について紹介しています。児童は団体ウェブサイト(https://www.msf.or.jp/)で情報を調べます。

 
  • 今後の予定

■「世界といのちの教室 学校授業用デジタル教材」を用いた模擬授業の開催
主催:特定非営利活動法人 国境なき医師団日本
日時:2022年8月7日(日) 10:30~11:30
配信方法:Zoomにてオンライン開催
参加費:無料 参加するためのデバイスは参加者が各自用意、通信料は参加者の負担です。
定員:40人
対象:小学5・6年生 教育機関の関係者の視聴も可能です。
申込:下記URLから保護者によるお申し込みをお願いします。
URL:https://www.msf.or.jp/event/detail/20220807.html
問い合わせ:school@tokyo.msf.org
 
  • 「世界といのちの教室」学校・家庭向けオンライン教室について

「世界といのちの教室」は、MSF日本が2020年10月に、小学5・6年生を対象に開始した教育プログラムです。オンライン教室として実施し、2022年6月までで、MSF日本が主催する家庭向けの教室を16回開催し400人が参加、2021年3月に開始した学校向けの教室は12校で開催し1192人が参加しています。
プログラムは90分で構成され、前半はMSFが活動する世界の人道危機の状況と、さまざまな職種のスタッフがどのような想いで人道援助を仕事にしているのか、動画やクイズを用いながら学んでいきます。後半では、救う命に優先順位をつけなければならない事態を想定するなど、参加児童にMSFが独立・中立・公平の人道援助の原則を維持する中で直面するジレンマを疑似体験してもらい、自ら考え、議論するワークショップを行います。プログラム終盤では、児童一人一人ができることも考えます。
「世界といのちの教室」案内ページ https://www.msf.or.jp/study/school/
 

 

国境なき医師団について

民間で非営利の医療・人道援助団体。紛争地や自然災害の被災地、貧困地域などで危機に瀕する人びとに、独立・中立・公平な立場で緊急医療援助活動を届けている。現在、世界約90の国と地域で、医師や看護師をはじめ4万5000人のスタッフが活動(2020年実績)。1971年にフランスで設立、1999年にはノーベル平和賞を受賞。1992年に日本事務局が発足し、日本国内では、援助活動に参加する人材の採用・派遣、人道危機や医療ニーズを伝える証言・広報活動、現地医療活動を支える資金調達などを行っている。2021年には90人を31の国と地域に延べ106回派遣。活動地へ赴くスタッフは通年採用している。

 

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