チームラボ、九州・御船山楽園ホテルで常設展示中の作品に、季節【冬】の色。「森の中の、呼応するランプの森とスパイラル - ワンストローク、雪と寒椿」
近代以前、日本では「かさねのいろめ」という、表の色と裏の色の組み合わせ(当時の絹は薄かったので裏地が透けたため複雑な色彩となった)や、重なる色彩のグラデーション、織りの縦糸と横糸の組み合わせなど、複雑な色彩に、季節の色の名前がついていました。
作品「森の中の、呼応するランプの森とスパイラル - ワンストローク、雪と寒椿」では、表と裏の色の組み合わせからなる「かさねのいろめ」を、ランプが強く輝いている時と輝きが弱くなった時に当てはめ、冬の「かさねのいろめ」である、氷(こおり)、氷重(こおりがさね)、椿(つばき)の3色でランプは輝きます。
「森の中の、呼応するランプの森とスパイラル - ワンストローク、雪と寒椿」が見られるのは、冬の季節のみ、12月10日(月)から2019年2月14日(木)まで。
展示詳細: https://www.teamlab.art/jp/e/mifuneyama_lamp/
【展示作品】
森の中の、呼応するランプの森とスパイラル - ワンストローク、雪と寒椿 / Forest and Spiral of Resonating Lamps in the Forest - One Stroke, Snow and Winter Camellia
teamLab, 2018, Interactive Installation, Murano Glass, LED, Endless, Sound: Hideaki Takahashi
詳細: https://www.teamlab.art/jp/w/spiral-winter
近代以前、日本では「かさねのいろめ」という、表の色と裏の色の組み合わせ(当時の絹は薄かったので裏地が透けたため複雑な色彩となった)や、重なる色彩のグラデーション、織りの縦糸と横糸の組み合わせなど、複雑な色彩に、季節の色の名前がついていた。
表と裏の色の組み合わせからなる「かさねのいろめ」を、ランプが強く輝いている時と輝きが弱くなった時に当てはめ、冬の「かさねのいろめ」である、氷(こおり)、氷重(こおりがさね)、椿(つばき)の3色でランプは輝く。
人がランプの近くで立ち止まり、しばらくじっとしていると、最も近いランプが強く輝き音色を響かせる。そしてそのランプの光は、最も近い二つのランプに伝播する。伝播したランプの光は、それぞれ同じように強く輝き音色を響かせながら、最も近いランプに伝播し、同じように連続していく。伝播していく光は、必ず、全てのランプを一度だけ強く輝かせ、必ずはじめのランプに戻ってくる。つまり、人に呼応したランプの光は、二つに分かれ、それぞれ全てのランプを1度だけ通る一本の光のラインとなり、最後に、起点となった最初のランプで出会う。
伝播していく光が、他の人が起点となった光と出会い通り抜ける時、光が出会った場所のランプは、それぞれの光が合わさって輝き、そこに長く残っていく。人々はきっと、同じ空間にいる他の人々の存在を感じるだろう。
一見バラバラに配置されたランプは、それぞれのランプから3次元上で最も距離が近いランプに線を引いたときに、(始点と終点が同じの)一筆書きできる一本のつながった線(unicursal)になるように配置されている。ランプがこのように配置されることによって、人に呼応したランプの光は、最も近いランプに伝播しているだけにも関わらず、一筆書きのように全てのランプを必ず通り、そして必ず一度だけしか通らず、最後に、起点となった最初のランプに戻ってくる。
ランプの配置に関しては、以下のような制約を満たす空間上のランプの配置を数学的に求め、ランプの高さ方向の分布のばらつきと、3次元的な経路(光の軌跡)のなめらかさを定量化し、多数の解に対して評価を行った。
ランプの平面配置は、ランプを吊るために、均一な千鳥配置であり整然としたグリッドになっている。これが1つ目の制約となる。2つ目の制約として床と天井の高さ、人が通ることができる通路の高さと幅という物理的な空間の境界条件を設定する。そして全てのランプから、3次元上で最も近い2つのランプに線を引いたときに、起点と終点がつながったたった1本の線(unicursal)になることが3つ目の制約である。
このようなプロセスによって生まれたランプの配置は、一見ランダムのように見えるために、光の軌跡が予測できず飽きないが、実際は、物理的に一番近いものに光が連続していくため、まるで火が燃え移っているかのように自然に感じる。そして、ランプの光の軌跡は一本線でつながっているため、自分から生まれた光と、他者から生まれた光は、必ず交わる。
これは、空間が固定化されていることを前提とした静的な美しさではなく、人々がこのランプに近づくことによって生まれる動的な美しさとも言える。それは、デジタルテクノロジーによって変化そのものを自由に設計でき、人の存在による空間の変化や動きを受け入れた新しい時代の空間のありようである。
ランプシェードは、ムラーノ・ガラス(ベネチアン・グラス)を使用。
【その他の展示作品】
森の中の、呼応するランプの森とスパイラル - ワンストローク, Fire on Ice / Forest and Spiral of Resonating Lamps in the Forest - One Stroke, Fire on Ice
teamLab, 2018, Interactive Installation, Murano Glass, LED, Endless, Sound: Hideaki Takahashi
詳細: https://www.teamlab.art/jp/ew/spiral_fireonice
森の中の、呼応するランプの森とスパイラル - ワンストローク, Fire / Forest and Spiral of Resonating Lamps in the Forest - One Stroke, Fire
teamLab, 2018, Interactive Installation, Murano Glass, LED, Endless, Sound: Hideaki Takahas
詳細: https://www.teamlab.art/jp/ew/spiral_fire/
作品映像: https://youtu.be/0hagHQa83ZE
【展示概要】
森の中の、呼応するランプの森とスパイラル - ワンストローク
https://www.teamlab.art/jp/e/mifuneyama_lamp/
期間: 常設
※冬の色「森の中の、呼応するランプの森とスパイラル - ワンストローク、雪と寒椿」と
「森の中の、呼応するランプの森とスパイラル - ワンストローク, Fire on Ice」の展示期間は、2019年2月14日(木)まで。
会場: 御船山楽園ホテル(佐賀県武雄市武雄町大字武雄4100)
時間: 24時間常時
※ご宿泊者(御船山楽園ホテル、竹林亭 )、EN TEA HOUSE - 応灯楼ご利用者のみご覧いただけます。
※応灯楼ご利用者は11:00~21:00(ラストオーダー 20:30)の時間内。
※深夜に数十分間、ご覧いただけない時間がございます。
入場料: 御船山楽園ホテル、御宿竹林亭ご宿泊者は無料。EN TEA HOUSE - 応灯楼ご利用者は、メニューからワンオーダー制。
アクセス:
・JR武雄温泉駅より タクシーで5分
・JRバス 武雄温泉駅 - 嬉野温泉行き 御船山楽園(8分)下車
・JR博多駅より 電車で1時間20分
・長崎空港より 車で40分
・佐賀空港より 車で50分
・福岡空港より 車で1時間10分
【チームラボとは】
アートコレクティブ。2001年から活動を開始。集団的創造によって、アート、サイエンス、テクノロジー、デザイン、そして自然界の交差点を模索している、学際的なウルトラテクノロジスト集団。アーティスト、プログラマ、エンジニア、CGアニメーター、数学者、建築家など、様々な分野のスペシャリストから構成されている。
チームラボは、アートによって、人間と自然、そして自分と世界との新しい関係を模索したいと思っている。デジタルテクノロジーは、物質からアートを解放し、境界を超えることを可能にした。私たちは、自分たちと自然の間に、そして、自分と世界との間に境界はないと考えている。お互いはお互いの中に存在している。全ては、長い長い時の、境界のない生命の連続性の上に危うく奇跡的に存在する。
47万人が訪れた「チームラボ 踊る!アート展と、学ぶ!未来の遊園地」(2014年)、「ミラノ万博2015」日本館をはじめ、シリコンバレー、台北、ロンドン、パリ、ニューヨーク、シンガポールなど国内外で常設展およびアート展を開催。東京・お台場に「森ビル デジタルアート ミュージアム:エプソン チームラボ ボーダレス」を常設。2020年秋まで東京・豊洲に超巨大没入空間「チームラボ プラネッツ TOKYO DMM.com」、2019年1月6日までアモス・レックス(フィンランド・ヘルシンキ)で、オープニング展「teamLab: Massless」を開催中。
チームラボの作品は、ニュー・サウス・ウェールズ州立美術館(オーストラリア・シドニー)、南オーストラリア州立美術館(オーストラリア・アデレード)、サンフランシスコ・アジア美術館(サンフランシスコ)、アジア・ソサエティ(ニューヨーク)、ボルサン・コンテンポラリー・アート・コレクション(トルコ・イスタンブール)、ビクトリア国立美術館(オーストラリア・メルボルン)、アモス・レックス(ヘルシンキ・フィンランド)に永久収蔵されている。
チームラボ: http://teamlab.art/jp/
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