首藤康之ほか注目の俳優陣 現代に贈るクリスマス・キャロル『ダブリンキャロル』上演決定 カンフェティで先行発売開始
株式会社トータルステージプロデュース(東京都新宿区)企画・制作による『ダブリンキャロル』(作:コナー・マクファーソン)が2021年12月3日(金)~2021年12月9日(木)に東演パラータ(東京都世田谷区)にて上演されます。チケットはカンフェティ(運営:ロングランプランニング株式会社、東京都新宿区、代表取締役:榑松 ⼤剛)にて10月26日(火)より先着先行発売開始です。
カンフェティで10月26日(火)10:00より先着先行発売開始
http://confetti-web.com/dublin2021
公式ホームページ
https://theatertheater.wixsite.com/dublin2021
公式Twitter
https://twitter.com/GEN_TO_play
日本初上演!2021年クリスマス・シーズンにお届けする、アイルランドを代表する作家コナー・マクファーソン(「海をゆく者」「堰」)が描く、人生を踏み外した男のクリスマス・イヴの物語。
チャールズ・ディケンズの「クリスマス・キャロル」はご存知ですか?
強欲で誰も信じない孤独なスクルージという男の物語です。
彼はクリスマスイヴに「過去」「現代」「未来」を映し出す三人の精霊によって自分の人生を振り返ります。そして自身の未来を映し出された時、彼は生き方をあらため、善き人になっていく、というお話。
この「ダブリンキャロル」は酒浸りの日々と浮気性のために愛する家族から離れ、葬儀屋で働く男の物語です。
たくさんの愛すべき人を傷つけ裏切り、そして愛されている現実からも逃れるために酒に溺れた情けない男、ジョン。生きる価値すらないと自分に言い聞かせ、クリスマスすら祝えなくなった男、ジョン。そんなジョンのもとに、10年ぶりに娘メアリーが訪ねてきます。彼女はジョンを迎えにきたのです。それはジョンの妻が重い病気で、彼に会いたがっているから。10年ぶりに再会した父と娘。ジョンは娘と対峙することで自分の過去と現在に向き合うことになります。まるでスクルージのように。
クリスマス・イヴに「現在」と「過去」と対峙したジョンは「未来」をどう切り開くのか。
魅力的なキャストでお届けするクリスマス・イヴの「奇跡」
出演者には、昨年公開された河瀬直美監督の映画「朝がくる」で、行き場をなくした少女を大胆に演じその存在感を示した山下リオが、家族を捨てた主人公・ジョンの長女・メアリーを、そして演劇界の若手俳優の注目株である小日向星一が、ジョンと対峙し自分の人生を歩もうとする若者マークを、まさに20代でしかできないこの役を繊細に演じます。そしてバレエダンサーとしての華々しいキャリアに留まらず、その表現手段を「言葉」の世界へも拡げている首藤康之が自身初ともなる膨大な台詞と格闘し、人生をダメにした男の再生を渾身の想いを込めて演じます。
私たちは今、必死に出口を探しています。
私たちの生活はこのコロナウィルスの出現によって、大きく変わろうとしています。いや、変わりました。おそらく最も変貌したのが、人との距離な気がします。そしてこの状況下で「孤独」や「絶望」を感じた人もいるかもしれません。しかし、誰もが幸せな人生を過ごしたいと思う。人の温もりを感じたいと思う。だから私たちは一生懸命努力をする。だけど、何かのきっかけでその努力が虚しく感じたり、諦めてしまうこともある。
でもきっと、きっかけさえあれば、ふたたびまた幸せを掴むことができるかもしれない・・・。
この物語はそんな「はじめの一歩」を再び踏み出す「奇跡」の物語。
2022年が素晴らしい年になることを願ってお届けします。ご期待ください。
心の中にある恐怖を抱えながら過去と未来の間に自分をおき自問自答する毎日・・・、それを紛らわせるために酒を呑み戯言を言う日々・・・、まるで僕・・・。
読み進めてみるとこの「ジョン」という男が、自身の分身のように思えてきた。
この仕事をしていると自分が抱いている感情と表現しようとしている感情の間に本当の自分がいるような気がいつもしています。ジョンと自身の心の叫び声をエネルギーの源として、僕自身初めて体験する会話劇を精魂を注いで演じたいと思います。
今年50歳を迎えるこの時にジョンに出会ったのは何かしらの運命を感じています。
本当に素晴らしい本です!少し変わったクリスマスを劇場で一緒に過ごしましょう!お待ちしております!
<山下リオ>
太陽が昇っては沈み、また夜が訪れる。そうやって一日、また一日と、時間は平等に進んでいきますが、それが長いと感じたり、短いと感じるのは、世界人口の分だけ、その一日にストーリーがあるからなのではと思います。
この物語は、ある男性の一日が描かれています。男性は、2人の人物と会話する中で、心が揺れ動いていく。
台本を読みながら、他人の一日を覗き見しているような罪悪感を感じつつも、いつのまにか感情移入し、私自身の一日に影響を及ぼされる、不思議な感覚になりました。
海外の戯曲は初めてなので、今から緊張していますが、一日一日の稽古を大切にお芝居できたらと思います。
<小日向星一>
マークを演じさせていただきます小日向星一です。2014年にPARCO劇場で観た『海をゆく者』に心を揺さぶられたのを覚えています。その作者のコナー・マクファーソンが書いた『ダブリン・キャロル』の世界に飛び込んでいけること、とても光栄です。台本を読み、観てくださる方の希望になれるような戯曲だと思いました。座組みの皆様と一丸となって、舞台を作っていきたいと思います。よろしくお願い致します。
舞台はダブリンにある葬儀屋のオフィス。ジョン(首藤康之)はこの葬儀屋の主人のノエルが病気になってしまったため、彼に代わってこの葬儀屋を取り仕切っている。マーク(小日向星一)はまだ二十歳の若者でノエルの甥。アルバイトで葬儀屋の手伝いをしている。そこに仕事を終えたマークとジョンが戻ってくる。ジョンは10年前に家族を捨て、酒に溺れていた。そんなジョンを助けてくれたのがノエルだった。マークを相手に自分の過去を語り出すジョン。どれだけ自分がダメな男だったのかを・・・。そんな午後、ジョンの娘・メアリー(山下リオ)が10年ぶりにジョンを訪ねてくる。母親、つまりジョンの妻が癌で入院しており、ジョンに会いたいと言っているという。さらにジョンはメアリーの突然の来訪によって、蓋をしたはずの自分の過去と対峙することになってしまった。果たしてジョンは妻に会いに行くのか・・・。
公演日程:2021年12月3日(金)〜12月9日(木)
会場:東演パラータ(〒155-0031 東京都世田谷区代田1-30-13)
■スタッフ
作:コナー・マクファーソン
翻訳:常田景子
演出:荒井遼
美術・衣装:池宮城直美
衣装スーパーバイザー:為重友恵
照明:横原由祐
音響:藤田赤目
ヘアメイク:山本絵里子
ダイアローグコーチ:大西多摩恵
演出助手:三輪絢香
舞台監督:川口眞人
宣伝美術:宇野奈津子
宣伝写真:井野敦晴
制作:吉越萌子
プロデューサー:毛利美咲
主催製作:幻都
企画制作:TSP
文化庁「ARTS for the future!」補助対象事業
■チケット料金
6,800円(全席指定・税込)
アイルランド人劇作家であり演出家。
ダブリン生まれ、ユニバーシティ・カレッジ・ダブリンに学ぶ。大学の演劇サークルであるユニバーシティ・カレッジ・ダブリンのドラマソックの一員として初めての作品を執筆、次いでフライ・バイ・ナイト・シアタカンパニーを創立、ここで彼の作品の何本かが上演された。現代最高のアイルランド劇作家の一人と目されている。その作品は素晴らしい評を受け、世界各国で上演されている(特にウェストエンドおよびブロードウェイでの上演が顕著)。『The Weir 』は1999年ローレンス・オリビエ賞最優秀新作戯曲賞を受賞。2004年の『Shining City』では、ロンドン・テレグラフが「同世代最高の劇作家」と評すほどであった。後悔、罪、当惑についてじっくりと考察したこの作品は、自らも心理学的秘密を持つ精神科医のダブリンにあるオフィスの中だけで繰り広げられる。芝居のほとんどは、患者のモノローグの形で語られるが、日常的な物語、微妙な心の痛みやユーモアが、この作品を忘れられない経験にしている。2006年にはブロードウェイでも上演され、最優秀演劇賞を含めて二つのトニー賞にノミネートされた。
2006年9月には、マクファーソンは『The Seafarer(海をゆく者)』でナショナル・シアターにおいて劇作家として、また演出家としてデビューを果たし、絶賛された。主演はカール・ジョンソン、ジム・ノートン、共にポーカーをするメフィストフェレス的な客にロン・クックという配役。ジム・ノートンはこの演技によってオリビエ賞を受賞、マクファーソンはオリビエ賞とイブニングスタンダード賞の二つに、共に最優秀作品賞でノミネートされた。2007年10月、『海をゆく者』はブロードウェイで上演、クリエイティブチームのほとんどは、マクファーソンの演出も含めてオリジナルのまま、またジム・ノートン、コンレス・ヒルもそれぞれ同役を演じた(舞台および映画でも活躍するデイヴィッド・モースがシャーキー役を引き継ぎ、ミスター・ロックハートはシアラン・ハインズが演じた)。このブロードウェイでのプロダクションは熱狂的批評を受け、中にはニューヨーク・タイムズのベン・ブラントリーの「マクファーソンは彼の同世代で最高の劇作家と言えるだろう」という評や、オブザーバーの「簡潔で衝撃的で不気味、その上これまでのマクファーソンの芝居の中で最高に可笑しい」というものもあった。ナショナル・シアターでの『海をゆく者』で、リチャード・ハーキンを演じたジム・ノートンは、2007年のローレンス・オリビエ賞最優秀助演男優賞を獲得、また2008年トニー賞の最優秀助演男優賞にも輝いた。
初の映画脚本『I Went Down』も、大いに賞賛され、商業的にも大成功を収めた。初の映画監督作品『Saltwater』は、ベルリンフィルムフェスティバルでCICAE賞(国際芸術映画館連盟賞)最優秀作品賞を受賞。二番目の映画『The Actors』も、マクファーソン自身が執筆、監督した。2009年トライベッカ・フィルムフェスティバルでワールド・プレミエした映画『The Eclipse』でも監督、共同脚本を務めている。最近の作品にはボブ・ディランの楽曲を使った舞台『Girl from North Country』などがある。
荒井遼/演出 Ryo Arai
主な演出作品:『Blackbird』(デヴィッド・ハロワー作 出演:大森博史 中村美貴)『THINGS I KNOW TO BE TRUE-これだけはわかってる-』(アンドリュー・ボヴェル作 出演:大森博史 山本道子 内田亜希子他)『蝶のやうな私の郷愁』(松田正隆作 出演:斉藤直樹 内田亜希子他)『テンダーシング-ロミオとジュリエットより-』(シェイクスピア原作・ベン・パワー作 出演:土居裕子、大森博史)など。『坂元裕二 朗読劇2021』では演出補を務めた。演出助手として『PURGATORIO-あなたと私のいる部屋-』(ニコラス・バーター演出)『転校生』『PSYCHO-PASSサイコパスVirtue and Vice』シリーズ(本広克行演出)『火の鳥 黎明編』『草枕-漱石とグールド-』『三つの愛と、厄災』(深作健太演出)などに参加。
< 演出家メッセージ>
「海をゆく者」を学生時代に観た。日常の片隅に詩的なものが忍び込み溶け合うさまに魅せられ、作者コナー・マクファーソンの名前を覚えた。時が巡ってこの度、「ダブリンキャロル」を首藤さん、山下さん、小日向さんという素敵なキャストの皆さんと、日本初演できる機会に恵まれて、とても光栄です。今年2月の「テンダーシング-ロミオとジュリエットより-」に続き、東演パラータでの上演になります。緊密で力を与えてくれる大好きな劇場です。
コナー。マクファーソン曰く “言葉をもった哀れな動物たち”、つまり私たちが求めてやまない“愛情”と、そして恐れてやまない“孤独”に真正面から挑む作品になります。
今年の年末は、一味違う「クリスマス・キャロル」はいかがでしょうか?そこにあなたの姿があるかもしれません。ぜひ劇場に足をお運びください。
1971年生まれ。大分県出身。
15歳で東京バレエ団に入団、19歳で『眠れる森の美女』王子役で主役 デビュー以来、『ラ・シルフィード』『白鳥の湖』『くるみ割り人形』『ジゼル』などの古典作品をはじめ、モーリス・ベジャール振付『春の祭典』『ボレロ』他、ジョン・ノイマイヤー、イリ・キリアン等の世界的現代振付家の作品など、東京バレエ団のほぼ全てのレパートリーに主演。また、マシュー・ボーン演出・振付『SWAN LAKE』にスワン/王子役で客演し高く評価される。2004年同団を退団後も、『アポクリフ』(シディ・ラルビ・シェルカウイ振付/ベルギー王立モネ劇場世界初演)、『空白に落ちた男』『ジキルとハイド』『シレンシオ』『斜面』(小野寺修二演出)、『鶴』(ウィル・タケット演出・振付) 新国立劇場バレエ団と共演した『Shakespeare THE SONNETS』『ベートヴェン・ソナタ』(中村恩恵振付)など国内外の振付家やカンパニーと精力的に活動。また自らプロデュース公演も上演するほか、ピナ・バウシュが芸術監督を務めたNRW国際ダンスフェスティバルなどの多くの海外公演にも出演。2000年に『ニジンスキー』(ジョン・テリンジャー演出)でストレートプレイに初挑戦してからは、『SHAKESPEARE’S R&J』(ジョー・カラルコ演出)、『音のいない世界で』『かがみのかなたはたなかのなかに』『イヌビト』(長塚圭史演出)、『豊饒の海』(マックス・ウェブスター演出)、 『ピサロ』(ウィル・タケット演出) 、『渋谷コクーン歌舞伎 四谷怪談』『兵士の物語』(串田和美演出)、『出口なし』(白井晃演出)など、俳優としても多数の舞台に出演。近年は映画『トーリ』(浅野忠信監督)、『岸辺の旅』(黒沢清監督)、ドラマ『99.9-刑事専門弁護士-』など、映像分野にも表現の場を拡げている。第62回芸術選奨文部科学大臣賞。
1992年生まれ、徳島県出身。2007年、三井不動産販売「三井のリハウス」12代目リハウスガールに抜擢。同年より様々な映像作品に出演、主演を務める。最近の主な作品に〈映画〉『寝ても覚めても』(18年)、『あの空の向こうに〜夏雲』(19年)、『朝が来る』(20年)、〈舞台〉音楽劇『トムとジェリー夢よもう一度』(19年)、劇団ロ字ック第十三回本公演『掬う』(19年)など。
1995年東京都生まれ。大学在学中から様々な小劇場に参加。 主な出演作品に、TVドラマ『ケイジとケンジ』『浮世の画家』『セブンティウイザン』『年の差婚』『青天を衝け』、映画『向こうの家』『星屑の町』、舞台『イーハトーボの劇列車』『染、色』『グレーテルとヘンゼル』など。最新作品に映画『君は永遠にそいつらより若い』、そして2022年1月には舞台『マーキュリー・ファー』(白井晃演出 世田谷パブリックシアター)の出演が控えている。
カンフェティ チケット販売ページ
http://confetti-web.com/dublin2021
『ダブリンキャロル』公式ホームページ
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公式ホームページ
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公式Twitter
https://twitter.com/GEN_TO_play
日本初上演!2021年クリスマス・シーズンにお届けする、アイルランドを代表する作家コナー・マクファーソン(「海をゆく者」「堰」)が描く、人生を踏み外した男のクリスマス・イヴの物語。
チャールズ・ディケンズの「クリスマス・キャロル」はご存知ですか?
強欲で誰も信じない孤独なスクルージという男の物語です。
彼はクリスマスイヴに「過去」「現代」「未来」を映し出す三人の精霊によって自分の人生を振り返ります。そして自身の未来を映し出された時、彼は生き方をあらため、善き人になっていく、というお話。
この「ダブリンキャロル」は酒浸りの日々と浮気性のために愛する家族から離れ、葬儀屋で働く男の物語です。
たくさんの愛すべき人を傷つけ裏切り、そして愛されている現実からも逃れるために酒に溺れた情けない男、ジョン。生きる価値すらないと自分に言い聞かせ、クリスマスすら祝えなくなった男、ジョン。そんなジョンのもとに、10年ぶりに娘メアリーが訪ねてきます。彼女はジョンを迎えにきたのです。それはジョンの妻が重い病気で、彼に会いたがっているから。10年ぶりに再会した父と娘。ジョンは娘と対峙することで自分の過去と現在に向き合うことになります。まるでスクルージのように。
クリスマス・イヴに「現在」と「過去」と対峙したジョンは「未来」をどう切り開くのか。
魅力的なキャストでお届けするクリスマス・イヴの「奇跡」
出演者には、昨年公開された河瀬直美監督の映画「朝がくる」で、行き場をなくした少女を大胆に演じその存在感を示した山下リオが、家族を捨てた主人公・ジョンの長女・メアリーを、そして演劇界の若手俳優の注目株である小日向星一が、ジョンと対峙し自分の人生を歩もうとする若者マークを、まさに20代でしかできないこの役を繊細に演じます。そしてバレエダンサーとしての華々しいキャリアに留まらず、その表現手段を「言葉」の世界へも拡げている首藤康之が自身初ともなる膨大な台詞と格闘し、人生をダメにした男の再生を渾身の想いを込めて演じます。
私たちは今、必死に出口を探しています。
私たちの生活はこのコロナウィルスの出現によって、大きく変わろうとしています。いや、変わりました。おそらく最も変貌したのが、人との距離な気がします。そしてこの状況下で「孤独」や「絶望」を感じた人もいるかもしれません。しかし、誰もが幸せな人生を過ごしたいと思う。人の温もりを感じたいと思う。だから私たちは一生懸命努力をする。だけど、何かのきっかけでその努力が虚しく感じたり、諦めてしまうこともある。
でもきっと、きっかけさえあれば、ふたたびまた幸せを掴むことができるかもしれない・・・。
この物語はそんな「はじめの一歩」を再び踏み出す「奇跡」の物語。
2022年が素晴らしい年になることを願ってお届けします。ご期待ください。
- 出演者コメント
心の中にある恐怖を抱えながら過去と未来の間に自分をおき自問自答する毎日・・・、それを紛らわせるために酒を呑み戯言を言う日々・・・、まるで僕・・・。
読み進めてみるとこの「ジョン」という男が、自身の分身のように思えてきた。
この仕事をしていると自分が抱いている感情と表現しようとしている感情の間に本当の自分がいるような気がいつもしています。ジョンと自身の心の叫び声をエネルギーの源として、僕自身初めて体験する会話劇を精魂を注いで演じたいと思います。
今年50歳を迎えるこの時にジョンに出会ったのは何かしらの運命を感じています。
本当に素晴らしい本です!少し変わったクリスマスを劇場で一緒に過ごしましょう!お待ちしております!
<山下リオ>
太陽が昇っては沈み、また夜が訪れる。そうやって一日、また一日と、時間は平等に進んでいきますが、それが長いと感じたり、短いと感じるのは、世界人口の分だけ、その一日にストーリーがあるからなのではと思います。
この物語は、ある男性の一日が描かれています。男性は、2人の人物と会話する中で、心が揺れ動いていく。
台本を読みながら、他人の一日を覗き見しているような罪悪感を感じつつも、いつのまにか感情移入し、私自身の一日に影響を及ぼされる、不思議な感覚になりました。
海外の戯曲は初めてなので、今から緊張していますが、一日一日の稽古を大切にお芝居できたらと思います。
<小日向星一>
マークを演じさせていただきます小日向星一です。2014年にPARCO劇場で観た『海をゆく者』に心を揺さぶられたのを覚えています。その作者のコナー・マクファーソンが書いた『ダブリン・キャロル』の世界に飛び込んでいけること、とても光栄です。台本を読み、観てくださる方の希望になれるような戯曲だと思いました。座組みの皆様と一丸となって、舞台を作っていきたいと思います。よろしくお願い致します。
- あらすじ
舞台はダブリンにある葬儀屋のオフィス。ジョン(首藤康之)はこの葬儀屋の主人のノエルが病気になってしまったため、彼に代わってこの葬儀屋を取り仕切っている。マーク(小日向星一)はまだ二十歳の若者でノエルの甥。アルバイトで葬儀屋の手伝いをしている。そこに仕事を終えたマークとジョンが戻ってくる。ジョンは10年前に家族を捨て、酒に溺れていた。そんなジョンを助けてくれたのがノエルだった。マークを相手に自分の過去を語り出すジョン。どれだけ自分がダメな男だったのかを・・・。そんな午後、ジョンの娘・メアリー(山下リオ)が10年ぶりにジョンを訪ねてくる。母親、つまりジョンの妻が癌で入院しており、ジョンに会いたいと言っているという。さらにジョンはメアリーの突然の来訪によって、蓋をしたはずの自分の過去と対峙することになってしまった。果たしてジョンは妻に会いに行くのか・・・。
- 公演概要
公演日程:2021年12月3日(金)〜12月9日(木)
会場:東演パラータ(〒155-0031 東京都世田谷区代田1-30-13)
■スタッフ
作:コナー・マクファーソン
翻訳:常田景子
演出:荒井遼
美術・衣装:池宮城直美
衣装スーパーバイザー:為重友恵
照明:横原由祐
音響:藤田赤目
ヘアメイク:山本絵里子
ダイアローグコーチ:大西多摩恵
演出助手:三輪絢香
舞台監督:川口眞人
宣伝美術:宇野奈津子
宣伝写真:井野敦晴
制作:吉越萌子
プロデューサー:毛利美咲
主催製作:幻都
企画制作:TSP
文化庁「ARTS for the future!」補助対象事業
■チケット料金
6,800円(全席指定・税込)
- 作/演出 紹介
アイルランド人劇作家であり演出家。
ダブリン生まれ、ユニバーシティ・カレッジ・ダブリンに学ぶ。大学の演劇サークルであるユニバーシティ・カレッジ・ダブリンのドラマソックの一員として初めての作品を執筆、次いでフライ・バイ・ナイト・シアタカンパニーを創立、ここで彼の作品の何本かが上演された。現代最高のアイルランド劇作家の一人と目されている。その作品は素晴らしい評を受け、世界各国で上演されている(特にウェストエンドおよびブロードウェイでの上演が顕著)。『The Weir 』は1999年ローレンス・オリビエ賞最優秀新作戯曲賞を受賞。2004年の『Shining City』では、ロンドン・テレグラフが「同世代最高の劇作家」と評すほどであった。後悔、罪、当惑についてじっくりと考察したこの作品は、自らも心理学的秘密を持つ精神科医のダブリンにあるオフィスの中だけで繰り広げられる。芝居のほとんどは、患者のモノローグの形で語られるが、日常的な物語、微妙な心の痛みやユーモアが、この作品を忘れられない経験にしている。2006年にはブロードウェイでも上演され、最優秀演劇賞を含めて二つのトニー賞にノミネートされた。
2006年9月には、マクファーソンは『The Seafarer(海をゆく者)』でナショナル・シアターにおいて劇作家として、また演出家としてデビューを果たし、絶賛された。主演はカール・ジョンソン、ジム・ノートン、共にポーカーをするメフィストフェレス的な客にロン・クックという配役。ジム・ノートンはこの演技によってオリビエ賞を受賞、マクファーソンはオリビエ賞とイブニングスタンダード賞の二つに、共に最優秀作品賞でノミネートされた。2007年10月、『海をゆく者』はブロードウェイで上演、クリエイティブチームのほとんどは、マクファーソンの演出も含めてオリジナルのまま、またジム・ノートン、コンレス・ヒルもそれぞれ同役を演じた(舞台および映画でも活躍するデイヴィッド・モースがシャーキー役を引き継ぎ、ミスター・ロックハートはシアラン・ハインズが演じた)。このブロードウェイでのプロダクションは熱狂的批評を受け、中にはニューヨーク・タイムズのベン・ブラントリーの「マクファーソンは彼の同世代で最高の劇作家と言えるだろう」という評や、オブザーバーの「簡潔で衝撃的で不気味、その上これまでのマクファーソンの芝居の中で最高に可笑しい」というものもあった。ナショナル・シアターでの『海をゆく者』で、リチャード・ハーキンを演じたジム・ノートンは、2007年のローレンス・オリビエ賞最優秀助演男優賞を獲得、また2008年トニー賞の最優秀助演男優賞にも輝いた。
初の映画脚本『I Went Down』も、大いに賞賛され、商業的にも大成功を収めた。初の映画監督作品『Saltwater』は、ベルリンフィルムフェスティバルでCICAE賞(国際芸術映画館連盟賞)最優秀作品賞を受賞。二番目の映画『The Actors』も、マクファーソン自身が執筆、監督した。2009年トライベッカ・フィルムフェスティバルでワールド・プレミエした映画『The Eclipse』でも監督、共同脚本を務めている。最近の作品にはボブ・ディランの楽曲を使った舞台『Girl from North Country』などがある。
荒井遼/演出 Ryo Arai
主な演出作品:『Blackbird』(デヴィッド・ハロワー作 出演:大森博史 中村美貴)『THINGS I KNOW TO BE TRUE-これだけはわかってる-』(アンドリュー・ボヴェル作 出演:大森博史 山本道子 内田亜希子他)『蝶のやうな私の郷愁』(松田正隆作 出演:斉藤直樹 内田亜希子他)『テンダーシング-ロミオとジュリエットより-』(シェイクスピア原作・ベン・パワー作 出演:土居裕子、大森博史)など。『坂元裕二 朗読劇2021』では演出補を務めた。演出助手として『PURGATORIO-あなたと私のいる部屋-』(ニコラス・バーター演出)『転校生』『PSYCHO-PASSサイコパスVirtue and Vice』シリーズ(本広克行演出)『火の鳥 黎明編』『草枕-漱石とグールド-』『三つの愛と、厄災』(深作健太演出)などに参加。
< 演出家メッセージ>
「海をゆく者」を学生時代に観た。日常の片隅に詩的なものが忍び込み溶け合うさまに魅せられ、作者コナー・マクファーソンの名前を覚えた。時が巡ってこの度、「ダブリンキャロル」を首藤さん、山下さん、小日向さんという素敵なキャストの皆さんと、日本初演できる機会に恵まれて、とても光栄です。今年2月の「テンダーシング-ロミオとジュリエットより-」に続き、東演パラータでの上演になります。緊密で力を与えてくれる大好きな劇場です。
コナー。マクファーソン曰く “言葉をもった哀れな動物たち”、つまり私たちが求めてやまない“愛情”と、そして恐れてやまない“孤独”に真正面から挑む作品になります。
今年の年末は、一味違う「クリスマス・キャロル」はいかがでしょうか?そこにあなたの姿があるかもしれません。ぜひ劇場に足をお運びください。
- 出演者紹介
首藤康之 Yasuyuki Shuto
1971年生まれ。大分県出身。
15歳で東京バレエ団に入団、19歳で『眠れる森の美女』王子役で主役 デビュー以来、『ラ・シルフィード』『白鳥の湖』『くるみ割り人形』『ジゼル』などの古典作品をはじめ、モーリス・ベジャール振付『春の祭典』『ボレロ』他、ジョン・ノイマイヤー、イリ・キリアン等の世界的現代振付家の作品など、東京バレエ団のほぼ全てのレパートリーに主演。また、マシュー・ボーン演出・振付『SWAN LAKE』にスワン/王子役で客演し高く評価される。2004年同団を退団後も、『アポクリフ』(シディ・ラルビ・シェルカウイ振付/ベルギー王立モネ劇場世界初演)、『空白に落ちた男』『ジキルとハイド』『シレンシオ』『斜面』(小野寺修二演出)、『鶴』(ウィル・タケット演出・振付) 新国立劇場バレエ団と共演した『Shakespeare THE SONNETS』『ベートヴェン・ソナタ』(中村恩恵振付)など国内外の振付家やカンパニーと精力的に活動。また自らプロデュース公演も上演するほか、ピナ・バウシュが芸術監督を務めたNRW国際ダンスフェスティバルなどの多くの海外公演にも出演。2000年に『ニジンスキー』(ジョン・テリンジャー演出)でストレートプレイに初挑戦してからは、『SHAKESPEARE’S R&J』(ジョー・カラルコ演出)、『音のいない世界で』『かがみのかなたはたなかのなかに』『イヌビト』(長塚圭史演出)、『豊饒の海』(マックス・ウェブスター演出)、 『ピサロ』(ウィル・タケット演出) 、『渋谷コクーン歌舞伎 四谷怪談』『兵士の物語』(串田和美演出)、『出口なし』(白井晃演出)など、俳優としても多数の舞台に出演。近年は映画『トーリ』(浅野忠信監督)、『岸辺の旅』(黒沢清監督)、ドラマ『99.9-刑事専門弁護士-』など、映像分野にも表現の場を拡げている。第62回芸術選奨文部科学大臣賞。
山下リオ Rio Yamashita
1992年生まれ、徳島県出身。2007年、三井不動産販売「三井のリハウス」12代目リハウスガールに抜擢。同年より様々な映像作品に出演、主演を務める。最近の主な作品に〈映画〉『寝ても覚めても』(18年)、『あの空の向こうに〜夏雲』(19年)、『朝が来る』(20年)、〈舞台〉音楽劇『トムとジェリー夢よもう一度』(19年)、劇団ロ字ック第十三回本公演『掬う』(19年)など。
小日向星一 Sei-ichi Kohinata
1995年東京都生まれ。大学在学中から様々な小劇場に参加。 主な出演作品に、TVドラマ『ケイジとケンジ』『浮世の画家』『セブンティウイザン』『年の差婚』『青天を衝け』、映画『向こうの家』『星屑の町』、舞台『イーハトーボの劇列車』『染、色』『グレーテルとヘンゼル』など。最新作品に映画『君は永遠にそいつらより若い』、そして2022年1月には舞台『マーキュリー・ファー』(白井晃演出 世田谷パブリックシアター)の出演が控えている。
カンフェティ チケット販売ページ
http://confetti-web.com/dublin2021
『ダブリンキャロル』公式ホームページ
https://theatertheater.wixsite.com/dublin2021
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