羽田空港アクセス線(仮称)の本格的な工事に着手します
○JR東日本は、既存の鉄道ネットワークを活用し、多方面からの羽田空港へのダイレクトアクセスを実現する「羽田空港アクセス線(仮称)」の計画を推進しています。 ○本計画ルートのうち「東山手ルート」における鉄道施設変更認可を2023年1月31日付、「アクセス新線」における工事施行認可を2023年3月24日付で国土交通省より受けました。 ○「東山手ルート」および「アクセス新線」を整備することにより、宇都宮線・高崎線・常磐線方面から羽田空港へのダイレクトアクセスが実現し、東京駅からは約18分で到着することが可能となります。 ○「東山手ルート」および「アクセス新線」における工事の起工式を6月に行い、本格的な工事に着手し、2031年度の開業を目指します。 |
1.羽田空港アクセス線(仮称)の意義
本構想は、2016年4月の交通政策審議会答申第198号「東京圏における今後の都市鉄道のあり方について」において、「国際競争力の強化に資する鉄道ネットワークプロジェクト」に位置付けられ、インバウンド需要のさらなる拡大など、首都空港として重要性が高まる羽田空港の機能強化にも大きく寄与する計画です。
2.「東山手ルート」および「アクセス新線」の計画概要
羽田空港アクセス線(仮称)のうち、今回着手する「東山手ルート」および「アクセス新線」は、現在休止している大汐線の橋りょうや高架橋などの既存ストックを有効活用し、東京駅と羽田空港の直結、宇都宮線・高崎線・常磐線方面からの所要時間短縮や乗換解消・低減など広範なエリアからの空港アクセスを改善します。東京駅から羽田空港へは、現在、鉄道を利用した場合30分程度要するところ、乗り換えなく約18分で到着することが可能となります。
3.「東山手ルート」および「アクセス新線」の工事概要
○東海道線接続区間
田町駅の東京方にある山手線引上げ線を撤去し、山手線外回り、京浜東北線南行、東海道線上りを順次移設して、東海道線上下間にスペースを確保します。そのスペースを用いて、開削トンネルやシールドトンネルを構築することで、東海道線と大汐線(現在休止中)が接続する線路を敷設します。
○大汐線改修区間
1998年より鉄道事業を休止している大汐線の橋りょうや高架橋などの既存ストックを有効活用し、土木・軌道・電気の各設備について健全度を調査した上で、必要な改修や改良を実施します。
○東京貨物ターミナル内改良区間
東京貨物ターミナル内にJR東日本が保有している用地を用いて、羽田空港アクセス線(仮称)の運行に必要となる車両留置線や保守基地線を整備(約23,000㎡)します。
○アクセス新線区間
東京貨物ターミナルから公共施設、道路、運河下を通過するルートで、最大深度約50m、延長約4.2㎞の複線シールドトンネルを構築し、羽田空港新駅(仮称)に至る新たな線路を敷設します。
○羽田空港新駅(仮称)
第1旅客ターミナルと第2旅客ターミナルの間の空港構内道路下に、最大幅員約12m、延長約310mの島式1面2線のホームを有する地下駅を設置します。ホームは地下1階の高さであり、第2旅客ターミナルへ高低差なく、移動することが可能となります。なお、空港島内のシールドトンネル、開削トンネルは国土交通省が空港整備事業で整備する予定です。
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