2022年新成人に関する調査 ~政治への期待が8年ぶりに回復。海外への関心は軒並み低迷~ /マクロミル調べ(ニュースレター)
1月5日配信号のテーマは、「2022年新成人に関する調査」。当調査は2008年から開始し、今回で15年目の定点調査です。今年成人式を迎える500名にきいた夢や関心事、就職や世の中の潮流に対する考え、SNSやデジタル機器の利用実態、情報感度など幅広く聴取した中から、特徴的だった結果をピックアップしてご紹介します。
■トピックス
- 「日本の未来は明るい」38.2%、3年前の水準に回復。理由は「コロナ終息の兆し」「技術の発展」など
- 「これからの日本の政治に期待できる」24.0%、8年ぶりに24%台に回復
- 「国民年金制度を信頼できる」47.4%で、最高値を記録
- 新型コロナ感染拡大を境に、海外への関心が軒並み低迷。「仕事で英語を使うこと」はピークから10.6ポイントも低下
- デジタル端末、所有率1位は「iPhone」で73.0%、2位は「ノートパソコン」71.4%
- SNS利用率、「Instagram」「TikTok」が躍進。「TikTok」は2年で2.7倍に
- 2022年 活躍を期待する新成人ランキング。1位「久保建英」、2位「愛子内親王」、3位「本田真凜」
■調査結果
1. 「日本の未来は明るい」38.2%、3年前の水準に回復。理由は「コロナ終息の兆し」「技術の発展」など
今年の新成人は、日本の未来の明暗についてどのように予想しているのでしょうか。
日本の未来は明るいと思う人は、合計38.2%(明るいと思う2.6%+どちらかといえば明るいと思う35.6%」で、昨年よりも6.2ポイント上昇しました。
理由を自由回答で尋ねると、明るいと思うと回答した主な理由は、「新型コロナウイルスの終息の兆し」「日本の最先端技術の誕生や発展」など。一方、暗いと思う(暗いと思う12.0%+どちらかといえば暗いと思う49.8%、合計61.8%)と回答した理由は、「新型コロナウイルスの長期化」「経済の悪化」「政治・政治家への不信」「少子高齢化」「地球温暖化」などが挙げられました。
また、過去を振り返ると、2014年に大きな上昇の山、そして2019年に小さな上昇の山が確認できます。2014年はアベノミクス始動による景気回復ムードや消費税率8%引き上げ決定、2020年五輪の東京開催決定など、そして2019年は消費税率 10%引き上げ決定の報道がありました。それぞれ、“消費税率引き上げ”が共通点に挙げられます。
2. 「これからの日本の政治に期待できる」24.0%、8年ぶりに24%台に回復
岸田内閣発足後、初めて迎える成人式。これからの日本の政治にどの程度期待しているか尋ねたところ、「期待できる」と回答した人は合計24.0%(期待できる2.2%+どちらかといえば期待できる21.8%)で、8年ぶり24%台に回復しました。
期待できると回答した人の理由(自由回答)は、「政権交代への期待」「新型コロナウイルス対策の素早さ」など。一方、期待できないと回答した人の理由は、「不祥事等による不信感」「若者・国民の意見が届かない、反映されない」などが挙げられました。
3. 「国民年金制度を信頼できる」47.4%で、最高値を記録
国民年金制度に対する信頼度が上昇傾向にあります。今年、「信頼できる」と回答した人は合計47.4%(信頼できる4.6%+どちらかといえば信頼できる42.8%)で、当項目を聴取し始めた2014年以来、最高のスコアを記録しました。
4. 新型コロナ感染拡大を境に、海外への関心が軒並み低迷。「仕事で英語を使うこと」はピークから10.6ポイントも低下
近年、東京五輪開催も相まってグローバル化の波が押し寄せ、新成人の海外への関心も2019~2020年に向けて高まりを見せていました。しかし、コロナ禍での外出自粛影響もあってか、2021年に一部項目を除いて軒並み低下。特に今年はそれが著しく、移動が伴う「海外留学」「海外で働くこと」だけでなく、「外国人と日本国内で働くこと」や「外国語習得」「仕事で英語を使う事」といった語学関連まで大きく低下しました。ピークとのポイント差が大きかったのは「仕事で英語を使うこと」で、2020年から2022年にかけて10.6ポイントも低下しました。
5. デジタル端末、所有率1位は「iPhone」で73.0%、2位は「ノートパソコン」71.4%
新成人のデジタル端末の所有率は、1位が「iPhone」で73.0%でした。「iPhone」の利用率は2013年から年々上昇し続けていましたが、昨年は「iPhone」が低下、「Android」が上昇という変化が見られたものの、今年は元の傾向に戻りその差がさらに広がる結果となりました。続いて2位は「ノートパソコン」で74.1%。「iPhone」とのスコア差はわずかです。
6. SNS利用率、「Instagram」「TikTok」が躍進。「TikTok」は2年で2.7倍に
新成人のSNSの利用率は、「LINE」が95.8%で不動の1位。2位が「Twitter」84.2%、3位が「Instagram」80.0%でした。直近5年間は上位3つのSNSの順位が変わらないものの、「Instagram」の利用率は毎年右肩上がりで、今年になり80%まで上昇し、Twitterに追いつく勢いを見せています。また、4位の「TikTok」は、新型コロナ感染拡大の直前に実施した2020年調査の12.2%から、わずか2年で2.7倍となる33.0%まで急上昇しています。
7. 2022年 活躍を期待する新成人ランキング。1位「久保建英」、2位「愛子内親王」、3位「本田真凜」
最後に、今年の新成人(有名人)のうち活躍を期待・応援している人を尋ねました。1位はサッカー選手の「久保建英さん」、2位は皇族の「愛子内親王」、3位はフィギュアスケート選手の「本田真凜さん」、4位から10位は以下の通りです。
●2022年 活躍を期待する新成人ランキングトップ10
ベース:新成人(n=500)/複数回答
1位 | 久保建英(サッカー選手) | 28.8% |
2位 | 愛子内親王(皇族) | 28.6% |
3位 | 本田真凜(フィギュアスケート選手) | 27.8% |
4位 | 平手友梨奈(元欅坂46) | 27.4% |
5位 | 大西流星(関西ジャニーズJr. なにわ男子) | 17.0% |
6位 | 加藤清史郎(俳優) 高橋ひかる(女優、モデル) |
15.8% |
8位 | 賀喜遥香(乃木坂46) | 14.2% |
9位 | 影山優佳(日向坂46) | 12.2% |
10位 | 井上広大(プロ野球選手) | 6.4% |
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■調査概要
調査主体 マクロミル
調査方法 インターネットリサーチ
調査対象 全国、2022年成人式の参加対象となる平成13~14年生まれの男女(マクロミルモニタ会員)
割付方法 男性250サンプル、女性250サンプル/合計500サンプル
調査期間 2021年12月14日(火)~2021年12月17日(金)
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