SAP S/4HANA® CloudによるERP変革を加速するRISE with SAP on IBM Power Virtual Serverを提供開始
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新しいオファリングにより、SAP S/4HANAのワークロードをIBM Power Systemsのオンプレミスからクラウドへ90日以内に移行可能
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IBMは、15万人のERPユーザーを支援するRISE with SAPを活用した自社のモダナイゼーション・プロジェクトにおいて、インフラストラクチャーのコストと関連業務を18か月間で30%削減
【米国ニューヨーク州アーモンク および ドイツ・ウォルドルフ 2025年1月7日(現地時間)発】
IBMとSAPは、「RISE with SAP on IBM Power Virtual Server」を2025年第2四半期に提供開始することを発表しました。このサービスは、IBM Powerを利用するお客様が統合基幹業務システム(ERP)変革を加速する際の、最も迅速かつ容易な方法となるように設計されています。IBMとSAPは、企業がオンプレミスのERP環境をよりシームレスにクラウドへ移行またはモダナイズし、AIを活用したビジネス・プロセス変革を推進できるよう支援することを目指します。
RISE with SAPは、成果重視のサービス、クラウドERPとプラットフォームを提供し、企業が自社のオペレーティング・モデルを再考し、変革を推進できるよう支援します。SAPの新たなハイパースケーラー・オファリングであるRISE with SAP on IBM Power Virtual Serverは、SAP S/4HANA® CloudをオンプレミスのIBM Power Systemsからクラウドへ移行する際に伴うリスクを軽減し、移行期間を90日以内に短縮します。[*1]
TechAisle社の創設者兼チーフ・グローバル・アナリストであるアヌラグ・アガワル(Anurag Agrawal)氏は、次のように述べています。「RISE with SAPは、あらゆる業界の企業にとって、SAP S/4HANA Cloudへの移行におけるビジネスの優先事項となっています。IBMとSAPが提供する新しいオファリングは、ミッション・クリティカルなERPワークロードの移行を、安全かつ迅速に、影響を最小限に抑えたいと考える企業にとって、魅力的な選択肢となります」
業界をリードするSAP認定インフラストラクチャーによるクラウド移行の実現
オンプレミスのERPに使用されているミッション・クリティカルなIBM Powerサーバー・プラットフォームのクラウド版であるIBM Power Virtual Serverを使用することで、企業はオンプレミスのSAP® ERPシステムをクラウド上に迅速に移行し、ビジネス・プロセスをモダナイズし、より俊敏な対応が可能になります。高いセキュリティー、拡張性、信頼性で知られるIBM Powerサーバーは、SAP認定インフラストラクチャーの中で可用性第1位にランクされており[*2]、中断を最小限に抑え、より迅速な移行を実現するように設計されています。また、レジリエンシーとセキュリティーに優れたIBM Cloudプラットフォームによるサポートも提供されます。
IBMのソフトウェア担当シニア・バイス・プレジデント兼チーフ・コマーシャル・オフィサーであるロブ・トーマス(Rob Thomas)は、次のように述べています。「IBMはSAPと密に連携し、SAPのワークロードやアプリケーションをIBM Powerプラットフォーム上で実行するお客様向けに、円滑で迅速な移行サービスを提供してきました。今回新たに提供するオファリングは、クラウド移行の複雑さを軽減し、その効果を加速させます。IBMは、RISE with SAPを活用した自社のモダナイゼーションの取り組みにおいて、その効果を直接経験しました」
IBMはRISE with SAPを活用し、グローバル規模でのSAP S/4HANA Cloudへのモダナイゼーションを完了
IBMは、SAP S/4HANA Cloudのモダナイゼーションおよびマネージド・サービス・プロジェクトにおいて豊富な専門知識を有しています。SAPユーザー企業による最大かつ最も複雑なSAP S/4HANA Cloudのモダナイゼーション・プロジェクトの1つとして、IBMは、自社の見積から入金までのプロセスおよび記録からレポートまでのプロセスをRISE with SAP on IBM Power Virtual Serverに移行しました。
IBMのプロジェクトは、18か月間で175か国、15万人以上のユーザーに関わるものでした。プロジェクト期間中に、全体のサーバーおよびデータ規模を合理化し、プロセスの自動化を進めた結果、インフラストラクチャーのコストおよび関連業務を30%削減することができました[*3]。IBM Consultingは、この変革をエンドツーエンドで主導し、これらの複雑なソリューションの安全な移行・実行するために必要な技術サービス、実装、およびアプリケーション管理サービスの専門知識を提供しました。
SAPのエグゼクティブ・ボード・メンバーであるトーマス・ザウアーエシッヒ(Thomas Saueressig)は、次のように述べています。「SAPは、SAP Business AIの機能を組み込んだクラウド・ベースのエンタープライズ・アプリケーションを通じて、企業が最高の成果を得られるよう支援しています。今回の発表は、SAPとIBMとの長期的なパートナーシップにおける新たなマイルストーンであり、お客様が価値を生み出すまでの時間を短縮し、柔軟性を高め、継続的なイノベーションを実現するクラウド移行への明確な道筋を示します」
IBM Consultingとパートナー・エコシステムが変革の加速を支援
お客様は、IBM Consultingや他のSAPパートナー企業と連携することで、SAP S/4HANA Cloudを活用した変革を加速できるようになります。IBMは、お客様に選択肢を提供するため、他のグローバルなシステム・インテグレーターやサービス・パートナーと協力し、RISE with SAPプロジェクトの設計、展開、移行を進めています。
両社は、パートナー・エコシステムとも協力しながら、統合ソリューション、機能、共同マーケティング活動を活用して、お客様がRISE with SAP on IBM Power Virtual Serverを通じて変革を実行できるよう協力していく予定です。RISE with SAP on IBM Power Virtual Serverのお客様やIBMビジネスパートナーは、SAP S/4HANA CloudとRISE with SAPへの移行を支援する新しいIBM Transformation Suite for SAP Applicationsを利用できます。これには、現在の環境の評価、データ移行、自動テストのための最高水準のソフトウェアとサービス一式が含まれます。
50年以上にわたり、1万社を超えるSAPのお客様が、IBMシステム上にSAPを導入・運用してきました。IBMはSAPのライフサイクル全体にわたる戦略的パートナーであり、ハイブリッドクラウド、自動化、watsonxを活用した生成AIなど、SAPのお客様にエンドツーエンドのコンサルティングとテクノロジー・ソリューションを提供しています。
RISE with SAP on IBM Power Virtual Serverは、IBMのカスタマイズしたお客様向け投資プログラムとともに、2025年第2四半期に利用可能になる予定です。
IBMの将来の方向性および意図に関する記述は、予告なしに変更または撤回される場合があり、目標および目的のみを表しています。
IBMについて
IBMは、世界をリードするハイブリッドクラウドとAI、およびコンサルティング・サービスを提供しています。 世界175カ国以上のお客様の、データからの洞察の活用、ビジネス・プロセス効率化、コスト削減、そして業界における競争力向上を支援しています。 金融サービス、通信、ヘルスケアなどの重要な社会インフラ領域における4,000以上の政府機関や企業が、IBMのハイブリッドクラウド・プラットフォームとRed Hat OpenShiftによって、迅速に、効率良く、かつセキュアにデジタル変革を推進しています。 IBMは、AI、量子コンピューティング、業界別のクラウド・ソリューションおよびコンサルティングなどの画期的なイノベーションを通じて、オープンで柔軟な選択肢をお客様に提供します。 これらはすべて、信頼性、透明性、責任、包括性、ならびにサービスに対するIBMのコミットメントに裏付けられています。 詳細は、www.ibm.comをご覧ください。
SAPについて
SAP(NYSE:SAP)は、エンタープライズアプリケーションとビジネスAIのグローバルリーダーとして、ビジネスとテクノロジーの融合を推進しています。50年以上にわたり企業と共に歩み、進化を続け、財務、調達、人事、サプライチェーン、カスタマーエクスペリエンスなどのビジネスクリティカルな業務を統合し、お客様のビジネスを成功へと導く支援をしています。詳細は、こちらからご覧ください。www.sap.com
この文書には、将来の事象に関する予測、見通し、その他の将来予想についての記述が含まれています。これらの記述は現在の期待値、予測、仮定に基づいており、実際の結果や成果が予想と大きく異なる可能性があるリスクや不確実性を伴います。これらのリスクや不確実性に関する詳細情報は、証券取引委員会(SEC)に提出された資料に記載されています。特に、SAPの2023年度の年次報告書(様式20-F)のリスク要因セクションに詳細が記されています。
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SAP、SAPロゴ、記載されているすべてのSAP製品およびサービス名はドイツにあるSAP SEやその他世界各国における登録商標または商標です。またその他の商標情報および通知については、https://www.sap.com/copyright をご覧ください。
[1] オンプレミスのSAP S/4HANA on PowerからPower Virtual Serverへの移行時に、ネットワーク統合とテストに関する適切なレベルのお客様との連携を想定した場合の、SAP環境におけるお客様のオンボーディングに関するIBMの社内モデリングに基づく見積もり。
[2] ITIC 2023 Global Hardware, Global Server Reliability Reportおよびリスト(すべてのSAP認定およびサポート対象のSAP HANAハードウェア)に基づく。
[3] IBMによるSAP S/4HANAとRISE with SAPへの世界規模の移行結果に基づく。
当報道資料は、2025年1月7日(現地時間)にIBM Corporationが発表したプレスリリースの抄訳をもとにしています。原文はこちらを参照ください。