電化・電動化領域での新規事業の創出を目指し、リチウムイオン電池ソリューションを展開するMaxwell and Sparkに出資
出光興産株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:酒井則明、以下「当社」)は、出光CVC※1を通じてMaxwell and Spark B.V.(本社:オランダ ロッテルダム、以下「m+s社」)に出資しました。m+s社は、主に物流機能の電化・電動化をリードするスタートアップ企業で、リーファーコンテナ※2やフォークリフトなどに向けたリチウムイオン電池によるソリューションを欧米やアフリカで展開しています。当社は本出資によりリチウムイオン電池を用いた幅広いビジネス領域に関する知見を習得し、新規事業創出の可能性を探索します。
※1 出光CVC(Idemitsu Corporate Venture Capital):カーボンニュートラル・循環型社会の実現に貢献するため、「低炭素エネルギー」や「先進マテリアル」分野の「革新的な新技術」に戦略的な投資を行う組織。オープンイノベーションの取り組みを加速させるため、2024年7月に当社内に設立。
※2 リーファーコンテナ:通常の貨物コンテナとは異なり、冷却装置と断熱材を内蔵することで温度を一定に保つことのできる冷凍・冷蔵コンテナ。生鮮食品や医薬品などの輸送に適する。
物流におけるCO2排出量削減に向けた取り組みの一環として、電動車両の導入や車両に付帯する機能の電化が進んでいます。特に欧米では、政策による後押しや充電インフラの整備などにより、物流・配送における電化・電動化が急速に進展しています。このような中、m+s社はリーファーコンテナの冷却機能の動力(軽油)やフォークリフトの動力(鉛蓄電池)のリチウムイオン電池への置き換え、定置用リチウムイオン蓄電池の設置などのソリューションを展開し、事業を順調に拡大しています。
リーファーコンテナやフォークリフトはメーカーごとに設計・仕様が異なるため、リチウムイオン電池への置き換えが難しいという課題があります。m+s社は独自のコネクターとソフトウェアを開発することでこれに対応し、バッテリー交換作業の工程の最小化を実現しています。また、低電圧の電池を用いたシステムを採用することで、安全性を向上させています。
当社は全固体リチウムイオン二次電池(全固体電池)の材料となる固体電解質の開発に取り組むとともに、リチウムイオン電池の周辺材やリサイクル・リユース、リチウムイオン電池を活用したサービス・ソリューションといった、電化・電動化に関連する新規事業機会に広く着目しています。今回のm+s社への出資を通じ、リチウムイオン電池を用いたサービス・ソリューションに関する知見を深め、電化・電動化分野における事業機会を追求します。また、国内外の当社施設において、同社製品・サービスを活用したフォークリフト電動化の運用実証を行うことも検討します。
当社は、今後も出光CVCによる出資を通じたスタートアップ企業との連携により、革新的な技術やアイデアを活用し新たな価値の創造や社会課題の解決に取り組んでまいります。


【参考】
1.プレスリリース:ベンチャーキャピタルEmerald Technology VenturesとCVC 推進のためのパートナーシップを締結(2024年8月9日)
https://www.idemitsu.com/jp/news/2024/240809_2.pdf
2.m+s社について

Maxwell and Spark B.V.(maxwell+spark)は、産業用物流向けリチウムイオンバッテリーソリューションの分野で世界をリードする企業です。モジュール式で安全かつスマートな独自開発のバッテリーシステムは、フォークリフトから冷蔵トラックに至るまで、妥協のない高い性能を実現します。南アフリカ、EU、米国で事業を展開し、OEM、ディーラー、フリート運営者と協力しながら、よりクリーンで静か、効率的かつコスト対効果の高い電動化への移行を加速しています。maxwell+sparkは、持続可能性、コスト削減、革新性に取り組み、厳しい環境における現実的な成果を提供することを使命としています。
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