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三菱重工業株式会社
会社概要

製鉄分野での排出CO2を再利用する新技術について、アルセロール・ミタルのゲント製鉄所で世界初となる実証試験を開始

三菱重工業株式会社

◆ アルセロール・ミタルが中心となり、ディ・カーボンが有する新技術を用いた実証試験を実施
◆ 実証試験用の装置は、2024年7月1日に現地で接続
◆ 同製鉄所で実証試験中の三菱重工製CO2回収装置で、ディ・カーボンのプラズマ変換装置に高純度なCO2を供給

アルセロール・ミタル(ArcelorMittal)と三菱重工業株式会社(以下、三菱重工)は、CO2再利用に関する先進技術を有するベルギーのディ・カーボン(D-CRBN)と協働し、回収した二酸化炭素(CO2)を鉄鋼や化学製品の原料となる一酸化炭素(CO)に変換する技術についての実証試験を、アルセロール・ミタルがベルギーに有するゲント製鉄所で開始します。これは、CO2排出量を削減するべく開発されたディ・カーボンのプラズマ変換技術を初めて実証する試験となり、ゲント製鉄所はこの一連のプロセスを実証する世界初の製鉄所となります。

今回の実証試験は、三菱重工が関西電力株式会社と共同開発したCO2回収技術「Advanced KM CDR Process(TM)」の本格的な導入に向け、ゲント製鉄所で実施されているCO2回収実証試験の適用範囲を拡大するものです。

ベルギー・アントワープを拠点とするディ・カーボンは、プラズマを用いてCO2をCOに変換する技術を有しています。再生可能電力を利用し、炭素(C)と酸素(O)の結合をプラズマによって切り離すことで二酸化炭素(CO2)を一酸化炭素(CO)に変換します。変換されたCOは、高炉で使用されるコークスや原料炭の一部代替として製鉄プロセスに利用されたり、ゲント製鉄所で化学品や代替燃料製造の原料にも活用できます。

ディ・カーボンの変換技術に必要とされる高純度なCO2は、ゲント製鉄所において高炉ガスと圧延再加熱炉の排ガスからCO2を回収する実証試験に用いられている三菱重工のCO2回収装置から供給されます。CO2回収装置とディ・カーボンのプラズマ変換装置は、7月1日に接続されました。今回の実証試験は、鉄鋼生産の過程で発生するCO2に含まれる不純物がプロセスや製品ガスに悪影響を及ぼさないことを確認するという点において非常に重要な意味を持ちます。

アルセロール・ミタルは、2030年までに同社欧州拠点から排出されるCO2量を35%削減するといった脱炭素化目標の達成に向けた、いくつかの施策を打ち出しています。その1つが、高炉で排出されるCO2の循環利用(CCU:Carbon dioxide Capture and Utilization)あるいはCO2貯留(CCS:Carbon dioxide Capture and Storage)を行う「スマートカーボン製鋼」です。

アルセロール・ミタル・ベルギーのCEOであるManfred Van Vlierbergheは、次のように述べています。
「アルセロール・ミタル・ベルギーにおいてスマートカーボン製鋼を実現させる戦略の一環として、ゲント製鉄所での独自のCCU実証試験に参画できることを誇りに思います。当社のエンジニアチームはパートナーと協働しこの段階に到達しましたが、このたび、また新たなパートナーであるディ・カーボンが新技術をここベルギーで確立させることを非常に楽しみにしています」。

ディ・カーボンのCEOであるGill Scheltjensは、次のように述べています。
「この革新的なCCU実証試験で、アルセロール・ミタルおよび三菱重工と提携できることを大変嬉しく思います。鉄鋼生産の電化は難題ですが、排出CO2をCOに還元させる当社の技術はコスト効率と拡張性に優れたソリューションを提供します。我々の技術は、既存の高炉を電化・脱炭素化して石炭使用量を大幅に減らすとともに、鉄鋼生産過程においてCO2をCOに還元することで、将来的にグリーン水素の必要性を制限し、エミッションフリー製品のコストを削減することができます。さらに、生産されたCOの一部は近隣の化学会社に原料として供給可能です」。

三菱重工のGXセグメントCCUS担当セグメント長代理である長安 立人(ながやす・たつと)は、次のように述べています。
「CCUSは製鉄分野における既存設備の脱炭素化に重要な役割を果たします。このたびのアルセロール・ミタルとディ・カーボンとの協働による、CO2を回収し、貴重な原料に変換し、再びプロセスに還元する一連の取り組みは産業分野におけるCO2排出量削減の新たな一手となります。我々は環境に優しい未来のために、持続可能な取り組みと革新的な解決策を提供していきます」。

アルセロール・ミタルと三菱重工、BHP、Mitsubishi Development Pty Ltd(MDP)は、ゲント製鉄所における高炉排ガスからのCO2回収実証試験を開始したことを2024年5月に発表しました。また、2022年10月には、ゲント製鉄所をはじめとする複数のCO2排出源において、三菱重工のCO2回収技術の実証試験を複数年にわたり共同で実施することを発表しています

※ 4社による製鉄分野へのCO2回収適用に関する協業契約およびCO2回収実証試験開始について、詳しくは以下のプレスリリースをご覧ください。
https://www.mhi.com/jp/news/24052102.html
https://www.mhi.com/jp/news/221027.html


アルセロール・ミタル、ディ・カーボン、三菱重工プロジェクトメンバーによる実証試験エリア訪問の様子アルセロール・ミタル、ディ・カーボン、三菱重工プロジェクトメンバーによる実証試験エリア訪問の様子


ArcelorMittalについて
アルセロール・ミタルは、世界60ヵ国に拠点を置き、15ヵ国に製鉄事業を展開する世界有数の鉄鋼・鉱業会社です。欧州・米州最大の製鉄事業者であり、合弁会社のAM/NS Indiaを通じてアジアでのプレゼンスも高めています。アルセロール・ミタルは、自動車、エンジニアリング、建設、機械業界を含む多様な顧客に製品を供給しており、2023年の売上高は683億ドル、粗鋼生産量は5,810万トン、鉄鉱石生産量は4,200万トンに達しました。アルセロール・ミタルの目的は、人と地球に有益な、よりスマートな鉄鋼を生産することです。エネルギー使用量の少ない革新的なプロセスで作られた鉄は、CO2排出量が大幅に少なく、コストを削減できます。よりクリーンで強く、再利用可能な鉄。今世紀の社会変革を支える再生可能エネルギーインフラ向けの鉄。私たちは、鉄を中核とし、独創的な人々と起業家文化を心に持ち、世界がその変化を起こすことを支援します。アルセロール・ミタルはニューヨーク(MT)、アムステルダム(MT)、パリ(MT)、ルクセンブルク(MT)の各証券取引所とバルセロナ、ビルバオ、マドリード、バレンシアの各スペイン証券取引所(MTS)に上場しています。詳しくは、https://corporate.arcelormittal.com/をご覧ください。

D-CRBNについて
ディ・カーボンはCO2再利用の革新的なソリューションを開発するベルギーの先駆的な企業です。先進的な科学原理を活用したディ・カーボン独自のプラズマ技術は、排出CO2を効率的に利用し、環境への好影響の促進と、より持続可能な未来を育むことを目的としています。ディ・カーボンはイノベーションと持続可能性を重視し、気候変動との戦いの最前線にいます。詳しくは、https://d-crbn.com/をご覧ください。

三菱重工グループについて

三菱重工グループは、エンジニアリングとものづくりのグローバルリーダーとして、1884年の創立以来、社会課題に真摯に向き合い、人々の暮らしを支えてきました。長い歴史の中で培われた高い技術力に最先端の知見を取り入れ、カーボンニュートラル社会の実現に向けたエナジートランジション、モビリティの電化・知能化、サイバー・セキュリティ分野の発展に取り組み、人々の豊かな暮らしを実現します。

詳しくは、三菱重工グループのウェブサイト(www.mhi.com/jp)、オンラインマガジンSPECTRA(spectra.mhi.com/jp)、YouTube(Discover MHI)、Twitter(@MHI_Group / @MHI_GroupJP)、LinkedIn(Mitsubishi Heavy Industries)をご覧ください。

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https://www.mhi.com/jp/news/240708.html
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業種
製造業
本社所在地
東京都千代田区丸の内三丁目2番3号 丸の内二重橋ビル
電話番号
03-6275-6200
代表者名
泉澤 清次
上場
東証1部
資本金
2656億円
設立
1950年01月
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