イラク紛争 今年だけで189人の子どもが死亡 【共同プレスリリース】
ユニセフ、国連イラク支援団が共同声明発表、市民の保護を強く求める
※ 本信はユニセフ本部が発信した情報をもとに、日本ユニセフ協会が編集・翻訳したものです。
※ 原文は、http://www.unicef.org/media/media_86435.html からご覧いただけます。
【2015年12月3日 バグダッド(イラク)発】
イラクにおける武力衝突によって多くの子どもたちが犠牲になっている状況を受け、ユニセフ・イラク事務所代表のピーター・ホーキンスとイラク担当国連事務総長特別代表のジャン・クビスは、共同で以下の声明を発表しました。
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イラクで続く紛争は、この国の最も弱い立場にある市民である子どもたちに、大きな犠牲を強いています。
11月26日、ファルージャ近くのアル・ハラブサ(Al Halabsa)村での軍事作戦中に起きた衝突で、8人の子どもが命を落とし、7人が負傷したと報告されています。そのほとんどが10歳以下の子どもでした。この衝突は人々が家で過ごしていた夜間に起きました。国連は、10月から11月にかけて、これ以外にもファルージャ近郊の民間人居住区で15件の衝突を確認しています。ユニセフと国連イラク支援団(UNAMI)は、国全土に広がる対立によって苦しみ続けている子どもたちの安全状況を、非常に懸念しています。現在衝突が起きているラマディ、モスル、タラアファルをはじめ、イラクの紛争の被害を受けている地域では、子どもの権利がさらに踏みにじられる危険があります。
今年初頭からこれまでに、イラクでは、紛争によって189人の子どもが亡くなり、301人が負傷したことが確認されています。さらに、紛争下にある地域の何百人もの子どもたちが、学校や病院への攻撃によって、保健や教育といった基本的なサービスを受けられなくなっています。たとえば、ラマディだけでも昨年以来計45の学校が破壊、あるいは損傷を負っています。
子どもたちをはじめ市民を暴力の被害から最大限守るために、また学校や医療施設の本来の役割を守るために、ユニセフと国連イラク支援団はすべての紛争当事者に対し、軍事作戦中であっても均衡性および区別の原則を順守することを強く求めます。
■ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。(http://www.unicef.org/)
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する36の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています
■日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国36の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 (http://www.unicef.or.jp/)
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