世界の怠慢、代償を払うのは子どもたち ユニセフ事務局長、COP21イベントで訴え 【プレスリリース】
気候変動に対する意欲的な行動を
※本信は、発信情報をもとに日本ユニセフ協会が作成・配信しています。
※原文は、 http://www.unicef.org/media/media_86485.htmlでご覧いただけます。
【2015年12月10日 パリ発】
気候変動に対する世界の怠慢から生じている重い代償を、今もこの先も支払い続けるのは子どもたち-ユニセフ(国連児童基金)は、気候変動に対する世界の意欲的な行動を求めています。
「今日の子どもたち、特に最も不利な立場にある子どもたちの未来が、危機に瀕しています」と、ユニセフ事務局長のアンソニー・レークが、パリで開催されているCOP21(国連気候変動枠組条約第21回締約国会議)のイベントで訴えました。「悲しいことに、私たちはその子どもたちを見捨てているのです。なぜなら、私たちが引き起こしている気候変動の影響を一身に受けるのは、今日の子どもたちだからです。子どもたちは自身の健康や安全な暮らし、さらには命までも犠牲にして、私たちの怠慢の代価を払っているのです」
ユニセフがCOP21に先立ち発表した報告書「Unless we act now – The impact of climate change on children (今行動しなければ:気候変動による子どもたちへの影響)」では、気候変動がより多くの干ばつや洪水、熱波、その他の厳しい気候条件を引き起こし、さらには、子どもたちが命を落とす主因となる栄養不良やマラリア、下痢などの蔓延に寄与していると指摘しています。また、洪水の発生頻度が極めて高い地域で暮らしている5億3,000万人の子どもたちが、気候変動による極めて高い脅威に晒されていると警鐘を鳴らしています。その子どもたちの多くが、国民の半数以上が貧困状態にある国々で暮らしています。
「気候変動に対する世界全体の怠慢を、これ以上許してはなりません。怠慢は、最も不利な立場にいる子どもたちに、自分たちではなす術のない災害に翻弄される希望なき生活を強いるという、負のサイクルを永続させることになるのです」(レーク事務局長)
レーク事務局長はまた、温室効果ガスの削減に加えて、子どもたち間の不公平性を減らすための努力が必要と述べ、保健や他の不可欠なサービスへの投資と、気象に関連した災害に耐える基礎的なインフラへの投資の必要性を指摘しました。
「ここパリで世界が決断する道筋は、人類の未来への消えることのない痕跡となります。歴史が私たちを審判します。そして最も重要なことは、私たちを審判するのは未来の地球を受け継ぐ子どもたちであり、そうあるべきだということです」(レーク事務局長)
ユニセフがOECD(経済協力開発機構)と共同で開催したこのイベントでは、最も脆弱な子どもたちをリスクに晒す、気象関連の影響を減らす方法について、民間団体や若者たちが議論を交わしました。
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本信に関連するユニセフの報告書「Unless we act now: The impact of climate change on children (今行動しなければ:気候変動による子どもたちへの影響) 」は、http://j.mp/1Xnbrgb でご覧いただけます。
■ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。(www.unicef.org)
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する36の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています
■日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国36の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 (www.unicef.or.jp)
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