ACサーボアンプ “MINAS-A5II”シリーズを発売

パナソニックグループ

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パナソニック株式会社は、半導体製造装置、電子部品実装機や金属加工機械などの高速・高精度な制御に貢献する当社独自の制御方式を新規に搭載した「ACサーボアンプ[1]“MINAS-A5II”シリーズ」を発売します。

半導体製造装置に代表される微細加工や、電子部品実装機の高速実装など、ACサーボモータ[2] ならびにACサーボアンプには、さらなる高性能化が要求されています。当社では、独自のMINAS分割コア工法[3] を用いたACサーボモータ、ならびにACサーボアンプを各種産業機械・FA機器向けに供給していますが、今回、これら用途に向け、当社従来品(MINAS-A5シリーズ)を大幅に高性能化・グレードアップさせ、さらなる高速応答・高精度位置決め・位置追従制御を実現した「ACサーボアンプ “MINAS-A5II”シリーズ」を発売します。

■「ACサーボアンプ “MINAS-A5II”シリーズ」の特長
1. 当社独自の2自由度制御方式[4] の搭載で、滑らかな動作で高い応答・追従性を発揮し、加工精度向上や生産性向上に貢献

2. 当社独自の自動調整機能“Newフィットゲイン”[5]を搭載したセットアップ支援ソフト“New PANATERM[6] ”で調整時間の短縮に貢献

■販売計画
・製品名:ACサーボアンプ“MINAS-A5II”シリーズ
・品番(200W用):MADKT1507(代表品番)
・発売時期:2013年4月
・標準価格:122,220円(税込み)
・月産:3万台/月


■用途
半導体製造装置、電子部品実装機、金属加工機械、産業用ロボットなど

■特長の詳細説明
1. 当社独自の2自由度制御方式の搭載で、滑らかな動作で高い応答・追従性を発揮し、加工精度向上や生産性向上に貢献
ACサーボモータの高性能化を実現させるため、ACサーボアンプには細やかな制御ができる機能・性能が要求されています。サーボモータの制御には指令応答特性を高めるフィードフォワード制御[7] (以下FF制御)と外乱抑制特性を高めるフィードバック制御[8] (以下FB制御)があります。本製品では、モータの指令応答特性と外乱抑制特性を両立させる独自の解析技術と新アルゴリズムの開発により、当社独自の2自由度制御方式を搭載しました。これにより、FF制御とFB制御を完全に分離した制御を行うため、モータの指令応答と外乱抑制を分離独立して調整することができ、より高速・高精度なモータ制御が実現できます。例えば、電子部品実装機では部品搭載ヘッドの振動を抑えた高速実装タクトを実現できます。また金属加工機では摩擦や粘性の影響を少なくし、切削面を滑らかにするなど高精度な加工の実現などに貢献できます。

2. 当社独自の自動調整機能“Newフィットゲイン” を搭載したセットアップ支援ソフト“New PANATERM”で調整時間の短縮に貢献
設備や装置の性能を上げるために、それに使用するACサーボモータ、ACサーボアンプを最適なゲイン(速度・位置・トルク)にチューニング(調整)することが重要です。今回、当社独自のアルゴリズムをACサーボアンプに採用することと、装置に最適な各種ゲインを自動で設定・調整できる当社独自の自動調整機能“Newフィットゲイン”を搭載したセットアップ支援ソフト“New PANATERM”を開発しました。これは、従来より搭載しているゲイン調整を設定するオートチューニング画面に加え、最適な各種ゲインを自動で調整する“Newフィットゲイン”画面を採用、より利便性の高い“New PANATERM”にグレードアップしたものです。さらに、装置の軽量化による機械剛性の低い場合に発生する振動を低減できる適応ノッチフィルタ機能[9] も持たせており、従来に比べ大幅に各種ゲインの調整が容易となりました。これらによりお客様側での設定や調整に要する時間の短縮を実現し、設備や装置の開発リードタイム短縮に貢献できます。

■基本特性
・電源 3系統を品揃え:
単相AC 100V、単相・三相AC 200V、三相AC 400V
・制御モード:
位置、速度、トルク、フルクローズ
・取付:
従来品(MINAS-A5シリーズ)と互換
・適応モータ出力:
50W~15kW

■用語説明
[1]ACサーボアンプ
ACサーボモータを駆動するための制御機器。上位のプログラマブルロジックコントローラ(PLC)や各種コントローラからの指令通りにモータの回転速度や角度位置の追従制御を行う。
[2]ACサーボモータ
検出器を備え、速度・位置情報をACサーボアンプにフィードバックし、ACサーボアンプとセットで使用する速度・位置の応答性に優れたモータ。
[3]MINAS分割コア工法
モータの固定子に巻線を巻く工法に分割コア方式を採用。当社独自の工法でありACサーボモータの小型化に貢献できる。
[4]2自由度制御方式
フィードフォワード制御の指令応答性能、フィードバック制御の外乱抑制性能の2つの制御を独立して個別に調整できる制御方式。
[5]自動調整機能“Newフィットゲイン”
装置の慣性や摩擦を自動で推定し、その装置に最適な各種ゲインを自動で調整する機能。
[6]セットアップ支援ソフト“New PANATERM”
ACサーボアンプの状態をモニターし、ACサーボアンプの各種パラメータの設定・保存・複写などが容易にできる当社専用のパソコン用ソフト。4か国語(日本語、英語、中国語、韓国語)に対応。自動調整機能“Newフィットゲイン”に対応。試運転機能(JOG機能)も可能。
[7]フィードフォワード制御
指令値に対し、フィードバック制御による遅れの影響が現れる前に、前もってその影響を極力抑えるように補正動作を行う制御方式。
[8]フィードバック制御
モータの検出器・電流からのフィードバックによって制御量(速度、位置、トルク)の値を目標値と比較し、それらを一致させるよう誤差を少なくする動作を行う制御。
[9]適応ノッチフィルタ機能
機械構成のばね成分などによって発生する共振現象の大きさや周波数を検知し、自動的にその共振現象を抑制するノッチフィルタを適用する機能。

▼産業モータの関連情報
http://industrial.panasonic.com/jp/i/25000/motor_fa/motor_fa.html

▼本件に関するお問合せ先
●報道関係お問合せ先
 デバイス社 経営企画グループ 広報・調査チーム
 TEL:06-6904-4732 
●商品に関するお問合せ先
 http://panasonic.net/id/jp/contact/
●パナソニック株式会社 デバイス社 ホームページ
 http://panasonic.net/id/jp/

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会社概要

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URL
https://holdings.panasonic/jp/
業種
製造業
本社所在地
大阪府門真市大字門真1006番地
電話番号
06-6908-1121
代表者名
楠見 雄規
上場
東証プライム
資本金
2590億円
設立
1935年12月