ブラザー、低炭素水素製造計画が「中部圏低炭素水素認証制度」に基づく取り組みに認定
ブラザー工業株式会社(社長:佐々木一郎)の、環境への配慮を目的とした「ブラザー工業瑞穂工場 水素吸蔵合金グリーン水素充填・配送プロジェクト」が、「中部圏低炭素水素認証制度」に基づく8件目の取り組みとして認定された。
「中部圏低炭素水素認証制度」は、中部圏(岐阜、愛知、三重の3県)において、低炭素な水素サプライチェーンの構築に取り組む事業者を支援するため、「つくる、はこぶ、つかう」の各過程に伴う二酸化炭素の排出が少ない水素を「低炭素水素」として認証・情報発信する制度である。2018年4月に愛知県が「低炭素水素認証制度」として運用を開始し、2023年4月からは、「中部圏水素・アンモニア社会実装推進会議*¹」の取組として、対象範囲を中部圏に拡大し、「中部圏低炭素水素認証制度」として実施されている。
「ブラザー工業瑞穂工場 水素吸蔵合金グリーン水素充填・配送プロジェクト」は、瑞穂工場(名古屋市瑞穂区)で製造したグリーン水素を活用し、ブラザーの展示館である「ブラザーミュージアム*²」で使用する電力の一部をまかなうプロジェクトである。グリーン水素とは、再生可能エネルギーで水を電気分解して生成される水素で、製造時・利用時の二酸化炭素の排出がないクリーンエネルギーであり、ブラザーでは、瑞穂工場の太陽光パネルで発電した電力を活用し、水電解水素製造装置でグリーン水素を生成する。生成した水素をブラザーミュージアムに配送し、水素を燃料とするブラザー社製燃料電池の発電に活用することで、利用時においても二酸化炭素の排出がない。
また、水素の配送時にはブラザー独自の水素吸蔵合金を利用した燃料ケースに充填することで、水素が漏出する心配もなく、誰でも安全に運搬*³することを可能としている。
■「ブラザー工業瑞穂工場 水素吸蔵合金グリーン水素充填・配送プロジェクト」概要
■ブラザーグループの環境への取り組み
ブラザーグループでは、「ブラザーグループ 環境ビジョン2050」で掲げたCO₂排出削減、資源循環、生物多様性保全それぞれの目標達成に向けて取り組みを推進している。CO₂排出削減については、2050年までにブラザーグループの事業活動におけるカーボンニュートラルを実現するため、省エネ活動、創エネ活動、CO₂フリー電力の活用を進める。また、中期戦略「CS B2024」ではCO₂排出削減をマテリアリティのひとつと定め、2022年度から2024年度までにスコープ1,2で9%の排出削減を掲げる他、本社地区では、2026年度中のカーボンニュートラルの達成を目指している。
ブラザーグループは、今後も持続的発展が可能な社会の構築に向け、企業活動のあらゆる面で地球環境の配慮に前向きで継続的な取り組みを行っていくとしている。
*¹:中部圏において、水素やアンモニアの大規模な社会実装を実現するため、2022年2月に「中部圏大規模水素サプライチェーン社会実装推進会議(2022年10月、『中部圏水素・アンモニア社会実装推進会議』に改称)」として設立。中部圏3県の自治体や経済団体、産業界等が一体となり、取組を進めている。
*²:ブラザーが110年以上にわたって培ってきた「モノ創りのDNA」を、製品展示を通して紹介する展示館
ブラザーミュージアム 所在地:〒467-0851 名古屋市瑞穂区塩入町5番15号
https://global.brother/ja/corporate/museum
*³:非危険物として認定されている水素吸蔵合金を採用しているため、資格不要で取り扱いが可能
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