【江戸東京たてもの園】鑑賞支援Webアプリケーション「江戸東京たてもの園鑑賞ナビ」を4月25日より公開
学芸員と園内を巡るような歴史的建造物のみどころ解説をはじめ、現在地を表示するマップモードや歴史的建造物の古写真、昔の道具を解説するARモードを搭載
江戸東京たてもの園(東京都小金井市)は4月25日、鑑賞支援Webアプリケーション「江戸東京たてもの園鑑賞ナビ(通称:たてもの園ナビ)」をリリースいたします。
当園は約7ヘクタールの敷地に文化的価値の高い歴史的建造物を移築し、復元・保存・展示している野外博物館です。広大な敷地で迷わずに見学したいという来園者からのご要望を受け、東京都が推進する「TOKYOスマート・カルチャー・プロジェクト」の一環として本アプリを開発しました。
園内にある歴史的建造物のみどころ解説機能をはじめ、音声ガイド機能、現在地や園内目的地を表示するマップモードを備えています。さらに園内の6カ所でARモードを起動させると、移築前の様子を写した古写真や、昔の道具の使い方を解説する動画をご覧いただけます。
本アプリの活用を通じて、ご来園される方々の利便性を向上させ、より幅広い世代が歴史的建造物に対し興味を抱き、理解を深めるきっかけを提供いたします。ご来園の際には、みなさまぜひご利用ください。
●アプリ開発の背景
園内には江戸時代から昭和中期までに建てられた、茅葺き屋根の農家や、著名な建築家が設計した住宅、下町の商店建築など30棟の復元建造物があり、昔の面影が残る街並みを散策しているような体験も味わえます。
しかしその広さゆえ、「どのような順番で回ったらよいか」「時間がないのでみどころだけ知りたい」などのご意見・ご要望もありました。これを受け、鑑賞支援Webアプリケーション「江戸東京たてもの園鑑賞ナビ」を開発しました。デジタル技術を駆使して、園内をわかりやすくご案内します。
本アプリは、インストールの必要がないブラウザ上で動作するWebアプリケーションです。シンプルなデザインと機能を重視して、多くの方々が簡単かつ気軽に利用できるよう設計しています。英語への言語切り替えも可能で、海外からご来園された方もご利用いただけます。【1】建造物等の解説、【2】マップモード、【3】ARモードの3つから構成されています。
【1】建造物等の解説
マップモードに画像が表示される各復元建造物の基礎情報や、みどころを紹介画面、ARモードの解説画面では、AI音声による音声ガイド機能も備えています。みどころ解説は、今後、順次追加する予定です。
【2】マップモード
GPS機能による現在地表示に加え、歴史的建造物(30棟)や屋外展示物(29点)、飲食店の中から次の目的地を選び、マップに表示することができます。バリアフリー情報の表示をONにすると、階段、土・砂利がある場所などをマップ上に示すことが可能です。マップモードからは建造物解説とバリアフリー情報も閲覧でき、園内散策に役立つ情報がマップモードに集約しているため、鑑賞サポートをスムーズに行える設計になっています。
【3】ARモード
計6カ所でご利用いただけます。各スポットで起動させ、マーカーを読み込むと、移築前の様子を写した古写真や、現地で展示されている生活用品の解説をご覧いただけます。今後、順次ARスポットを追加する予定です。
〈設置スポット〉
・常盤台写真場
・田園調布の家(大川邸)
・綱島家(農家)
・旧自証院霊屋
・丸二商店(荒物屋)
・大和屋本店(乾物屋)
サービス開始日:2024年4月25日予定/iOS、Android対応
江戸東京たてもの園ウェブサイト(https://www.tatemonoen.jp )にて公開
●江戸東京たてもの園について
東京の歴史を振り返ると、江戸の昔から火災・水災・震災・戦災などにより、多くの貴重な歴史的建造物が失われてきました。現在もまた、社会・経済の変動に伴って、こうした文化遺産が失われつつあります。東京都は、1993年(平成5年)に東京都江戸東京博物館(東京都墨田区)の分館として「江戸東京たてもの園」を開設しました。当園では、現地保存が不可能な文化的価値の高い歴史的建造物を移築し、復元・保存・展示するとともに、貴重な文化遺産として次代に継承することを目指しています。2023年(令和5年)には来園者数700万人を達成。国内はもとより、海外からご来園いただく方も増えています。
●TOKYO スマート・カルチャー・プロジェクトとは
主催:東京都、公益財団法人東京都歴史文化財団
東京都の文化施設が有する収蔵品や、各館の展覧会・公演等の活動等の文化資源をデジタル化して記録・保存するとともに、多様な形態での鑑賞体験を提供するプロジェクト。本プロジェクトでは、文化資源のオンライン公開、最先端技術による新しい鑑賞体験の創出と、各館の情報環境整備を一体的に推進し「誰もが、いつでも、どこでも芸術文化を楽しめる環境」を実現していきます。
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