【仕事と家庭の両立を希望する既婚女性に聞く、同一労働同一賃金の法改正で何か変わった?】「変わらない」53.2%、待遇差「縮まった」6.7%、時給への不公平感「ある」69.3% 

しゅふJOB総研調査

ビースタイルグループ(株式会社ビースタイル ホールディングス 本社:東京都新宿区、代表取締役:三原邦彦/およびグループ各社)が展開する、主婦に特化した人材サービス『しゅふJOB』の調査機関しゅふJOB総研は、『同一労働同一賃金の法改正』をテーマに、働く既婚女性にアンケート調査を行いましたので以下にご報告します。(有効回答数:613件)
■調査結果概要
1.時給換算して考えた場合、不公平だと感じること「ある」69.3%
2.賃金差あっても納得できる理由:1位「仕事内容の違い」68.2%
3.同一労働同一賃金改正法による変化「何も変わっていない」53.2%
4.同一労働同一賃金改正法による変化:不公平感の有無別比較
5.改正法が中小企業にも適用されることで「何も変わらない」45.4%
6.同一労働同一賃金改正法:2021年施行への期待と2020年施行への評価との比較
7.フリーコメントより

 

1.時給換算して考えた場合、不公平だと感じること「ある」69.3%

 

 

※2016年のデータは、2016年4月8日(月)から2016年4月18日(月)の調査(以下参照)で同質問「時間あたりの賃金(時間給)に換算して考えた場合、過去もしくは現在の仕事について不公平だと感じることはありますか」から得た結果をもとに、既婚女性のみを抽出して再集計。
◇同一労働同一賃金意識調査~働く主婦たちの本音~
https://www.bstylegroup.co.jp/news/shufu-job/8789-2/

2.賃金差あっても納得できる理由:1位「仕事内容の違い」68.2%


3.同一労働同一賃金改正法による変化「何も変わっていない」53.2%

<同一労働同一賃金の説明>
性別や雇用形態などを問わず、同一の労働であれば、同じ労働時間に対して同一の賃金を支払うこと

4.同一労働同一賃金改正法による変化:不公平感の有無別比較

※一番目の質問結果とのクロス集計

5.改正法が中小企業にも適用されることで「何も変わらない」45.4%​


6.同一労働同一賃金改正法:2021年施行への期待と2020年施行への評価との比較


7. フリーコメントより

◇フリーコメントより抜粋(年代:就業形態)
<時給に換算した場合、不公平だと感じることが「ある」と回答した人>
・今の世の中、何をやっても不公平感はあると思う。皆平等は難しいと思う(50代:パート/アルバイト)
・女性であるというだけで結婚、出産、家族への介護など、担うことを前提の上、働けないと決めつけた賃金、昇進への差があることが、何十年も全く改善されていない(60代:SOHO/在宅ワーク)
・非正規労働者を救う制度のはずなのに、時給をあげなければいけないから新しい仕事を教えないといった、間違った方向に勤務先が理解していて驚く(40代:派遣社員)
・同一労働であっても、処理能力の差で結果が違っている場合があるのに、時給が同じというのは納得いかない(50代:今は働いていない)
・どこの職場でも仕事の出来る方が損をする(業務量、仕事内容、責任の重さに大差があっても賃金が変わらないと感じる)。給与業務を担当しているため、余計にそう感じる(30代:派遣社員)
・賃金は変わらなかったのに、仕事と責任が増えた(40代:契約社員)
・改正法が適用されているにもかかわらず、何の変化も無い。やはり自ら踏み込んで交渉する必要があるのかな、と感じている(40代:パート/アルバイト)
・同一労働同一賃金であればもっと地域格差も含めて働く側が不利であると感じないくらいに改善してほしい(40代:正社員)
・仕事内容は同じでも、やはり人や経験値によって出来る量や質が違うと思います(30代:フリー/自営業)
・以前勤めていた大企業は、パートと正社員の違いがすごかった。社会保険に加入できるほどの時間を残業しても加入できないし、残業時、昼食を取る事もできず、昼食を取れば、その分賃金から引かれたのが納得できなかった(40代:今は働いていない)
・正社員の待遇を下げずに、非正規の賃金をあげることが大切(50代:パート/アルバイト)
・男女差の賃金差はおかしいと思います(50代:SOHO/在宅ワーク)
・勤務意欲や責任感の無い社員を放置したままその分の業務を安い時給のパートやアルバイトで埋めようとする企業の意識が変わらない限り改善は難しいと思う(50代:派遣社員)
・同一労働どころか、正社員の人より高度な業務を任されたり、正社員の人に教えるような仕事をしていても、非正規は評価も賞与もない(50代:派遣社員)
・10年以上事務アシスタントをしてるパートがパソコンひとつもできないのに、年功序列のため、近年入社した、パソコンができるパートよりも時給が400円高い(40代:パート/アルバイト)

<時給に換算した場合、不公平だと感じることは「ない」と回答した人>
・納得できないなら最初から契約しなければいい。あとからボーナスが出ないのは変だとか不満を口にする人がいるが条件に不満があるなら他を探してみれば良いのにって思う(40代:今は働いていない)
・職種や仕事内容で差がでることは気にならない(50代:パート/アルバイト)
・働く時間帯やお正月や年末年始に関しては、主婦は出にくいのに、正社員と同じ扱いをされるのは困る(50代:今は働いていない)
・パートの身分としては簡単な仕事でそれ相応の賃金で良い。社員と同一労働で同一賃金とか迷惑な話。同一労働なら何故正社員になれないのかを考えたほうがいい。派遣を選ぶのは自分の都合なのではと思う(30代:派遣社員)
・パートや派遣は能力が低い人も一流会社に手軽に入れるが、新卒や転職などの社員は大変な門をくぐって実力がある人が多いので同一労働同一賃金には反対です(40代:今は働いていない)
・個人的には不利益を受けてないので分かりません(40代:派遣社員)
・「派遣さん」だからという見方が正社員の方からみたら厳しくなるかもしれないが、派遣にしてみたらそれがやりがいや誇り?につながってやり甲斐につながると思う(50代:今は働いていない)
・非正規で同一賃金で働きたいと思うのであれば、それこそ大門未知子並に自分の価値を上げて売り込まないと無理だと思う(40代:今は働いていない)
・現状、会社内で同一労働をしている人がいないため、変化はありません。ですが、同一労働であっても、経験や成果で賃金は異なるべきと思います(30代:正社員)
・社員とパートだと待遇差がなくなるのは、業界によるが不公平さは出ると思う(40代:今は働いていない)
・現在も交通費支給が無いことに不公平感を感じている(50代:派遣社員)
・正社員には正社員の、非正規雇用には非正規雇用のそれぞれ良さがあったのに…大変なことになったなぁと思う(40代:今は働いていない)
・正社員と派遣社員は仕事内容や責任が違うので、一概に平等にとは思わないが、派遣社員を大切にするという考えがうまれる事には賛成(40代:派遣社員)
・正社員とパートであれば待遇差がないと正社員が何のために働いているのかわからなくなる(50代:今は働いていない)
・情報が入ってこないのでよくわからない(40代:今は働いていない)

■しゅふJOB総研 研究顧問 川上敬太郎より

同一労働同一賃金に関する改正法が施行されて一年以上が経ちました。通称として“同一労働同一賃金”という名称が使われているものの、厳密には、正規と非正規と呼ばれる働き方の間にある“不合理な待遇格差の是正”を目的とした改正法です。仕事と家庭の両立を希望する既婚女性に「時間あたりの賃金(時間給)に換算して考えた場合、過去もしくは現在の仕事について不公平だと感じることはありますか」と尋ねたところ、「ある」と回答した人が7割近くに及びました。2016年に同質問をした際には8割近かったことから比べると下がってはいるものの、まだまだ高水準です。

「時間あたりの賃金に差がつくとしたら、どういう理由であれば納得感がありますか」という質問に対しては、「仕事内容の違いで差がつく時」との回答が最も多く68.2%。続いて多かったのが「仕事への責任の重さで差がつく時」で57.9%でした。一方、同一労働同一賃金に関する改正法が施行されたことで「不合理な待遇差が縮まった」と回答した人は6.7%にとどまり、過半数が「何も変わっていない」と回答しました。法改正の効果は今のところ限定的のようです。さらに、最初の質問で不公平だと感じたことが「ある」人と「ない」人についてクロス集計して比較したところ、法改正で「何も変わっていない」と回答した人の比率は、不公平を感じたことが「ある」人の方が「ない」人より20ポイント以上多くなっています。不公平に敏感な人ほど、法改正の効果を厳しく見ていることがわかります。2021年4月からは、改正法の対象が中小企業まで広がったことについて尋ねると、やはり「何も変わらない」との回答が最も多くなっているものの過半数を割り込みました。逆に「不合理な待遇差が縮まる」と期待を寄せる声が12.4%となり、2020年の法改正について「不合理な待遇差が縮まった」と評価した人の比率6.7%より6ポイント近く高い数値でした。

フリーコメントには格差に対する様々な不満が多数寄せられましたが、それぞれの立場や志向を尊重することの大切さを指摘する声もありました。法改正もきっかけの一つにしつつ、ただ条件的な平等を追い求めるだけでなく、働く人たち全てが納得感を得られる状態を職場の中につくり上げていくための取り組みが必要なのだと考えます。

 

しゅふJOB総研 研究顧問 川上敬太郎 ープロフィールー

1973年三重県津市生まれ。愛知大学文学部卒業後、大手人材サービス企業管理職、業界専門誌『月刊人材ビジネス』営業推進部部長 兼編集委員などを経て、2010年に株式会社ビースタイル(当時)入社。翌年、調査機関『しゅふJOB総合研究所』を起ち上げ所長就任。仕事と家庭の両立を希望する“働く主婦・主夫層”のべ35000人以上の声を調査・分析し、200本以上のレポートを配信。2021年に独立。“ワークスタイル”をメインテーマにした研究・執筆・講演、企業の事業支援および広報ブランディング活動のアドバイザリーなどに携わる。

人材派遣、紹介、アウトソーシングなど人材サービス事業に20年以上従事し、役員・管理職として営業や新規事業の立ち上げなど事業現場の最前線から、広報ブランディング・経営企画・人事など管理部門までを管轄。雇用・労働分野の有識者として多数のメディアに出演し、人材マネジメントから法規制まで雇用労働分野の幅広いテーマについて意見提言を行う。男女の双子を含む4児の父で兼業主夫。

Facebookページ:『ヒトラボ』編集長(2011年~)/Facebookグループ:『人材サービスの公益的発展を考える会』主宰(2016年~)/JCAST会社ウォッチ解説者/日本労務学会員

◇委員等 厚生労働省 委託事業検討会委員
民間人材サービス活用検討事業「民間人材サービス事業者のノウハウを活用した女性の復職促進検討会」(平成29~30年度)
労働者等のキャリア形成・生産性向上に資する教育訓練開発プロジェクト事業「プログラム検討委員会」(平成29~31年度)
日本人材派遣協会 派遣事業運営支援部会員(平成20~21年、24年)、内閣府 規制改革会議 雇用WG勉強会(平成26年)など

◇メディア出演 NHK『あさイチ』解説、テレビ朝日『ビートたけしのTVタックル』パネラー、フジテレビ『みんなのニュース:ふかぼり』解説などのテレビ出演の他、ラジオ・新聞・雑誌・ビジネス系ウェブメディアなどでコメント多数

◇執筆・その他 ITメディア連載『「人材サービス」が滅ぶ日は来るのか?』/マネープラス連載『ワークスタイルの見つけ方』他、日本経済新聞、日経MJ、時事通信、NEWSポストセブン、アーバンライフメトロなど執筆・寄稿記事多数

大学や男女共同参画センターなどでの講演、パネルディスカッションのモデレーターなども務める
 
■調査概要
調査手法:インターネットリサーチ(無記名式)
有効回答者数:613名 ※既婚女性のみ
調査実施日:2021年3月24日(水)~2021年3月31日(水)まで
調査対象者:ビースタイル スマートキャリア登録者/求人サイト『しゅふJOBパート』登録者

※本リリースの引用の際は、必ず「しゅふJOB総合研究所調べ」とクレジットを明記していただきますようお願い申し上げます。
※当リリースに関して、研究顧問 川上へのインタビューのご要望があれば広報までご連絡ください。

 


<しゅふJOB総研について>

「結婚・出産などのライフイベントに関わらず、もっと多くの女性が活躍できる社会をつくりたい」そんな志のもと2011年につくられた研究所です。「女性のライフスタイルと仕事への関わり方」に対する社会の理解を高め、女性の働きやすい職場をより多くつくっていくために、定期的なアンケート等の調査を実施し結果を社会に発信しています。
※過去の調査結果はこちら⇒https://www.bstylegroup.co.jp/news/shufu-job/
※しゅふJOB総研は、東京大学SSJDAに過去の調査データを寄託しています⇒http://bit.ly/2n8jHIJ

<ビースタイルグループについて>

best basic style~時代に合わせた価値を創造する~を共通の基本理念に掲げ、その時代の社会問題や人々の不便を革新的な事業によって解決しようと取り組んでいます。創業以来、主婦の雇用をのべ16万人以上創出してきた『しゅふJOB』や多様な働き方×ハイキャリアを実現する『スマートキャリア』、すきま時間で働く『ご近所ワーク』など人材サービス事業を主軸に、RPA導入支援や民泊清掃、スーパーフード“モリンガ”のプロデュースなど事業領域を広げながら、グループ共通のバリュー「四方善」を実践して参ります。

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