バイオリアクターによるメタネーションの技術実証に向けた産学共同研究の開始について
東京ガス株式会社(社長:内田 高史、以下「東京ガス」)は、このたび、SyntheticGestalt株式会社(社長:島田 幸輝、以下「SyntheticGestalt」)および国立大学法人東京工業大学(学長:益 一哉、以下「東京工業大学」)とバイオリアクター【*1】によるメタネーションの技術実証に向けた産学共同研究(以下「本共同研究」)を開始しました。
バイオリアクターは、発酵食品や醸造食品などの生産に活用されている技術です。都市ガス原料であるメタンの合成(メタネーション)にも活用可能ですが、経済性を高めるためには、メタン生成菌の反応速度の一層の向上が必要です。
本共同研究は、技術実証に向けた基礎研究であり、SyntheticGestalt がもつAIを活用した酵素機能予測モデルによる酵素探索技術や、東京工業大学地球生命研究所(ELSI【*2】)のShawn McGlynn准教授の研究室がもつメタン生成菌と酵素の培養条件の最適化技術などを活用し、反応速度を大幅に向上させた改良メタン生成菌の開発を目指します。
<本共同研究の分担>
東京ガス:全体統括、バイオリアクターの仕様検討
SyntheticGestalt:AIを活用した酵素機能予測モデルによるメタン生成菌を機能向上させる酵素の探索
東京工業大学:メタン生成菌の選定、メタン生成菌と酵素の培養条件の最適化、機能検証
東京ガスは、2022年3月にメタネーションの実証試験を開始するとともに、複数の革新的メタネーション技術の開発を予定しており【*3】、本共同研究は、その技術開発の一つです。本共同研究で得られたバイオリアクターの知見も活かし、将来の社会実装も視野に、2020年代後半の技術実証開始を目指します。
東京ガスグループは、経営ビジョン「Compass2030」において「CO2ネット・ゼロへの挑戦」を掲げ、水素製造コストの低減・CO2のマネジメント技術(CCUS【*4】)開発を強化しています。本共同研究を通じ、ガス体エネルギーの脱炭素化に向けた技術開発の更なる早期実現を図り、CO2ネット・ゼロをリードすることで、政府が掲げる「2050年カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現」に貢献してまいります。
*1:微生物や酵素等を用いて、ある物質を他の物質(生産物)に変換する反応器
*2:Earth-Life Science Institute
*3:https://www.tokyo-gas.co.jp/news/press/20210707-03.html
*4:Carbon dioxide Capture, Utilization and Storage(CO2の回収・利用・貯留)
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