欧州難民危機 難民・移民の60%近くが子どもと女性 【プレスリリース】

はじめて成人男性の割合を超える 移動中の危険、保護や支援のニーズが増大

セルビアの国境付近で1カ月の息子をあやす母親。(マケドニア旧ユーゴスラビア共和国)© UNICEF_UN02839_Gilbertson VII Photoセルビアの国境付近で1カ月の息子をあやす母親。(マケドニア旧ユーゴスラビア共和国)© UNICEF_UN02839_Gilbertson VII Photo

 

※ 本信はユニセフ本部が発信した情報をもとに、日本ユニセフ協会が編集・翻訳したものです。
※ 原文は、http://www.unicef.org/media/media_90000.html からご覧いただけます。

【2016年2月2日 ジュネーブ発】
ユニセフ(国連児童基金)は、ヨーロッパの難民危機が始まって以来はじめて、難民・移民に占める子どもと女性の割合が成人男性を超えたと発表しました。

いま、ギリシャから国境を越えてマケドニア旧ユーゴスラビア共和国に入る難民・移民の60%近くが、子どもと女性です。現在、ギリシャとトルコの間を危険な航海をする難民の中で子どもが占める割合は36%ですが、多くの子どもは目的地に着くまで自分の年齢を明言しないため、実際の割合はもっと高いと考えられます。
 
「子どもと女性の割合が急増することの影響は甚大です。この冬の季節、航海での危険はより高まります。陸路での保護のニーズも増大します」とユニセフのヨーロッパ難民危機特別コーディネーターであるマリーピエール・ポワリエールは述べています。「子どもたちや女性たちが搾取されたり見過ごされたりすることがないよう、旅路のあらゆる段階で福祉、保護、保健のシステムの強化が必要です」 

2015年6月当時は、難民・移民の73%を男性が占め、子どもの割合は10人に1人でした。しかしそれ以降、移動する子どもと女性の数は急増し、現在、すべての難民・移民の3分の1以上を子どもが占めています。 
 

幼い妹が溝を乗り越えられるよう、抱っこして助けてあげる男の子。(マケドニア旧ユーゴスラビア共和国)© UNICEF_UN05568_Georgiev幼い妹が溝を乗り越えられるよう、抱っこして助けてあげる男の子。(マケドニア旧ユーゴスラビア共和国)© UNICEF_UN05568_Georgiev

 

保護者の同伴なく移動している子どものはっきりした人数はわかっていませんが、スウェーデンではアフガニスタンの若者を中心に3万5,400人、ドイツではシリア、アフガニスタン、イラクからの若者を中心に6万人以上が保護を求めています。 

ユニセフは、移動のあらゆる段階で、子どもたちが優先されなければならないと強調しています。子どもたちは、自分たちにはヨーロッパで保護を求め、家族と再会する権利があることをきちんと知らされなければなりません。何か措置が行われる前に、保護者のいない子どもたち一人ひとりの最善の利益が検討されなければなりません。ユニセフは、すべての子どもたちの家族との再会を支援しています。特に、家族の支えなしに移動していたり暮らしている子どもたちは、虐待や搾取、人身売買などの危険が高いからです。 

* * *
■ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。(http://www.unicef.org/
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する36の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています

■日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国36の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 (http://www.unicef.or.jp/

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会社概要

公益財団法人日本ユニセフ協会

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URL
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業種
官公庁・地方自治体
本社所在地
東京都港区高輪4-6-12 ユニセフハウス
電話番号
03-5789-2016
代表者名
赤松良子
上場
未上場
資本金
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設立
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