覆工コンクリート施工をリアルタイムに三次元可視化
-国土交通省東北地方整備局内の復興支援道路トンネル工事で実用-
大和ハウスグループの株式会社フジタ(本社:東京都渋谷区 社長:奥村洋治)は、国土交通省東北地方整備局発注の円渕トンネル工事(福島県相馬市)において、覆工の打込み状況をリアルタイムに“三次元的に見える化”できる『覆工コンクリート施工管理システム』を開発しました。
覆工ウォッチャー®(※1)と圧力ウォッチャー®を用いて、コンクリートの打込み位置とセントル(※2)に作用するコンクリートの圧力をリアルタイムに測定し、コンクリートの施工状況を大型モニタに三次元表示させるものです(写真1,2)。
覆工ウォッチャーでは、コンクリートの打込み状況が精密かつビジュアル的に表示されるため、決められた打込みステップや打込み速度の遵守、打ち重ね時間などの管理に役立ちます。また、覆工打込み部位1スパン(L=10.5m)当たりに設置するセンサケーブルを増やすことにより、より正確にコンクリートの打込み位置を把握することが可能となります(図1)。圧力ウォッチャーでは、セントルに作用する圧力の状況をリアルタイムに監視することができるため、コンクリートの密充填が可能となり、天端部の空隙発生を防止することができます。また、複数の圧力値を設定することにより、圧力レベルを色で識別して綿密な圧力管理ができます(図2)。
フジタでは、これまで覆工コンクリートの品質向上を目的としてコンクリート打込み時におけるさまざまな計測システムを開発してきました。今回『覆工コンクリート施工管理システム』を総合的に可視化させることにより、誰でも容易に施工状況を把握することが可能となりました。
今後は、フジタのトンネル工事に積極的に適用し、高品質な覆工コンクリートを構築していくとともに、このシステムを活用して更なる自動化・省力化を目指します。
※1覆工ウォッチャー:NETIS登録技術(KT-140049-Aコンクリート充填ウォッチャー)を覆工用に改良
※2セントル:トンネルの覆工コンクリートを構築する際に使用する移動式型枠
【円渕トンネル工事概要】
工事名称:国道115号円渕トンネル工事
工事場所:福島県相馬市山上字円渕地内
発 注 者:国土交通省東北地方整備局
施 工 者:株式会社フジタ
工 期:2014年 2月20日~2016年 9月20日
工事概要:トンネル:延長L=963m、内空断面積A=88.9m2
函渠:N=1基(延長L=53m、内空B 8.3m×H 6.9m)
写真1 トンネル内の大型モニタ設置状況
写真2 大型モニタの表示状況
側面図(右側)
平面図(天端)
図2 圧力ウォッチャーによるセントル型枠に作用する圧力レベルを色分けにより表示
図2 圧力ウォッチャーによるセントル型枠に作用する圧力レベルを色分けにより表示
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