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公益財団法人日本ユニセフ協会
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2月6日 『国際女性性器切除(FGM/C)根絶の日』 世界に広がる悪しき慣習 30カ国で2億人の女の子たちに 【プレスリリース】

ユニセフ、最新報告書を発表

公益財団法人日本ユニセフ協会

女性性器切除の施術を受けた12歳の少女。女性性器切除は違法となっているが、少女が暮らす地域は宗教上必要であると多くの人が信じており、依然として女性性器切除の施術を受けさせる習慣が残っていた。(エチオピア)© UNICE_UNI193031_Bindra女性性器切除の施術を受けた12歳の少女。女性性器切除は違法となっているが、少女が暮らす地域は宗教上必要であると多くの人が信じており、依然として女性性器切除の施術を受けさせる習慣が残っていた。(エチオピア)© UNICE_UNI193031_Bindra

 

※本信はユニセフ本部が発信した情報をもとに、日本ユニセフ協会が編集・翻訳したものです。
※本信の原文は、http://www.unicef.org/media/media_90033.htmlからご覧いただけます。

【2016年2月5日 ニューヨーク発】
国連の「国際女性性器切除根絶の日」に先立って発表された最新の統計報告書によると、現在30カ国で少なくとも2億人の女の子たちや女性たちが女性性器切除(Female Genital Mutilation/Cutting、以下FGM/C)を経験しています。

ユニセフ(国連児童基金)の報告書「女性性器切除:世界的な懸念(Female Genital Mutilation/Cutting: A Global Concern)」によると、FGM/Cを受けた女の子と女性の半数は、エジプト、エチオピア、インドネシアの3カ国で暮らしています。また、FGM/Cが世界のあらゆる地域の女の子・女性に影響を与えている世界的な人権問題であるという証拠を提供する、小規模な研究や事例報告に言及しています。 

FGM/Cには、さまざまな処置方法があります。しかしどのような方法であろうと、FGM/Cは子どもの権利の侵害にあたります。 
 

女性性器切除を行う際に用いる道具を手にする、かつて施術を行っていた女性。(エチオピア)© UNICEF_UNI77840_Holt女性性器切除を行う際に用いる道具を手にする、かつて施術を行っていた女性。(エチオピア)© UNICEF_UNI77840_Holt

 

「FGM/Cは地域や文化によって多様な形態があり、なかには命を脅かすリスクを伴うものもあります。いかなる場合でも、FGM/Cは女の子と女性の権利を侵害するのです。この慣習を廃止するため、各国政府、保健分野の専門家、コミュニティの指導者、親や家族はみな、取り組みを加速しなければなりません」とユニセフ事務局次長ギータ・ラオ・グプタは述べました。 

データによると、FGM/Cを受けた女性のうち、14歳以下は4,400万人に上ります。この年齢層で最も広くFGM/Cが行われているガンビアでは56パーセント、モーリタニアでは54パーセント、またインドネシアでは11歳以下の女の子の約半数がFGM/Cを受けています。15歳から49歳までの女の子・女性の間で最も広くFGM/Cが行われている国としては、ソマリアで98パーセント、ギニアで97パーセント、ジブチで93パーセントとなっています。ほとんどの国では、多くの女の子が5歳の誕生日を迎える前にFGM/Cを受けているのです。 

今回のFGM/C統計レポートに示された世界のデータには、2014年時点の予想より7,000万人近く多い女の子・女性の人数が報告されています。これは、いくつかの国での人口増加と、インドネシア政府が収集した同国の統計数値が影響しています。FGM/Cの広がりに関するより多くのデー

 

タが入手可能になるにつれ、FGM/Cを経験した女の子・女性の数の推計は増加します。2016年時点で、30カ国がFGM/Cに関する統計データを有しています。 

「この慣習を根絶するためには、FGM/Cという問題の大きさを究明することが不可欠です。各国政府がFGM/Cに関する国内統計を収集・公開すれば、この問題の広がりをよりよく理解し、多くの女の子や女性の権利を守るための取り組みを加速できるようになるのです」と、ラオ・グプタ事務局次長は述べています。 

FGM/Cに対処しようという動きは高まっています。15歳から19歳の女の子のFGM/Cの普及率は減少しています。過去30年間で、リベリアでは41パーセント、ブルキナファソでは31パーセント、ケニアでは30パーセント、エジプトでは27パーセントの減少幅でした。 
 

女性性器切除に関するコミュニティの集会で、啓発活動のポスターを見る子どもたち。(コートジボワール)© UNICEF_UNI144402_Asselin女性性器切除に関するコミュニティの集会で、啓発活動のポスターを見る子どもたち。(コートジボワール)© UNICEF_UNI144402_Asselin

 

2008年以降、20カ国の1万5,000以上のコミュニティや区域で(昨年1年間で2,000以上のコミュニティ)、FGM/Cを廃止するという公式宣言が出されました。そこには、昨年宣言した2,000以上のコミュニティが含まれています。5カ国がFGM/Cを違法とする法案を可決しています。FGM/Cに関する統計が存在する国でも、多くの人がFGM/Cを廃止すべきと考えており、この慣習に対する非難が広まっていることもデータは示しています。 

しかし、人口増加に対応するには、全体の進捗度は十分ではありません。もし現在の傾向が続くならば、これから15年間でFGM/Cを受ける女の子や女性の数は著しく増加します。 

ユニセフは、UNFPA(国連人口基金)とともに、FGM/C根絶に向けた最大規模の世界的プログラムを推進しています。この慣習を根絶するため、本プログラムでは、各国政府、コミュニティ、宗教指導者、その他多数のパートナーなど、あらゆるレベルの関係者と協力して取り組みます。 

新たに策定された「持続可能な開発目標(SDGs)」には、2030年までにFGM/Cを根絶するという目標が盛り込まれており、FGM/C廃止に向けた国際社会の関与は、これまで以上に強まっています。 

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報告書「女性性器切除:世界的な懸念(Female Genital Mutilation/Cutting: A Global Concern)」
報告書のPDFデータ(英文)はこちらからダウンロードいただけます。http://www.unicef.org/media/files/FGMC_2016_brochure_final_UNICEF_SPREAD.pdf

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2月6日「国際女性性器切除根絶の日」に際して、ユニセフ事務局長アンソニー・レークと国連人口基金事務局長ババトゥンデ・オショティメインは2月5日、以下の共同声明を発表しました。
原文はhttp://www.unicef.org/media/media_90034.htmlでご覧いただけます。

女性性器切除の根絶に向けた啓発パンフレットを手にする女の子。(モーリタニア)© UNICEF_UN05209_Dragaj女性性器切除の根絶に向けた啓発パンフレットを手にする女の子。(モーリタニア)© UNICEF_UN05209_Dragaj

 

ユニセフ(国連児童基金)/国連人口基金(UNFPA) 共同声明
2030年までに女性性器切除の根絶を


女性性器切除(FGM/C)は、女の子の健康を危険に晒し、権利を奪い、彼女たちが自分の持つ能力を最大限に発揮することを妨げる、命を脅かす暴力的な慣習です。

FGM/Cは広範囲にわたって行われています。それは、特に最も広く施されているアフリカ、中東地域のみならず、アジア、オーストラリア、ヨーロッパ、アメリカ大陸のコミュニティにも影響を及ぼしている世界的な問題です。そして、危険に晒されている女の子と女性の数は、現在の人口傾向が続く限り増え続け、これまでの努力によって得られた成果を帳消しにしてしまいます。

FGM/Cは、差別です。それは、女性や女の子への差別を映し出し、強化する慣習であり、発展と人類の前進を阻害する負の連鎖を生み出します。 

FGM/Cを終わらせなければなりません。昨年9月に行われた国連持続可能な開発サミットでは、193カ国が満場一致で2030年までに女性性器切除を根絶するという新しい目標に合意しました。FGM/Cが世界的な課題であることが認識されたことは、画期的なことです。 

しかし、この認識は、重要である一方まだ十分ではありません。すべての女の子の幸せと尊厳を守るために、私たちは国際社会の一員としてFGM/Cを根絶する責任があるのです。 
 

啓発活動を行う、かつて女性性器切除の施術を行っていた女性。施術を受けた孫が命を失いかけたため、施術を止める決意をし、根絶に向けて啓発活動を行っている。(モーリタニア)啓発活動を行う、かつて女性性器切除の施術を行っていた女性。施術を受けた孫が命を失いかけたため、施術を止める決意をし、根絶に向けて啓発活動を行っている。(モーリタニア)

 

そのためには、この慣習の全容を把握するためのデータ収集を改善してもっと学び、そしてもっと行動しなくてはなりません。私たちはもっと多くのコミュニティーと家族へFGM/Cをやめるよう働きかける必要があります。伝統的な医術者を含めもっと多くの医療関係者と協働し、彼らに対しFGM/Cを施したりサポートすることをやめるよう説得しなければなりません。この恐ろしい慣習の被害に遭ったもっと多くの女性や女の子たちを支え、恐ろしいトラウマから回復するための支援も必要です。そして、私たちは、世界中の女の子たちが声をあげられるよう後押しをし、FGM/Cの根絶を訴えていかなくてはなりません。 

すべての人がこの呼びかけに参加し、私たちが今つくり上げようとしている未来-2030年までに、すべての女の子が尊厳や人権や公平性を守られて成長できるようになる、そうした未来に、FGM/Cは存在しないのです」

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■ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。(http://www.unicef.org/
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する36の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています

■日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国36の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 (http://www.unicef.or.jp/

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本社所在地
東京都港区高輪4-6-12 ユニセフハウス
電話番号
03-5789-2016
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赤松良子
上場
未上場
資本金
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設立
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