自動車教習所の指導員がもっとも感じる“おろそかになっているルール”「車間距離が短い」が61.2%
~教習中みかける、一般車両の運転に関するアンケート調査~
JAF(一般社団法人日本自動車連盟 会長 矢代隆義)は、一般社団法人 全日本指定自動車教習所協会連合会(会長 田中節夫)協力により、全国各地の自動車教習所の指導員の方々へアンケート調査を行ない、その結果を6月7日(金)にホームページに公開いたしました。
- 「信号機のない横断歩道での歩行者保護」の遵守、約95%の指導員が教習で説明。
昨年、全国でJAFが行なった「信号機のない横断歩道おける歩行者優先についての実態調査」では91.4%のクルマが、歩行者が横断を試みているにもかかわらず一時停止しない実態が明らかになりました。しかし、本アンケート調査によると、94.5%の指導員が所定のカリキュラムに加え“信号機のない横断歩道での歩行者保護”について教習時に触れており、「歩行者の立場に立って考えるように指導している」「◇(ひし形)マーク※の意味を説明している」「JAFの調査データを活用している」など、実体験を通じ学ばせ、遵守するよう指導されています。
本アンケート調査結果により、指導員が丁寧に指導されているにもかかわらず、次第に学んだルール遵守がおろそかになってしまっていることがわかりました。おろそかにならないよう、自分の運転行動について定期的にチェックすることが大切です。
※道路上の◇(ひし形)マークは横断歩道または自転車横断帯ありの路面標示のこと
▼参考 クルマ何でも質問箱:信号機のない横断歩道での交通ルールとは?
http://qa.jaf.or.jp/accident/rule/04.htm
- 路上教習時、もっとも遭遇する一般車両の“おろそかになっている”運転は「車間距離が短い」
「路上教習時、もっとも遭遇する一般車両の運転(ルール遵守がおろそかになっているもの)は何ですか。」との設問では、半数以上の61.2%が「車間距離が短い」と回答されました。車間距離が短いと、とっさのブレーキが間に合わず衝突してしまったり、自身は意識をしていなくても前を走るクルマに“あおられている”と思わせてしまう可能性があります。
このようにルール遵守がおろそかになってしまっている理由についてうかがったところ、
「慣れ、経験不足から周りに流される。」
「みんなやってるし今日だけは、今だけは大丈夫だろうという風に安全意識も薄れていく。」
「他の車両がルール遵守していないので自分も大丈夫だろうという考え。」
など、“慣れ”と“他車に流されてしまう”という回答とあわせ、
「おろそかにしているわけでなく、忘れていくのではないでしょうか。」
というものもありました。
自身の運転が教習所に通っていたころに習った運転方法と変わってしまったのか、いま一度思い返し、初心に戻って運転を見直してルールに則った安全運転を心がけましょう。
▼参考 クルマなんでも質問箱:あおり運転を受けたら、どうすればよいのでしょうか?
http://qa.jaf.or.jp/accident/violation/05.htm
- 適当な車間距離は“2秒ルール”でチェック!
2秒ルールは、以下の手順で車間距離を確認します。
① 前方の目標物を決める。(照明灯や電信柱、路面標識など)
② 前車が目標物を越えてからの秒数を数える。
③ 自身の車が目標物を通過した時間が前車から2秒であれば適当な車間距離
道路状況や車両の状態によりブレーキ制動距離は前後するため※、必ずしも前車と2秒開いているから事故に遭わない、というわけではありませんが、正しい車間距離を測る目安としてご活用いただけるルールです。車間距離はあまり狭めず、余裕とゆとりを持った運転を心がけましょう。
※タイヤの磨り減り具合や雨や雪などの路面状況、濃霧などの視界の状況により、適当な車間距離は変化します。そのため、2秒ではなく3秒と定義される場合もあります。
▼参考 路面や視界の状況によるブレーキ制動距離について
・JAFユーザーテスト:雨天時に初めてわかる摩耗タイヤの危険性
http://movie.jaf.or.jp/details/53.html
・JAFユーザーテスト:濃霧のとき、前方の車や歩行者はどう見える?
http://movie.jaf.or.jp/details/217.html
JAFではこれからもさまざまな調査を通し、安全運転を啓発してまいります。
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