日立、Kong社との協業により、AIエージェント連携ソリューションを拡充

増え続けるAIエージェントの多様な接続先を、安全かつ一元的に統制

株式会社 日立製作所

図1|Kong社製品を活用したAIエージェント連携ソリューションの概要

  株式会社日立製作所(以下、日立)は、このたび、AIコネクティビティ技術を提供するKong株式会社(以下、Kong社)との協業をもとに、安全で統制されたAI連携基盤を実現する「AIエージェント連携ソリューション」を拡充し、提供を開始しました。本ソリューションは、AIエージェントの活用拡大に伴い課題となる、アクセス制御、ガバナンス、コスト管理を一元化するものです。具体的には、日立が技術や知見を活用してきたKeycloak*1などと、Kong社のAPI・AIゲートウェイ関連製品を組み合わせることで、増え続けるAIエージェントと業務システムや外部AIサービスなどの多様な接続を、安全かつ一元的に統制することができます。あわせて、Kong社製品のサブスクリプションライセンス提供およびワンストップ窓口で問題解決を支援する「日立OSSサポートサービス for Kong」も提供開始します。また、既存の「日立OSSプロフェッショナルサービス」を拡充し、Keycloakなど本ソリューションを構成する他の製品を含め、導入・設計・構築から運用までの技術支援を行います。これらにより、企業におけるAIエージェントの活用拡大や、検証段階から実運用への移行などを支援します。

*1 ID管理やアクセス管理(IAM: Identity and Access Management)を実現するOSS


 近年、企業におけるAIエージェントの活用は、さまざまな業種・業務へと急速に広がっています。それに伴い、AIエージェント同士や、AIエージェントと業務システムや外部サービスとの接続が増加し、認証・認可といったアクセス制御に加え、ガバナンスルールの管理や利用状況の把握といった課題が顕在化しています。こうした中、AIエージェントを安全かつ効率的に活用するために、APIやAIサービスへの接続・管理を担うゲートウェイの重要性が高まっています。

 日立は、これまでも、OSSコミュニティにおいてKeycloakの主要機能の開発にメンテナとして携わるとともに、The Linux Foundation傘下でAgentic AIの透明性と標準化を推進する「Agentic AI Foundation(以下、AAIF)」*2において、MCP (Model Context Protocol)やA2A (Agent-to-Agent Protocol)などAIエージェントの相互運用を支える仕様策定や実装に貢献*3してきました。今回、こうした認証・認可技術やAIエージェント連携に関する技術・知見とKong社のAPI・AIゲートウェイ関連製品を組み合わせ、「AIエージェント連携ソリューション」を拡充しました。

*2 お知らせ "日立、日本企業で初めてAgentic AI Foundationに加入し、AI のアクセス権限管理の標準化を支援" (2026.3.10)

*3 お知らせ "日立の社員が、初代Agentic AI Foundationアンバサダーに就任し、日本初開催「AGNTCon + MCPCon Japan 2026」でキーノート登壇" (2026.8.24)


 日立は、「AIエージェント連携ソリューション」を、現場の暗黙知やデータを統合する「HMAX Data Fabric」やAIの安全な自律運用を支える「HMAX AI Operations」の関連サービスとして、AI活用基盤の安全性と効率性の向上などに活用していく予定です。

Kong社製品を活用したAIエージェント連携ソリューションの特長

1.AIエージェントと業務システムや外部AIサービスを安全につなぐ認証・認可基盤

 AIエージェントと各種サービスをつなぐKong社のAPI・AIゲートウェイ関連製品と、Keycloakを組み合わせることで、MCPおよびOAuth*4に対応し、既存の認証基盤やバックエンド認可サーバーと連携できます。これにより、AIエージェントに作業を依頼した利用者が本来もつ権限の範囲内、かつ、AIエージェントの役割に応じたアクセス制御を実現します。これにより、AIが過剰な権限を持つことを防ぎ、企業内のAIエージェントを安全に活用できる連携基盤を実現します。また、AIエージェント同士やAIエージェントとサービス間の接続を標準化することで、新たなAIエージェントやサービスの追加・拡張を容易にします。

2.AIエージェントのガバナンスを一元管理し、開発運用の品質向上とエンジニアの負荷軽減を実現

 Kong社のAPI・AIゲートウェイに、認証、プロンプトガード*5、PIIサニタイズ*6などの各種ポリシーを適用することで、AIエージェントごとの開発を最小限におさえながら、ガバナンスルールを一元管理できます。マルチクラウドやオンプレミス、エッジなどが混在する環境でも、APIやAIエージェントを一貫したルールのもとで管理でき、部門や拠点をまたいで再利用を容易にします。これにより、APIやAIエージェントのガバナンスに関する開発運用プロセスの効率化と自動化を促進できるため、開発運用の品質向上とエンジニアの負荷軽減ができます。

3.AI利用状況の可視化やトークン量の抑制などにより、AI利用コストを最適化

 Kong社のAPI・AIゲートウェイ関連製品を活用することで、AIエージェントやLLMの利用状況、トークン数、レイテンシ*7、コストを可視化できます。また、プロンプト圧縮によるトークン数の削減や、セマンティックキャッシュ*8の活用によりLLMへのリクエスト回数を減らしてAI利用コストを削減するとともに応答の高速化を実現します。さらに、用途とコストに応じて適切なLLMへの自動的な振り分け、レート制限*9やヘルスチェック*10により、想定外の利用を抑止します。例えば、あらかじめ設定したトークン量やコストに達した際に、自動的にリクエストを停止・制限します。これらにより、AI利用コストを最適化します。

*4 OAuth (Open Authorization):ユーザーIDやパスワードを開示せず、特定のリソースへのアクセス権限だけを委譲する標準的な認可(Authorization)フレームワーク

*5 プロンプトガード:不適切なプロンプトや機密情報の入力を検知し、AIへの送信を制御すること

*6 PIIサニタイズ:テキストやデータから個人を特定できる情報であるPII (Personally Identifiable Information)を検出し、削除・マスキング・匿名化する処理

*7 レイテンシ:データの送受信や処理にかかる時間的な遅れ

*8 セマンティックキャッシュ:意味が似た過去の質問と回答を再利用し、AIの応答速度向上とコスト削減を実現する仕組み

*9 レート制限:一定時間内に利用できるリクエスト数を制限し、過剰利用やシステム負荷の増大を防ぐこと

*10 ヘルスチェック:LLMなどの接続先が正常に稼働しているかを確認すること

Kong社との協業について

 日立は、Kong社との技術検証やお客さまへの共同提案を進め、今回拡充したAIエージェント連携ソリューションを、金融・製造分野を中心に展開します。AIエージェントと既存の業務システムやサービスとの安全な接続・管理を通じて、AI活用の検証段階から実運用への移行を支援します。高い信頼性や厳格なデータ管理が求められる金融分野では、既存の基幹システムや業務アプリケーションとAIサービスを接続する際のAPI管理とガバナンス強化に貢献します。また、製造分野では、設備やセンサーから得られる現場データ、業務システム、AIサービスを接続し、フィジカルAIの活用および実装を支えるデジタル基盤の整備を推進します。

関連サイト

・Kong社製品を活用したAIエージェント連携ソリューション

 http://www.hitachi.co.jp/products/it/harmonious/cloud/service/kong/?ni=261106

・日立のOSSサポートサービス for Kong

 https://www.hitachi.co.jp/products/it/oss/solution/kong/?ni=261106

・Hitachi OSPO

 https://www.hitachi.co.jp/products/it/oss/ospo/?ni=261106

・HMAX Data Fabric・HMAX AI Operations

 https://www.hitachi.com/ja-jp/products/digital/data-fabric-operations/?ni=261106

商標注記

記載の会社名、組織名、製品名などは、それぞれの会社、組織の登録商標もしくは商標です。

お問い合わせ先

株式会社日立製作所 AI&ソフトウェアサービスビジネスユニット マネージド&プラットフォームサービス事業部

お問い合わせフォーム:https://www.hitachi.co.jp/it-pf/inq/NR/

以上

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会社概要

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URL
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業種
情報通信
本社所在地
東京都千代田区丸の内一丁目6番6号
電話番号
-
代表者名
德永 俊昭
上場
東証1部
資本金
-
設立
1920年02月