【調査結果発表】発達特性のある子を育てる134名に聞いた 家庭で発達を後押しするカギは「安心・協力・余裕」―母親の多くが「自分だけが抱え込む」、父親の本音も明らかに―

株式会社パステルコミュニケーション

株式会社パステルコミュニケーション(本社:東京都豊島区、代表取締役 吉野加容子)の、親子コミュニケーションをスムーズにして子どもの成長を加速する「発達科学コミュニケーション」講師・今川ホルンが運営する情報サイト『自閉症総研ホルン』は、発達特性(診断あり・未診断グレー含む)のある子を育てる保護者を対象に、家庭環境と子どもの発達に関するアンケート調査を実施しました。※アンケート結果の自由記述など詳細は『自閉症総研ホルン』にて<https://horn2020.com/13132/

アンケートの実施概要と主な調査結果

私たちが日ごろ接している発達特性のある子を育てるご家庭からは「負担をひとりで抱え込みやすい」「夫婦で協力できていない」といった声が日々寄せられています。こうした切実な思いを拾い上げ、形にして発信する必要があると感じました。

そこで今回、発達特性のある子を育てる保護者を対象に、「家庭でどのような協力が発達を支えるのか」「どんな時に負担や孤独を感じるのか」などを明らかにするためのにアンケートを実施し、134名(母108名/父21名/その他5名)から回答のご協力をいただきました。

〇調査期間:2025年10月2日から10月31日 (30日間)

〇調査方法:インターネット調査

〇回答者数と内訳:134名(母108名/父21名/その他5名)

その結果、母親の76.0%が「自分だけが抱え込んでいる」と感じている一方で、父親からは「どう関わっていいかわからない」「仕事で関われず罪悪感がある」といった声も寄せられ、家庭内のギャップが浮き彫りになりました。

また、子どもの発達が進みやすいときとして最も多かったのは「安心できる環境(78.3%)」、続いて「好き・得意の活用(62.7%)」「養育者の余裕(50.7%)」でした。

一方で、発達が停滞しやすいときとして「養育者の疲労・ストレス(82.8%)」「特性に合わない環境(76.1%)」が上位に挙がり、家庭の負担や環境が子どもの育ちに直結している実態が確認されました。

「夫婦で協力したいのにかみ合わない家庭像」が明らかに

私たちが日々、発達特性のある子を育てる保護者さんと接する中で、

「育児が母親に偏りやすい」

「情報量や価値観の違いによる夫婦のすれ違い」

「父は関わりたいが自信が持てないという戸惑いがある」

といった構造が長く続いていることを実感しています。

今回のアンケート調査でも、母親の「抱え込み」につながる理由として

  • 子どものこだわり・癇癪対応:46.3%

  • パートナーとの考え方の違い:35.2%

  • 自分の時間が持てない: 30.6%

一方で父親の自由記述欄には

  • 「どう接すればいいかわからない」

  • 「任せきりで申し訳ない」

  • 「仕事で関われないことに罪悪感」

といった声が寄せられており、関わりたい気持ちはあるが迷いや戸惑いが強い様子が伺え、互いに協力したいのに上手くかみ合わない家庭像が明らかになりました。

さらに、子どもの発達の停滞理由の1位が「養育者の疲労・ストレス(82.8%)」であった他、「周囲の理解不足」「支援が得られない」など、家庭外の環境が壁となるケースも目立っています。

家庭の安心が整うと子どもは伸びる

多くのご家庭の相談を受ける中で、「家庭の安心が整うと、子どもは驚くほど伸びていく」という姿を何度も見てきました。今回の結果で示された「安心できる環境」「子どもの好き・得意の活用」「養育者の余裕」という3つの条件は、私たちがこれまで見てきた親御さんの姿と一致しており、家庭の関わり方が子どもの「育ちやすさ」をつくることを裏付けるものでした。

またアンケートの自由記述欄には、母親からの

「毎日必死で、未来に希望が持てない日もある」

「怒らず接してほしい」「理解を示してほしい」

といった、父親へのリアルな要望が多数寄せられました。


一方で父親からも

「関わりたいが正しい方法がわからない」

といった戸惑いの声もあり、お互いに協力したい思いは共通していることが見えてきました。

こうした声から今回、家庭の安心をつくるためのヒントを多くの方に届ける必要があると感じました。

【調査から見えた「家庭の安心をつくる3つのヒント」】

調査結果から、家庭の安心を整えるために「効果を感じやすい」と答えられた行動には共通点がありました。それは、負担を大きく変える特別な方法ではなく、日々の小さな協力でした。

ヒント1:「決めつけない・否定しない」関わりを心がける(主に父親)

母親の自由記述欄には、「怒らずに接してほしい」「できない日もあることを理解してほしい」といった、父親に対する具体的な声が多数寄せられました。これらは、「安心できる環境」と強く結びついており、主に父親がまずは「否定せず受け止める」関わりを意識することで、家庭全体の安心が大きく高まることを示していると思います。

ヒント2:1日5分だけでも「関わりの時間」を意識してつくる(主に父親)

母が「もっと望むこと」として最も多かったのは、「子どもと過ごす時間を増やしてほしい(44.4%)」でした。これは言い換えれば、父親に対して「少しでも関わる時間を持ってほしい」という明確な要望でもあると思います。たとえ短い時間でも、父親が自ら積極的に関わる場面をつくることが安心の土台になりやすいと考えます。

ヒント3:子どもの「好き・得意」を活用する(父・母双方)

発達が進みやすい条件の2位である「好き・得意の活用(62.7%)」は、父母どちらにとっても実践しやすい関わりです。工作、電車、絵本、歌など、その子の「好き」に寄り添って一緒に参加するだけで子どもは安心し、保護者自身も関わりやすくなります。

完璧じゃなくていい、あなたらしい子育てを応援します

134名の声から、家庭の中には見えない頑張りがたくさんあることを改めて実感しました。同時に、母親の多くが抱える負担、父親が抱える戸惑い、そして発達の停滞要因として大多数が選んだ「疲労・ストレス」という課題も明らかになりました。完璧である必要はまったくありません。小さな理解と協力が積み重なることで、子どもたちは前に進んでいきます。今回の調査が、ご家庭の「安心の一歩」につながることを願っています。自閉症総研ホルンは、これからもご家庭に寄り添い、発達を後押しする知恵を希望をお届けする役割を果たしていきます。

※アンケート結果の自由記述など詳細は『自閉症総研ホルン』にて公開。

https://horn2020.com/13132/

本調査および家庭での発達支援に関する取材を歓迎いたします。専門家コメントや具体的な事例の提供も可能です。

発達科学コミュニケーション『自閉症総研ホルン』とは?

自閉症の子の「できた!」を増やし自閉症子育てを明るくするためのWEBサイトです。 自閉症子育てという難しい子育てを乗り越えるのは正しい理解と知識です。乗り越えた先でホルンの音色のように、世界にわが子の声が明るく響いていく。そんな世界を作ると決めて“自閉症総研ホルン”と名付けました。当サイトでは、悩む時間を減らして発達させる時間に変えるをモットーに、脳を育ててできることを増やすことをテーマに情報をお届けしていきます。


『自閉症総研ホルン』主宰 今川ホルン 

発達科学コミュニケーションマスタートレーナー/帝京大学大学院修了/臨床心理学修士/公認心理師/株式会社ここから発達らぼ代表/自閉症の長女を含む3児の母/

埼玉県の病院で臨床心理士として働く中で長女を出産し、長女の自閉症の診断をきっかけに児童発達支援事業所に勤務する。その後、発達科学コミュニケーションに出会い「家での親の声かけ」が自閉症の子を伸ばしていくと確信。発達科学コミュニケーションのマスタートレーナーとして活動する。

わが子のことばの遅れに悩むママやパパに対し、子どものことばを伸ばすおうち療育『自閉症専用 3カ月おしゃべり上達メソッド』を教えるとともに、トレーナーを育成している。https://www.instagram.com/horn.imakawa/  書籍・メディア掲載情報はこちら https://horn2020.com/hornmedia/


【会社概要】

社名:株式会社パステルコミュニケーション

代表者:吉野加容子

所在地:〒170-6045 東京都豊島区東池袋3-1-1 サンシャイン60 45階

事業内容:子育て講座の運営/発達に関するリサーチ・開発/起業支援事業

URL: https://desc-lab.com/

「すべての子どもが健やかに育つ社会」の実現を目指し、関係するすべての人々、関連機関・団体が一体となって取り組む国民運動、「健やか親子21」応援メンバー

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会社概要

URL
https://desc-lab.com/
業種
サービス業
本社所在地
東京都豊島区東池袋サンシャイン60 45階
電話番号
-
代表者名
吉野 加容子
上場
未上場
資本金
-
設立
2018年08月