フジテレビ問題が指し示す「男性中心企業の危うさ」とは? 3年前に刊行された浜田敬子『男性中心企業の終焉』(文春新書)が話題に!
オールドボーイズクラブの意思決定が、時代に即した企業の変革を妨げる
株式会社文藝春秋(本社:東京都千代田区 社長:飯窪成幸)が2022年10月に刊行した『男性中心企業の終焉』(浜田敬子著、文春新書)が、刊行から3年を経て、再び注目を集めています。

本書は、元「AERA」編集長でジャーナリストの浜田敬子さんが執筆。企業の経営環境や現場におけるジェンダーギャップやダイバーシティについて、世界に大きく遅れを取っている日本の現状を変えるにはどうしたらいいか、先進的な企業の取り組みを紹介しながら処方箋を示した一冊で、2022年10月に刊行されました。
それから3年後の2025年。大きな社会問題へと発展した中居正広さんとフジテレビの問題について、3月に公表された第三者委員会の報告書では、フジテレビが「男性中心企業」であったことが事態の悪化を招いたのではないか、と書かれていました。より具体的にいえば、組織の意思決定が同質性の高い壮年男性だけの集団=オールドボーイズクラブで行われていた、という問題です。しかし、そうした閉鎖的なあり方は実のところフジテレビだけではなく、日本企業の多くに見られるまさに構造的な問題なのではないか、と著者の浜田さんは指摘します。
本書には、この「男性中心企業」から日本企業が脱し社会がよりよい方向に変わっていくためのヒントがいくつも記されています。
■ 著者コメント
フジテレビの第三者委員会の報告書を読んだときに、同質性の高い壮年男性のみによる意思決定の弊害が何度も指摘されていることが印象的でした。日本企業は、新卒一括採用、年功序列という日本型雇用慣行により、さらに社会に根深く残る性別役割分業意識ゆえに、世界的に見ても、意思決定が極端に「壮年男性」に偏っている国です。その弊害こそが日本の停滞、閉塞感につながっていることをこの本では指摘しました。2年半前に出版した時には、『男性中心企業の終焉』というタイトルは少し強すぎるかなと感じましたが、まさにフジテレビ問題はそれが現実になったと感じています。
■ 著者プロフィール

浜田敬子(はまだ・けいこ)
1966年山口県生まれ。上智大学法学部国際関係法学科を卒業後、朝日新聞社入社。その後、週刊朝日編集部、AERA編集部を経て2014年にAERA初の女性編集長に。2017年朝日新聞社退社後、Business Insider Japan統括編集長を経てフリーに。2022年8月に一般社団法人デジタル・ジャーナリスト育成機構を設立。2022年度ソーシャルジャーナリスト賞受賞。
「羽鳥慎一モーニングショー」「サンデーモーニング」のコメンテーターや、ダイバーシティなどについての講演多数。著書に『働く女子と罪悪感』『男性中心企業の終焉』『いいね!ボタンを押す前に』(共著)。
■ 本書の内容
日本企業にジェンダーギャップが根強く残るのはなぜか?
なぜ他国と比較して日本の女性登用はこれほどに進まないのか。
グローバル企業を目指す中で、業界の中での生き残りをかけて、
そしてコロナ禍でのリモートワーク普及の追い風を受けて本気で変わり始めた日本型企業
を徹底取材。
メルカリ、NTTコミュニケーションズ、富士通、丸紅、キリン、城崎温泉の豊岡市など
「失われたジェンダー30年」を取り戻そうとする奮闘と変化の過程を豊富な取材で描き出した一冊です。
■ 書誌情報
書 名:『男性中心企業の終焉』
著 者:浜田敬子
判 型:新書判
発売⽇:2022年10⽉20日
定 価:1,078円(税込)
ISBN:978-4-16-661383-0
書誌URL:https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784166613830
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