オンライン調査における回答品質向上施策 不正回答(Fraud回答:虚偽や自動プログラムによる回答)の対策検証結果 ― 電話番号任意入力と品質指標の関連分析 ―
生活者起点のマーケティング支援を行う株式会社ネオマーケティング(本社:東京都渋谷区、証券コード:4196、代表取締役:橋本光伸、以下ネオマーケティング)は、マーケティングリサーチにおける品質向上を目的とした取り組みを進めています。その取り組みの一環で、オンライン調査における回答品質向上を目的に、電話番号の任意入力と回答品質指標との関連性を検証しました。
【背景と検証の概要】
近年、生成AIの普及に伴い、オンライン調査においてAIや自動プログラムによるFraud回答(虚偽・自動回答)が増加傾向にあり、調査データの品質確保が業界全体の課題となっています。
当社では、Fraud回答の一因として、回答者の匿名性が不誠実な回答行動を助長している可能性に着目しました。そこで、実在確認が可能な情報である「電話番号」の任意入力と、回答品質指標との関連性について検証を行いました。
(※当社のアンケート会員はSMS認証を行った上で会員登録いただいております。)
今回のPoC(概念実証)では、オンライン調査において電話番号を任意で入力した回答者と未入力の回答者を比較し、回答行動の違いを分析しました。
なお、本検証は電話番号の収集そのものを推奨するものではなく、回答品質向上施策の一要素としての関連性を検証することを目的としています。
電話番号を回答した方の割合は全体の約8.6%にとどまっており、本結果は「電話番号の任意入力が品質向上やFraud回答対策として有効であること」を保証するものではありません。
あくまで、回答品質との関連傾向を示す検証結果として位置づけるものです。
検証の設計

使用した主な品質指標(3カテゴリ6指標)
①ストレート回答率:評価スケール問題(購入意向5択・認知4択・イメージMA)で、8ブランド全てに全く同一の回答値を選んだ割合。
②平均反応個数:ブランドイメージに関するMA設問(18項目×8ブランド)で、1ブランドあたり平均何項目を選択したか。
③回答時間(中央値):全設問の合計回答時間(秒)。平均値は外れ値の影響を受けやすいため中央値で比較。
主な分析結果



※2 r(効果量としてのr)は、2変数間の関連の強さを表す指標で、-1〜+1の範囲を取ります。
Cohen's hは「割合同士の比較」、rは「2変数の関連や群間差の大きさ」を標準化して見るための指標です。
考察
【有効性の示唆】
6つの品質指標のうち、イメージMA・合算ストレート率・平均反応個数・回答時間の4指標については、統計的な有意差にとどまらず、差の大きさとしても実務上の意味がある水準であることが確認されました。
一方、認知ストレート率については、統計的な有意差(p<0.01)は確認されたものの、差の大きさ自体は小さく、実務的な影響は限定的と考えられます。今回の分析はn=6,006と大規模なサンプルを対象としているため、わずかな差であっても統計的に検出されやすい点に留意が必要です。
【留意すべき点】
電話番号を回答した方の割合は全体の約8.6%(514名)にとどまります。
電話番号を入力しなかった回答者の中にも高品質と考えられる回答が多数含まれており、「電話番号未入力=低品質」とは言いきることはできません。あくまで「電話番号提供者に高品質な回答者が多い傾向が見られた」という示唆にとどまります。
※自己選択バイアスの可能性もあり、本検証は因果関係を示すものではありません。
※電話番号は個人情報でもあるため、安易に聴取することを推奨するものではありません。
今後に向けて
本検証は、電話番号入力のみで効果を判断するものではなく、今後の品質管理の在り方を検討するための一つの基礎的な検証結果として位置づけています。
当社は、正確な一次情報に基づく意思決定を支援するという強い思いのもと、本PoCの結果を踏まえ、Fraud回答対策も含め、複数の観点からデータ品質を高める取り組みを継続してまいります。
■株式会社ネオマーケティング
所在地:東京都渋谷区南平台町16-25 養命酒ビル11F
代表者:代表取締役 橋本光伸
資本金:8,636万円
事業内容:マーケティング支援事業
※ネオマーケティングは、一般社団法人日本マーケティング・リサーチ協会(会員社No:20220)に加盟しております。
【本リリースに関するお問合せ先】
ネオマーケティング広報事務局 担当:今泉
Tel:03-6328-2881
E-Mail:press@neo-m.jp
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