三菱重工機械システム、車両搬送ロボットの国産化を完了 日本固有の事情踏まえ、カスタマイズも可能に
◆ フランスSR社製モデルよりヘッドを小型化、軽自動車の取り扱いでは一層効率的に対応 ◆ きめ細かいアフターサービスを提供し、顧客ニーズ対応のカスタマイズもタイムリーに
三菱重工グループの三菱重工機械システム株式会社(MHI-MS、社長:小嶋 聡、本社:神戸市兵庫区)は、自動車を自律的に運搬する車両搬送ロボットの国産化を完了し、同社工場内で試運転・耐久走行試験を開始しました。

MHI-MSでは、パートナーであるフランスのベンチャー企業スタンレーロボティクス社(Stanley Robotics:SR社)との2021年の協業開始当時、フランスからロボットのオリジナルモデルを輸入して国内販売するスキームを検討していましたが、国内におけるきめ細かいアフターサービスの提供や日本固有の顧客ニーズに対応するためのカスタマイズをタイムリーに行うことを志向。それらを実現するため国産方針に切り替え、基幹特許の国内登録についても申請・登録※1するなど、国産化を進めてきたものです。日本市場モデルは、ヘッド部をSR社製より小型化。また、納入先の要望に応じて、ヘッドの外装をカスタマイズし顧客の想いを形にすることも可能な“着せ替えサービス”も行います。


MHI-MSが有する国内約100ヵ所のメンテナンス拠点などのサービス網を車両搬送ロボットでも提供。今回の国産化により、Made in Japanの品質とともに迅速なアフターサービスを提供していきます。
このロボットで、完成車自動搬送※2においては、荒天や酷暑その他の厳しい環境下でも日々車両搬送に従事している作業者の方々の作業環境を大きく改善できるのみならず、DX(デジタルトランスフォーメーション)や省力化といった物流業界の要請に応えます。
ユーザーの利便性向上が希求されている商業施設での自動バレーパーキング※3においては、ロボットが空きスペースにおまかせで駐車してくれるため、これまで敬遠されがちであった遠くの駐車スペースを“近く”に変えることが可能です。また、空きスペースを探すのに気を取られ、前方への注意力が散漫になることで不幸な事故を起こしてしまうといったトラブルも解消できます。それらに加え、場内車両走行に伴うCO2排出が抑制されることから、人にも地球にも優しい社会の実現に貢献できます。
MHI-MSは、この革新的技術と、三菱重工グループが培ってきた、交通流監制を可能とする制御・ソフト技術/通信技術、ならびに無人システム監視・管理技術などを組み合わせ、日本における車両搬送ロボットの先駆者として多種多様な顧客ニーズに合致したサービスを提供していきます。
※1基幹特許の国内登録に関しては、以下のプレスリリースをご覧ください。
https://www.mhi.com/jp/news/24091101.html
※2 自動車工場内、港湾、モータープールなどにおける24時間365日の稼働を可能とし、熟練ドライバー不足の問題を解消すると同時に低コストで安全な搬送を実現するものです。
※3 ドライバーが自ら駐車スペースを探す必要なく、施設に近接した所定の乗降場(バース)に停車すると、車両搬送ロボットが空いているスペースに車両を搬送し、駐車を代行するものです。乗車する場合はその逆で、ドライバーが事前にスマートフォンアプリで指定した時間に合わせ、ロボットが車両をバースまで搬送します。ドライバーにとっては、駐車スペースを探す・駐車する手間がなく、ドアの開け閉めによる隣の車との接触トラブルがないといったメリットがあります。国内商業施設での自動バレーパーキング実証試験について、詳しくは以下のプレスリリースをご覧ください。
https://www.mhi.com/jp/news/220613.html
https://www.mhi.com/jp/news/221118.html
■本製品に関するお問い合わせ先
三菱重工機械システム株式会社
モビリティ事業本部 モビリティ推進部
お問い合わせフォーム
https://contact.mhi.com/helpdesk?category_id=687&site_domain=default
■三菱重工業株式会社
ウェブサイト:https://www.mhi.com/jp/
オンラインマガジン「SPECTRA」(日本語):https://spectra.mhi.com/jp
公式Twitter:@MHI_GroupJP
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