日本IBM、日東電工の経費精算領域にエージェント型AIを活用した「AI First BPO」導入を支援
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出張費や交通費などの経費精算チェック業務の約90%をAIで自動化し、業務効率と精度を大幅に向上
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AIを中心に据えた業務プロセスの抜本的変革により、競争優位性を創出
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2025年11月に本番業務での実装を開始し、BPOの運用拠点としてIBM九州DXセンターが支援
日本アイ・ビー・エム株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:山口 明夫、以下 日本IBM)は、日東電工株式会社(本社:大阪府大阪市、代表取締役社長:髙﨑 秀雄、以下 Nitto)の経費精算チェック業務の効率化と品質向上を目指し、エージェント型AIを活用した「AI First BPO(Business Process Outsourcing:ビジネス・プロセス・アウトソーシング)」の導入を支援、2025年11月より本番業務での実装を開始しています。
◾️背景
Nittoは、1918年の創立以来培ってきた8つの基幹技術をベースに、表示デバイスに使用される偏光板などの光学材料、回路基板、工業用テープ、医療用関連製品など様々な製品・サービスをグローバルに提供している高機能材料メーカーです。ブランドスローガン「Innovation for Customers」のもと、世の中に「なくてはならない」価値を創出し、持続可能な地球環境、豊かな人類社会の実現に貢献することを目指しています。
そしてNittoでは、企業の競争優位性をより高めるために、変化に柔軟に対応可能な経営インフラの整備に向け、BPOを活用した業務改革を推進してきました。 2016年からBPOとSAP ConcurなどのSaaSを同時導入するBPaaS(Business Process as a Service:ビジネス・プロセス・アズ・ア・サービス)への改革を進め、2023年には領収書原本の読み取りや照合を自動化するなど、業務プロセスの効率化に着手しています。一方、証憑や社内規定との整合などのチェック、不備検知、手順書の改訂などの業務は、依然担当者が目検対応する必要があり、業務の負荷軽減や精度向上、ガバナンス強化に対するさらなる改善が求められていました。
◾️「AI First BPO」導入効果
こうした背景を受け、Nitto は今回、エージェント型AIとBPOサービスを融合したAI First BPOを導入し、2025年11月に本番業務での実装を開始しました。
日本IBMが提供するAI First BPOは、これまでの「AIが業務や人を支援する」という考え方から、「AIを中心に据えて業務プロセスを抜本的に変革し、AIと人が協働して価値を最大化する」という発想に基づき、受託業務の自動化のみならず、AI活用によって人が行う仕事の高度化を図り、サービスや業務の生産性、品質などの価値を最大化するための包括的な業務変革ソリューションです。
AI First BPOの導入により、Nittoは以下の変革を実現します:
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業務プロセスの抜本的変革:出張費や交通費などの経費精算チェック業務の90%を、人手を介することなく、AIで自動的に確認・精査することが可能となり、大幅な業務効率化が見込まれます。また、経理担当者の負荷軽減により余裕が生まれ、業務の質向上も期待されます。
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AIと人による業務の高度化と最適化:エージェント型AIが経費精算の手順書を読み込み、必要な情報を集め、証憑や社内規定との整合などのチェック項目を自律的にタスク化します。その後、各ドメインのエージェント型AIが担当項目の確認作業を自動で実行するほか、経費精算システム「SAP Concur」のワークフローへの反映や、承認、不備を検知した差し戻し処理も自動で行います。経理担当者による確認が必要となる対応業務については、BPOの運用により、規定変更や運用改定が生じた際には速やかに手順書の整備などの最適化を図ります。こうしたAIとBPOの活用によって、人とAIによる業務の高度化を実現し、企業全体の業務最適化が可能になります。
なお、BPOの運用は、IBM九州DXセンター(福岡県北九州市)が支援します。

◾️展望
日本IBMは、NittoとともにAIを中心に据えた全社変革の加速を目指していきます。今後は、経費精算チェック業務以外にもエージェント型AIの活用範囲を拡大し、経理部門をはじめとして、AI First BPOの全社的な展開を推進する予定です。 これにより日本IBMは、Nittoのさらなる業務効率化と付加価値創出を支援し、AIと人が協働する新しい業務プロセスの確立を推進してまいります。
関連リンク:BPOについての詳細はこちらをご覧ください。
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