2019年度省エネ大賞経済産業大臣賞の受賞について
東京地下鉄株式会社(本社:東京都台東区、代表取締役社長:山村 明義、以下「東京メトロ」)と東芝インフラシステムズ株式会社(本社:神奈川県川崎市、代表取締役社長:今野 貴之、以下「東芝」)は、丸ノ内線新型車両2000系向けに共同で開発した省エネルギー技術「蓄電・高効率電動機を用いた鉄道駆動システム」で、2019年度省エネ大賞の製品・ビジネスモデル部門輸送分野において最高賞の経済産業大臣賞を受賞し、本日1月29日(水)に表彰式が行われました。
東京メトロと東芝は長年にわたり環境負荷低減の為、鉄道車両の省エネ化を目指してまいりました。この度、丸ノ内線新型車両2000系にて、最新の非常走行用電源装置、インバータ装置、主電動機(モータ)の3つを組み合わせた駆動システムにより、従来と比較して27%もの省エネを実現しました。これら3つを組み合わせたシステムの導入事例は世界初となります。この取組みが評価され「2019年度省エネ大賞経済産業大臣賞」を受賞する運びとなりました。
省エネ大賞(主催:財団法人省エネルギーセンター、後援:経済産業省)は、事業者や事業場等において実施した他者の模範となる優れた省エネ取組みや、省エネルギー性に優れた製品並びにビジネスモデルを表彰するものです。また、本日から1月31日(金)まで (財)省エネルギーセンターが主催して東京ビッグサイトで行われるエネルギービジネスを包括した次世代エネルギーの総合展「ENEX2020 第44回地球環境とエネルギーの調和展」のアワードコーナーおよび資源エネルギー庁ブースにおいて受賞内容の展示が行われます。
東京メトロと東芝は、これからも共に技術開発、省エネ化を進め環境負荷低減に努めてまいります。
(左から東京メトロ 中澤取締役、牧原経済産業副大臣、東芝 今野社長)
「蓄電・高効率電動機を用いた鉄道駆動システム」詳細
鉄道は他の交通機関に比べて環境負荷の小さい移動手段とされていますが、列車の運行は多くの電気エネルギーが必要であり、地球温暖化の防止に向けて、更なる環境配慮が求められています。
東京メトロと東芝は、鉄道車両システムのさらなる省エネ化を進めるため、以下の3つを組み合わせた駆動システムを、世界で初めて東京メトロ丸ノ内線に導入しました。これにより、2010年に改修した丸ノ内線02系PMSM(永久磁石同期電動機)車両に比べ、27%の消費電力量削減を実現しました。
①高性能リチウムイオン二次電池SCiB™搭載の「非常走行用電源装置」
停電により列車が駅間に停車した際などでも、車両に搭載した非常走行用バッテリより列車に給電し、最寄り
の駅まで移動するための装置である「非常走行用電源装置」に、東芝が開発した高性能リチウムイオン二次電池
であるSCiB™を搭載しました。本装置では、バッテリでの回生吸収機能、力行アシスト機能も検証しており、
電車がブレーキをかけた際に発電される電力を蓄え再利用することができることから、エネルギーの損失を低減
しています。
②All-SiC素子採用の「VVVFインバータ装置」
車両のモータに供給する電気の制御を行う「VVVFインバータ装置」に、新開発のAll-SiC※素子を採用しまし
た。これによりエネルギー損失を大きく低減し装置の小型化を実現、非常走行用電源装置の搭載スペースを確保
しました。
※ SiC(Silicon Carbide:炭化ケイ素)
③新型モータ「PMSM」
永久磁石を回転子に使用しているモータである「PMSM」を前述の「VVVFインバータ装置」に特化した設計
にしました。これにより、高効率のモータであるPMSMの更なる高効率化と回生性能を向上することに成功して
います。
なお、これらの製品開発の一部は、国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)から東芝が支援を受けた「戦略的省エネルギー技術革新プログラム」の実証開発「All- SiCデバイスを用いた高効率小型電力変換器システムの開発」の一環として実施しました。
「ENEX2020 第44回地球環境とエネルギーの調和展」展示詳細
展示会名:ENEX2020 第44回地球環境とエネルギーの調和展
出展期間:1月29日(水)~1月31日(金) 10:00~17:00
会 場:東京ビッグサイト 南1・2ホール
ブース名:アワードコーナー(1S-C20)、資源エネルギー庁ブース(1S-C14)
展示概要:省エネ大賞を受賞した「蓄電・高効率電動機を用いた鉄道駆動システム」について、パネルや各機器の
実物等を展示し紹介します。
展示物 :丸ノ内線2000系車両模型、PMSM、All-SiC素子、高性能リチウムイオン二次電池SCiB™等
省エネ大賞(主催:財団法人省エネルギーセンター、後援:経済産業省)は、事業者や事業場等において実施した他者の模範となる優れた省エネ取組みや、省エネルギー性に優れた製品並びにビジネスモデルを表彰するものです。また、本日から1月31日(金)まで (財)省エネルギーセンターが主催して東京ビッグサイトで行われるエネルギービジネスを包括した次世代エネルギーの総合展「ENEX2020 第44回地球環境とエネルギーの調和展」のアワードコーナーおよび資源エネルギー庁ブースにおいて受賞内容の展示が行われます。
東京メトロと東芝は、これからも共に技術開発、省エネ化を進め環境負荷低減に努めてまいります。
表彰式の様子
(左から東京メトロ 中澤取締役、牧原経済産業副大臣、東芝 今野社長)
「蓄電・高効率電動機を用いた鉄道駆動システム」詳細
鉄道は他の交通機関に比べて環境負荷の小さい移動手段とされていますが、列車の運行は多くの電気エネルギーが必要であり、地球温暖化の防止に向けて、更なる環境配慮が求められています。
東京メトロと東芝は、鉄道車両システムのさらなる省エネ化を進めるため、以下の3つを組み合わせた駆動システムを、世界で初めて東京メトロ丸ノ内線に導入しました。これにより、2010年に改修した丸ノ内線02系PMSM(永久磁石同期電動機)車両に比べ、27%の消費電力量削減を実現しました。
①高性能リチウムイオン二次電池SCiB™搭載の「非常走行用電源装置」
停電により列車が駅間に停車した際などでも、車両に搭載した非常走行用バッテリより列車に給電し、最寄り
の駅まで移動するための装置である「非常走行用電源装置」に、東芝が開発した高性能リチウムイオン二次電池
であるSCiB™を搭載しました。本装置では、バッテリでの回生吸収機能、力行アシスト機能も検証しており、
電車がブレーキをかけた際に発電される電力を蓄え再利用することができることから、エネルギーの損失を低減
しています。
非常電源装置
高性能リチウムイオン二次電池SCiB™
②All-SiC素子採用の「VVVFインバータ装置」
車両のモータに供給する電気の制御を行う「VVVFインバータ装置」に、新開発のAll-SiC※素子を採用しまし
た。これによりエネルギー損失を大きく低減し装置の小型化を実現、非常走行用電源装置の搭載スペースを確保
しました。
※ SiC(Silicon Carbide:炭化ケイ素)
VVVFインバータ装置
All-SiC素子
③新型モータ「PMSM」
永久磁石を回転子に使用しているモータである「PMSM」を前述の「VVVFインバータ装置」に特化した設計
にしました。これにより、高効率のモータであるPMSMの更なる高効率化と回生性能を向上することに成功して
います。
PMSM
従来車との消費エネルギー比較
なお、これらの製品開発の一部は、国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)から東芝が支援を受けた「戦略的省エネルギー技術革新プログラム」の実証開発「All- SiCデバイスを用いた高効率小型電力変換器システムの開発」の一環として実施しました。
「ENEX2020 第44回地球環境とエネルギーの調和展」展示詳細
展示会名:ENEX2020 第44回地球環境とエネルギーの調和展
出展期間:1月29日(水)~1月31日(金) 10:00~17:00
会 場:東京ビッグサイト 南1・2ホール
ブース名:アワードコーナー(1S-C20)、資源エネルギー庁ブース(1S-C14)
展示概要:省エネ大賞を受賞した「蓄電・高効率電動機を用いた鉄道駆動システム」について、パネルや各機器の
実物等を展示し紹介します。
展示物 :丸ノ内線2000系車両模型、PMSM、All-SiC素子、高性能リチウムイオン二次電池SCiB™等
展示パネルイメージ
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