【国立科学博物館】クラウドファンディングの成果ご報告
1.クラウドファンディングの結果について
①目標達成
8月7日(月)に開始したクラウドファンディングについては、開始後9時間で目標金額の1億円を達成し、その後も11月5日(日)の期限を迎えるまで1日も途切れることなくご支援をいただき、約5.7万人の皆様から約9.2億円のご支援をいただくことができました。
〇開始から終了までの支援金・支援者数の推移
※2023年11月5日(日)23時時点の数字となります
※銀行振込分の着金があり、最終的な支援者数や金額は11月13日(月)に確定予定です
②クラウドファンディング成功に向けた当館の活動
当館は、[地球や生命の歴史と現在、科学技術の歴史]を研究するため、標本・資料を収集しています。収集の対象は動物、植物、菌類標本、生きた植物、鉱物、化石、人骨、科学技術史資料など多岐にわたり、60名を超える各分野の研究者がこれらの標本をもとに日夜研究に励んでいます。
今回、当館ではクラウドファンディングの成功、そして「地球の宝を守れ」という大きな目標の達成に向けて、当館の幅広い活動、コレクションの多様性や奥深さ、そこにかける研究員たちの熱意を伝えることを意識し、様々な取組を実施いたしました。
・多様なリターンの検討
研究員・職員一同でアイデアを出しあい何度も議論し、200以上の候補の中から40種類以上のリターンを選定し、リターンからもコレクションの重要性や魅力を発信できるようにいたしました。現在、ご支援者様への感謝の気持ちを込めて館を上げて一丸となり準備に取り組んでいるところです。
▲リターンの例
・コレクションクイズ(「コレQ」)の実施
X(旧Twitter)において、クラウドファンディング開始前のカウントダウンから実施期間中にかけて、継続的に当館コレクションの中からクイズを出題し、ご覧になった方々が能動的にコレクションの多様性とその魅力に触れる機会を創出することといたしました。
▲クイズの例
・研究者の熱意を直接届ける動画の配信
館長、副館長からのメッセージ動画から始まり、クラウドファンディングの経緯やコレクションの収集活用の状況をお伝えする特別対談番組、当館に所属するさまざまな分野の研究者が収蔵されている約500万点のコレクションから、自身の「推しコレクション」を紹介し、標本・資料への愛を語る「かはくの偏愛研究室」の配信を実施し、活動報告記事も公開しました。
▲動画の例
③支援者からの声の分析
今回5万人を超える人からのご支援をいただけたのは、当館の取組にとどまらず、「地球の宝を守れ」という理念そのものにご理解をいただけたことがその要因の一つだと認識をしています。また、これまでご来館いただいた多くの皆様からの温かいお言葉を頂戴しており、いわば当館のこれまでの取組、歴史そのものをご評価いただいたものと認識しています。
(支援者からの声の例)
・理念にご賛同いただいた皆様からの声
共に地球の宝を守る仲間に入れたこと、とても嬉しいです!
これまで何度もかはくに通って、地球自然史、人類史を圧巻のスケールで体感していたのが、こどもたちが展示に目を輝かせて、家に帰ってからも楽しそうにおしゃべりしていたのが、それがコレクションのわずか1%に満たなかったなんて、未来のかはくにとてもワクワクします!こどもたちにつなぐバトンを研究者の皆さまに託します。
・これまでご来館いただいた皆様からの声
私が子供の頃に何度も遊びに行きました。私の子供も連れていきました。最近は孫達も連れていきました。未来の子供たちの為に頑張ってください!いつも皆で応援しています。
2.資金使途
今回の支援金のうち、約3.2億円を間接経費(返礼品等)として支出し、約6.0億円を事業経費として活用していきます。具体的には次ページのような事業に取り組むことを検討しています。
※事業経費は、支援金を活用して実施する活動に必要な経費
※間接経費は、返礼品、手数料、事務費等に使用する経費
※各種経費は調整中であり、また、館内予算の状況の変動に応じて、各事業項目に関する経費も変動する可能性があります。
①当館のコレクションの充実・管理【約4.4億円】
・標本・資料等の寄贈受入等の推進によるコレクションの充実
・標本・資料の維持・管理・修復状況の改善・充実
>ナショナルセンター機能の充実
②他館と協働したコレクションの充実【約1億円】
・当館収蔵標本のレプリカの作成・提供並びに他館収蔵標本のレプリカ制作の受付
・全国的な災害リスクへの準備、発生のレスキュー対応
>ネットワーク機能の強化
③標本・資料収集意義の発信【約0.6億円】
・既存キットを活用した特別巡回の実施
・他館と協働する新たな巡回展の開発・実施
>支援への御礼と更なる「仲間」作り
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