長距離車載ミリ波レーダー用トランシーバIC（77GHz）を発表

・新しい車載ミリ波レーダー用トランシーバIC（77GHz）を大手車載機器メーカーの長距離車載レーダー・システム向けに出荷
・短距離レーダー用トランシーバIC（24GHz）の実績（累積出荷数：3500万個）をベースとする77GHz製品
・新製品により、短・中・長距離レーダー・ソリューションが完成し、画像処理ICやV2Xチップセットを含めた業界をリードするADAS向け製品ポートフォリオを拡充

多種多様な電子機器に半導体を提供する世界的半導体メーカーで、高度運転支援システム（ADAS）で使用される短・中距離車載レーダ用トランシーバIC（24GHz）の主要サプライヤであるSTマイクロエレクトロニクス（NYSE：STM、以下ST）は、大手車載機器メーカー向けに、長距離測定に対応した最新の車載ミリ波レーダー用トランシーバIC（77GHz）の出荷を開始したことを発表しました。

24GHzの車載レーダーは、死角検出、衝突防止、車線逸脱警告など、短・中距離レンジでのスマート・ドライビング機能を低コストで導入できることから、自動車のレーダー・システム搭載を牽引してきました。STは、3500万個を超える24GHz車載レーダー用トランシーバICの出荷実績があり、ADAS搭載車両に対する市場要求が高まる中、顧客ベースを継続的に拡大しています。

現在、市場では、高速アダプティブ・クルーズ・コントロール（ACC）など、77GHz技術が適した高出力長距離レーダーを使用する次世代機能への期待が高まっています。高い周波数では、アンテナの小型化が可能であると共に、短・中・長距離レーダーを必要とするADASに同じ技術を適用できるため、システム設計の簡略化と製品開発期間の短縮につながります。

STは、24GHzレーダーの実績に基づき、市場をリードする性能を実現した高集積の77GHz車載ミリ波レーダー用トランシーバICを新たに開発しました。この製品は、77GHzトランスミッタ3個およびレシーバ4個を、高いレベルで1チップに集積しているため、競合製品を使用した場合よりも、シンプルかつ小型のシステムを低コストで設計することができます。また、STの新しい77GHzトランシーバICは、物体認識機能と解像度を向上させるマルチチャネル・アーキテクチャを採用しており、走行中の高い性能と信頼性を実現します。

STのエグゼクティブ・バイスプレジデント 兼 オートモーティブ & ディスクリート・グループ ジェネラル・マネージャであるMarco Montiは、次の様にコメントしています。「STは、独自の技術とADAS市場における実績を活用し、業界で最も高集積な77GHz車載ミリ波レーダー用トランシーバICを開発しました。ハイエンドの77GHz技術への要求が、ミドルエンドおよびエントリレベルの自動車プラットフォームへ広がる中、この製品を採用する当社のお客様は、市場において主導的地位を確立することができます。」

現在、マルチチャネル対応の77GHz車載ミリ波レーダー用トランシーバICはサンプル出荷中で、2017年3月に量産が開始される予定です。

STマイクロエレクトロニクスについて
STは、私たちの暮らしに欠かすことのできないエレクトロニクス機器に、優れた性能と高い電力効率を特徴とした半導体を提供する世界的な総合半導体メーカーです。あらゆるシーンで活躍するSTの製品は、お客様が開発する次世代モバイルやIoT機器の他、よりスマートな自動車、工場、都市および住宅を可能にします。STは、生活をより豊かにする技術革新を通じ、「life.augmented」の実現に取り組んでいます。STは、10万社を超えるお客様に半導体を提供しており、2015年の売上は69.0億ドルでした。さらに詳しい情報はSTのウェブサイト（ http://www.st-japan.co.jp ）をご覧ください。

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