IBM、重要性の高まるデジタル主権に対応する新ソフトウェアを発表

企業が独自に展開可能な設計で、コンプライアンス対応、自動化、セキュリティー機能を提供する、AIを活用したソブリン・ワークロード管理環境を実現

日本IBM

【米国ニューヨーク州アーモンク - 2026年1月15日(現地時間)発】

IBMは、企業、政府機関、サービス・プロバイダーがAIを活用したデジタル主権管理環境を構築、展開、管理するための業界初のAI対応主権管理ソフトウェア「IBM Sovereign Core」を発表しました。世界中の組織にとって、自社のテクノロジー・インフラストラクチャーを管理する必要性はますます高まっています。変化する規制要件と監査可能なガバナンスの必要性を背景に、企業や政府は特にAIワークロードの導入によって主権性への懸念が増大する中、自ら全面的に運用権限を維持できるセルフマネージドな環境を求めています。

デジタル主権とは、データ・レジデンシー(データの物理的な保管場所)だけを指すものではありません。テクノロジー環境の運用・管理担当者、データへのアクセス方法およびガバナンス、ワークロードの実行場所、AIモデルの管轄権限なども含まれます。しかし、ほとんどの組織には、AI機能を組み込んだアプリケーションや、継続的なコンプライアンス・レポート機能を備えたアプリケーションなど、デジタル主権の管理下にあるアプリケーションを配置、モダナイズ、リホストする先がありません。Gartner®の予測では、2030年までに全企業の75%以上がデジタル主権戦略を確立し、その多くはソブリン・クラウド戦略も整備します1。

IBM ソフトウェア製品部門 ゼネラル・マネージャーのプリヤ・スリニヴァサン(Priya Srinivasan)は次のように述べています。「多くの企業がイノベーションを推進するプレッシャーに直面する一方、厳格化する規制要件を満たしながら、機密データやAIワークロードへのアクセス管理および運用管理を実施する重要性を認識しています。そのため、AI対応環境を提供する主権ソリューションの導入は喫緊の課題となっています。IBM はSovereign Coreの提供を通じて、お客様がより迅速かつ確信を持って前進できるよう支援します。オープン化、コンプライアンス、運用自律性を組み合わせることで、デジタル主権に関わる要件を犠牲にすることなく、AI時代の需要に対応します」

ソフトウェア基盤としてのデジタル主権

IBM Sovereign Coreは、デジタル主権について確実に検証し、完全な運用管理を達成できるよう支援します。Sovereign CoreはRed Hatのオープンソース基盤上に構築され、選択された管轄区域内で、企業独自の権限に基づいてクラウドネイティブおよびAIワークロードを構築、デプロイ、管理するための専用ソフトウェアです。既存のアーキテクチャーに主権の管理レイヤーを重ねるアプローチとは異なり、Sovereign Coreは主権をソフトウェアそのものに組み込みます。これにより以下を実現できます。 

  • お客様自身が管理するコントロール・プレーン:地域外のベンダーを介することなく、ソフトウェアの運用、デプロイの判断、システム構成に対する直接的な運用権限を維持できます。 

  • 領域内でIDやキーを保持:すべての認証、承認、暗号化キー、アクセス管理情報を、組織の管理下にある管轄領域内で保持できます。 

  • 恒常的なコンプライアンス対応および継続的なコンプライアンス証跡の生成:包括的な運用データ、システム・テレメトリー、監査証跡を、主権領域内で自動化IDを含めて生成、保存、管理できます。 

  • AIによる推論処理のガバナンス確保:AIモデルのデプロイおよびホスティング、ローカルGPUクラスター、ローカルでの推論実行およびエージェント処理は、トレーサビリティーおよび監視機能を備えたローカル・ガバナンス体制下で行われるため、データが外部プロバイダーにエクスポートされることはありません。 

  • 容易な導入:一貫性および柔軟性を備えた主権管理機能が一括提供されるため、導入から数日以内にマルチテナント機能を組み込んだ隔離された環境を構築することができます。ハードウェアとインフラストラクチャーも自由に選択可能です。 

SanjMo社 代表のサンジーブ・モーハン(Sanjeev Mohan)氏は、次のように述べています。「ソブリンAIの議論においてはデータ・レジデンシーに焦点が当てられてきましたが、それは要素の一部に過ぎません。IBM Sovereign Coreを活用すると、『誰がシステムを管理しているのか、そして規制当局にそれを証明できるか』という難しい課題に対処できます。IBMは、データ、運用、テクノロジー、保証を網羅する総合的なアプローチのもと、継続的な監視を実施しています。このような恒常的な説明責任体制は、AIが本番環境に移行するにつれて不可欠となっていきます」

Eurasia Group ジオテクノロジー部門 責任者のエリック・フィッシュ(Erik Fish)氏は、次のように述べています。「AIの普及によってデジタル主権に関する問題は、理論から日常業務へと加速度的に移行しています。地政学、法規制、データ・ガバナンスが融合していく中で、政府機関や企業は重要なデータやインフラストラクチャーを明確に管理しながら動かなければなりません。オープンなデータ活用とデジタル主権は、もはや二者択一の課題ではありません。厳格化する法規制や地政学的制約のもとでデータ、アクセス、インフラストラクチャーを管理することが求められています」 

環境選択による運用の独立性

IBM Sovereign Coreは、オンプレミスのデータセンター、地域内のクラウド・インフラストラクチャー、ITサービス・プロバイダーなどの環境を選択して導入できます。IBMは世界中のITサービス・プロバイダーと協業を進めており、欧州ではベルギーおよびオランダのCegeka社、ドイツのComputacenter社を皮切りに、Sovereign Coreのロールアウトを開始しています。このパートナーシップのもと、ローカル領域における独立した運用およびコンプライアンス管理が可能になる一方で、ITサービス・プロバイダーは大規模なAIワークロードを準備・実行する企業に、他社とは一線を画す主権管理サービスを提供できるようになります。

Cegeka社 クラウド&デジタル・プラットフォーム担当バイス・プレジデントのガエタン・ウィレムス(Gaetan Willems)氏は、次のように述べています。「多くの企業がますます複雑化するコンプライアンスや法規制の要件に対応しており、機密データをコンプライアンス管理領域内に保持できるデジタル・プラットフォームやソフトウェアへの需要は非常に高まっています。IBMと提携し、事前設計済みのソリューションをCegekaの国内環境を通じてお客様にエンタープライズ対応のソフトウェアを提供すると同時に、ローカルのコンプライアンス基準への対応も実現できます」

Computacenter社 クラウド部門責任者のクリスチャン・シュライナー(Christian Schreiner)氏は、次のように述べています。「IBM Sovereign Coreがあれば、分散したコンポーネントをつなぎ合わせる作業や、デジタル主権管理の検証に何か月も費やすことなく、各クライアントの具体的なユースケースに合わせてソフトウェアを構成することに集中できます。価値提供までの時間が大幅に短縮されるため、これまでAIソリューションの導入を全く検討できなかったクライアントも支援できるようになります」

IBM Sovereign Coreの提供時期

IBM Sovereign Coreは2月から技術プレビューの公開を開始し、2026年半ばに一般提供開始予定です。一般提供時には、さらなる機能追加を予定しています。

IBM Sovereign Coreの詳細については、こちらのブログをご覧ください。また、1月27日に開催されるIBM Tech Summitにバーチャルで参加するには、こちらからご登録ください。IBM Sovereign Core 技術プレビューのウェイティングリストに登録する場合は、こちら(英語)をご覧ください。

IBMの計画、方向性、指針に関するステートメントは、IBMの独自の裁量により、予告なく変更または撤回される場合があります。将来の潜在的製品に関する情報は、一般的な製品の方向性を概説することを目的としており、購入の決定はこれに依存するべきではありません。

 

1 Gartner、「The Future of Cloud in 2030: AI-Enabling Cloud Services」Dennis Smith、2025年8月6日。GARTNERは、Gartner Inc.または関連会社の米国およびその他の国における登録商標およびサービスマークであり、同社の許可に基づいて使用しています。All rights reserved.

当報道資料は、2026年1月15日(現地時間)にIBM Corporationが発表したプレスリリースの抄訳をもとにしています。原文はこちらを参照ください。

IBM、IBMロゴ、ibm.comは、米国やその他の国におけるInternational Business Machines Corporationの商標または登録商標です。他の製品名およびサービス名等は、それぞれIBMまたは各社の商標である場合があります。現時点での IBM の商標リストについては、ibm.com/trademarkをご覧ください。


会社概要

URL
https://www.ibm.com/jp-ja
業種
情報通信
本社所在地
東京都港区虎ノ門二丁目6番1号  虎ノ門ヒルズ ステーションタワー
電話番号
03-6667-1111
代表者名
山口明夫
上場
未上場
資本金
1053億円
設立
1937年06月