イラク・ファルージャ 市内に取り残された子ども2万人 イラク事務所代表声明 【プレスリリース】
強制的な徴用などのリスク高まる
※本信は、ユニセフ本部の発信情報を元に、日本ユニセフ協会が翻訳、編集しています。
※本信の原文は、http://www.unicef.org/media/media_91257.htmlでご覧いただけます。
【2016年6月1日 バグダッド(イラク)発】
イラク中部の都市ファルージャなどで戦闘が激化していることを受け、現地で活動するユニセフ(国連児童基金)・イラク事務所代表のピーター・ホーキンスは以下の声明を発表しました。
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ユニセフは、ファルージャをはじめイラク国内全土で暴力が激化するなか、極度の、そして増大する危険に直面している子どもたちの保護について懸念しています。
首都バグダッドから西に60キロにある町、ファルージャにおける軍事作戦の開始以来、町から避難できた家族はほとんどいません。大半の家族が2つのキャンプに移動し、その他の家族は身内や親せきの家に避難しています。
町には少なくとも2万人の子どもたちが取り残されているとユニセフは推定しています。報告によると、食糧や医薬品は底を尽きかけており、きれいな水も不足しています。
子どもたちは、戦闘のための強制的な徴用、厳重な保安検査、家族との別離のリスクに直面しています。
徴用された子どもたちは、武器を持ち、おとなの戦争に参加して闘うことを強要される中で、自分の生活や未来が脅威にさらされる経験をします。
ユニセフはすべての当事者に向けて、ファルージャに取り残された子どもたちを守り、町からの避難を願う人々に安全な経路を提供し、避難している人々に安全で守られた環境を提供するよう求めます。
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■ご参考:イラク・アンバール県に関するデータ (2016年5月31日 ユニセフ・イラク事務所発)
- 今年3月以来、アンバール県で避難を余儀なくされた人々:6万人(うち約半数が18歳未満の子ども)
- アンバール県で実施中の軍事作戦により、現在も避難生活を送っている人々:推定3万人
- 5月20日以来、ラマディ地区とファルージャ地区で避難している人々:推定1万人
- ファルージャ市内に取り残されている人々:推定5万人
- 5月にアンバール県で実施された即応ミッションを通じて支援を受けた人々:3万6,638人
さらに詳しい情報は、下記、ユニセフ・イラク事務所発の最新報告書をご覧ください。
http://uni.cf/1TWuVsH
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■ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。(http://www.unicef.org/)
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する34の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています
■日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国34の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 (http://www.unicef.or.jp/)
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