軍備拡張のみに依らない“国防”の道筋とは?『ロシアの眼から見た日本 国防の条件を問いなおす』が5月10日に発売
「戦争と平和」を冷静に問う
急変する国際情勢の中で、東アジア地域の安定を生み出すために必要な国防の論理とリアリズムとは何か。外交官としてロシアとの領土交渉にも関わってきた著者が、日本の現在地と課題を解き明かします。
亀山 陽司『ロシアの眼から見た日本 国防の条件を問いなおす』2023年5月10日発売 定価1,078円(税込)
ウクライナ軍事侵攻に見るロシアの行動は日本人にとっては理解しがたく、異様に映ります。そしてこの世界史的事件は「日本はこのままで大丈夫なのか?」という大きな問題意識――自衛能力は十分なのか? 核保有すべきか? 国連は信ずるに足りるのか?――を喚起しています。
こういった議論が現実のものとしてなされるようになった背景には、日本が「戦争」の能力を放棄しているにもかかわらず、戦争の可能性が現実のものとして認識されつつあるということがあります。だからこそ、安易に危機感をあおるのではなく、なりふり構わぬ防衛力強化を唱えるのでもなく、他国の目を通して自国を客観的に捉え、可能性としての「戦争と平和」について冷静に考えていくことが必要なのではないか、と著者は問います。
本書では、「アメリカの核の傘」の下で平和を享受してきた戦後日本がロシアの眼からどう見えているのか、その外交・国防のリアリズムを、著者自身の外交官としての経験を織り交ぜながら明らかにしたうえで、明治以降の日露関係史――対立から同盟を経て、東アジアの覇権をめぐって争った時代――を地政学的に明らかにします。そのうえで、現下の情勢で難しい安全保障環境に置かれた現代日本の国防の条件と、軍事力の増強のみに依らない、日本が採るべき外交のビジョンを考えていきます。
『ロシアの眼から見た日本 国防の条件を問いなおす』目次
第一章 ロシアの眼から見た日本――主権国家と衛星国家
第二章 揺籃(ようらん)の日露関係――対立から同盟へ
第三章 不信に支配された関係――覇権か均衡か
第四章 日本の国防を考える――可能性としての戦争を生き抜くために
おわりに――「現実感覚」による外交
著者
亀山陽司(かめやま・ようじ)
1980年生まれ。2006年東京大学大学院総合文化研究科地域文化研究専攻修了。外務省入省後ロシア課に勤務し、在ロシア日本大使館など約10年間ロシア外交に携わる。2020年に退職し、現在は林業のかたわら執筆活動に従事。著書に『地政学と歴史で読み解くロシアの行動原理』(PHP新書)がある。
商品情報
書名:『ロシアの眼から見た日本 国防の条件を問いなおす』
著者:亀山 陽司
出版社:NHK出版
発売日:2023年5月10日
定価:1,078円(税込)
判型:新書判
ページ数:272ページ
ISBN:978-4-14-088699-1
NHK出版ECサイト:https://www.nhk-book.co.jp/detail/000000886992023.html
Amazon:https://www.amazon.co.jp/dp/4140886994/
楽天ブックス:https://books.rakuten.co.jp/rb/17467910/
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