日本IBM、製造業の生産性向上やレジリエンス強化を実現するAIソリューションを提供開始

日本IBM

  • 製造現場の作業計画の高度化を支援するAIソリューション「IBM Global Integrated View Manufacturing Orchestrator」と、ITとOT、AIを融合した自動搬送ソリューション「ORION」を開発

  • レクサー・リサーチ、たけびし、Cuebus、レッドハットがORION開発の共創パートナーとして参画

日本アイ・ビー・エム株式会社(以下、日本IBM)は、製造業の生産性向上とサプライチェーンのレジリエンス強化を目指し、製造現場の作業計画の高度化を支援するAIソリューション「IBM Global Integrated View Manufacturing Orchestrator」と、同ソリューションを中核とし、IT(情報技術)とOT(制御技術)、AIの融合により製造現場の作業指示と搬送の無人化を実現するワンストップ自動搬送AIソリューション「Orchestrated Robotic Intelligence ON-demand(以下、ORION)」を開発しました。ORIONの開発には株式会社レクサー・リサーチ、株式会社たけびし、Cuebus株式会社、レッドハット株式会社が共創パートナーとして参画しました。両ソリューションともに、本日より、日本国内の製造業のお客様向けに提供を開始します。

◾️背景

日本の製造業は、地政学リスク、サプライチェーンの分断、需要変動など、複合的な環境変化にさらされていることに加え、労働人口の減少による人手不足や、熟練者の知見やノウハウなどの技能伝承の難しさなどの課題に直面しています。こうした中、安定したサプライチェーンを実現し、企業競争力を高めるために、供給を止めることなく計画に遵守した生産力の強化が求められていました。

 

◾️ソリューション概要
こうした背景を受け、日本IBMは、これまでの製造業界への豊富な支援実績に基づく知見やノウハウを集約し、製造現場の計画担当者、工場長、班長などの業務最適化を促進することで、製造業の生産性向上とサプライチェーンのレジリエンス強化を支援する2つのAIソリューションを開発しました。

1. IBM Global Integrated View Manufacturing Orchestratorの概要

IBM Global Integrated View Manufacturing Orchestratorは、AIで製造現場の複雑なスケジューリングを最適化し、生産性向上に貢献するソリューションです。

<特長>

  • AI活用による作業計画の全体最適化支援:人手では部分最適にとどまりがちな作業計画を、AIを活用することで工程間の流れも考慮した全体最適の計画立案を可能にします。納期・生産効率・設備稼働率・段取り回数など多様な制約を考慮し、数万タスク規模のスケジューリングを自動化します。

  • 自然言語による直感的な操作を実現するAIエージェント機能:誰もが直感的に使えるよう、自然言語の指示だけでパラメーターの自動調整、計画立案ができます。変更の影響を分析・要約して提示し、専門知識がなくても迅速な意思決定が可能です。

  • 柔軟な拡張性:工程シミュレーションと組み合わせることで、スケジューラーだけでは見えにくいボトルネックや滞留を事前に評価し、より現実に近い計画立案を支援することができます。

 

2. ORIONの概要
IBM Global Integrated View Manufacturing Orchestratorを中核として構築したITとOT、AIを融合したワンストップの自動搬送ソリューションです。製造業への支援実績が豊富なパートナー各社と共同で開発しました。

 

製造現場での計画立案、現場実行、自動搬送、実績フィードバックを一体のアーキテクチャーで束ねることで、現場に集中しがちな情報収集・判断・指示の負荷を軽減しつつ、計画から実行までを包括的に支援します。具体的には現場での工程間の仕掛搬送、部材の供給搬送、完成品の搬出から倉庫入出庫などを対象に、AGV※1への指示から実績回収や異常時の差し替えまでを一気通貫で自動化することで、生産プロセスにおけるサプライチェーンのレジリエンス強化を図ります。

 

<特長>

  • 実行可能な作業計画の立案:設備能力、段取り時間、制約条件、優先順位ルールなどを制約モデルとして明示的に取り込み、個別最適にとどまらない全体最適な作業計画を立案します。

  • シームレスなITとOTの連携:標準化データモデルやインターフェースで、ERP※2やMES※3、スケジューラーなどのITと、ロボットやAGV、倉庫、PLC※4といったOTを接続し、計画変更の現場反映と実績フィードバックによる最適化ループを実現します。

  • AIエージェントによる再計画支援:設備故障、欠勤、部材遅延、特急オーダーなどを捉えて自動で再スケジューリングを行い、自然言語での指示により判断ロジックも取り込むことで、高頻度かつ高速な再計画を可能にします。

  • 担当者の負荷軽減:自動化により、計画担当者、工場長、班長などの日々の調整負荷の削減が期待できます。


<開発における各社役割>

  • 日本IBM: IBM Global Integrated View Manufacturing Orchestratorを中核として設計することで、複雑なスケジューリングをAIで最適化し、製造現場の迅速かつ高品質な意思決定を促進します。

  • 株式会社レクサー・リサーチ: IBM Global Integrated View Manufacturing Orchestratorで作成した計画をもとに工程シミュレーションを事前に行うことで、より現実に近い計画の立案を支援します。

  • 株式会社たけびし:IoTソリューションによってITとOTを連携させるほか、設備・ロボットのインテグレーションを支援します。

  • Cuebus株式会社:高密度保管と高スループットを可能とする都市型立体ロボット倉庫「CUEBUS」によって、倉庫の完全自動化の実現を支援します。

  • レッドハット株式会社:Red Hat Device Edgeによるオープンな実行基盤上にIT側のシステムを構築することで、導入時だけでなく、保守・運用面でも作業の負担軽減につながる環境の構築を支援します。

図1:従来の現場で生じている課題と(左)、AI活用による改善後の様子(右)

■展望
日本IBMは、IBM Global Integrated View Manufacturing Orchestratorと、これを中核にパートナー企業との共創によって開発したORIONを活用し、計画から現場実行までをIT、OT、AIで連携しながら、データに基づく継続的な改善と作業指示・搬送の自動化を推進します。これにより、計画に遵守した生産力を構造的に高め、レジリエンスの強化を図ります。さらに、品質に関わる兆候の検知など対象領域の拡大を進めるとともに、対象業種や工程での適用実績を積み上げながら、パートナーとの共創エコシステムの構築・運用を進めていきます。加えて、法規制やサポート体制など各国の要件を整備しながら、国外への提供拡大も目指します。

また、さらなる製造領域へのビジネス提供価値の最大化に向け、ORIONを活用したフィジカルAIとの連携も検討してまいります。

 

※1:Automated Guided Vehicle、無人配送車

※2:Enterprise Resource Planning

※3:Manufacturing Execution System、製造実行システム

※4:Programmable Logic Controller

 

より詳細はこちらのThink Blogも参照ください:

製造業の未来を変えるIT×OT×AIで実現する「計画どおりに生産できる」工場

 

IBM、ibm.comは、 米国やその他の国におけるInternational Business Machines Corporationの商標または登録商標です。他の製品名およびサービス名等は、それぞれIBMまたは各社の商標である場合があります。現時点での IBM の商標リストについては、ibm.com/trademarkをご覧ください。

 

当ニュースリリースは、以下の当社ホームページに掲載しています:https://jp.newsroom.ibm.com/2026-02-06-IBM-Global-Integrated-View-Manufacturing-Orchestrator-and-ORION

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会社概要

URL
https://www.ibm.com/jp-ja
業種
情報通信
本社所在地
東京都港区虎ノ門二丁目6番1号  虎ノ門ヒルズ ステーションタワー
電話番号
03-6667-1111
代表者名
山口明夫
上場
未上場
資本金
1053億円
設立
1937年06月