デイビッド・ベッカム・ユニセフ親善大使 HIVと共に生きるスワジランドの子どもたちを訪問【プレスリリース】
過去35年で最悪の干ばつ危機で更なる苦境に
※本信は、ユニセフ本部の発信情報を元に、日本ユニセフ協会が翻訳、編集しています。
※本信の原文は、http://www.unicef.org/media/media_91436.htmlでご覧いただけます。
【2016年6月8日 ロンドン/ムババーネ(スワジランド)発】
ユニセフ(国連児童基金)親善大使のデイビッド・ベッカムは今週、スワジランドを訪問。自身が昨年設立した『7(セブン):デイビッド・ベッカム・ユニセフ基金』がサポートする、HIVと共に生きる子どもたちへの支援現場を訪れました。ベッカム大使はこの訪問の中で、東部・南部アフリカの広域で起きている過去数十年で最悪の干ばつの影響を目の当たりにし、HIVと共に生きる子どもたちや家族が、この危機によってさらなる苦難に晒されていることに警鐘を鳴らしました。
スワジランドは、HIV感染率が世界で最も高い国です。ベッカム大使は、ルボンボやシセルウェニ地域で、貧しさにあえぎながらHIVと共に生きる人々と会いました。『7』基金は、今後3年間、ユニセフ・スワジランド事務所のHIV/エイズ分野の活動資金を支え、年間予算の27%を調達することを約束しています。
ベッカム大使は、今回の訪問に関して、次のように話しています。
「昨年、私は『7』基金をユニセフとともに設立しました。子どもたちのためにより安全な世界をつくる手助けをしたかったからです。スワジランドを訪問し、基金を通じて集まった資金がHIV/エイズの影響を受けている子どもたちの健康と安全を守る現場を支えていることを、この目で見ることができて本当に嬉しいです。私が出会った子どもたちの多くは、エイズで両親あるいは片方の親を亡くしています。その中には私の子どもたちと同い年の子どももいました。私自身、4人の子どもを持つ父親として、HIVと共に生き、日々困難に直面する子どもたちの話を聞くことは、決して容易ではありませんでした。干ばつの危機によって、彼らの生活は今、さらに悪化しているのです。
HIV感染によって、非常に脆弱な立場にある子どもたちは、壊滅的な影響をもたらすであろう干ばつの新たな危機によって、さらなるリスクに晒されています。東部・南部アフリカの多くの子どもたちが、飢えや水不足、病気のリスクにあります。これらの子どもたちが世界から忘れ去られることなく、必要な支援が届けられるよう、私は声を挙げていきます。そして国際社会に向けて、子どもたちが切に必要としている、命を守る食糧、医薬品、安全な水を提供できるよう、ユニセフが現地で行っている活動を支えてくださることを求めます」
2014年と2015年、過去50年で最大規模のエルニーニョによって干ばつの被害が悪化し、東部・南部アフリカ全体で、水源が枯れ、作物に被害が出ました。現在起きている危機は、この地域の10カ国に食糧危機を引き起こすなど前例のない規模となっており、約2,600万人の子どもたちが影響を受けています。
ユニセフは東部・南部アフリカの各国政府やパートナー団体とともに、干ばつの影響を減らし、命を守る人道支援を提供するため活動しています。2016年の活動支援として緊急に必要な資金は2億2,600万米ドルに上っているのに対し、集まっている資金は半分以下です。また、危機下にある子どもたちのニーズは非常に大きく、人道支援は追いついていません。
ユニセフ東部・南部 アフリカ地域事務所代表のレイラ・パカラは「過去35年間で最悪のこの干ばつは、この地域全体の子どもたちをさらなる苦境に追い込み、何百万人もの人々の命と生活を危機に晒しています。世界のHIV流行の中心である南部アフリカ地域の、HIVの影響を受けているコミュニティほど、そのことが顕著な場所はありません。HIVと共に生きる人々は、食糧危機、栄養不良、収入の激減に対応することが極めて難しいのです。この地域で積み上げてきた、HIVの予防や治療に関する取り組みの前進を守るためには、慢性化している干ばつがこの大陸の多くの子どもたちや家族に及ぼしている影響を最小限にするため、国際社会が緊急に取り組むことが必須なのです」と述べています。
■最新のデータ
- 南部アフリカでは、3,160万人(うち1,600万人は子ども)が、2016年中に食糧支援を必要となる見込み。
- 東部アフリカでは、1,950万人(うち1,050万人は子ども)が、2016年中に食糧支援を必要となる見込み。特にエチオピアでは、1,020万人(うち600万人近くは子ども)が影響を受けている。
- 2016年、東部・南部 アフリカで100万人以上の子どもたちが、重度の急性栄養不良の治療ケアを必要としている。アンゴラ、マラウイ、ジンバブエでは、2015年と比べてその数は倍増している。
2015年、ベッカム大使は、ユニセフ親善大使の就任から10年を迎え、『7』基金を設立しました。この基金を通じてベッカム大使は、スワジランドのHIVと共に生きる子どもたちのように、世界で最も厳しい立場に置かれている子どもたちへの支援を行っています。
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■ベッカム親善大使:スワジランド訪問の動画は以下でご覧いただけます。
■東部・南部 アフリカにおけるエルニーニョ危機については、ユニセフ本部サイトをご覧ください。
http://www.unicef.org/appeals/el-nino-crisis
■ 『7(セブン):デイビッド・ベッカム・ユニセフ基金』について
この基金は、2015年2月9日、デイビッド・ベッカム・ユニセフ親善大使が、世界中の何百万人もの子どもたちを危険から守り、支援するための革新的なイニシアチブとして設立した新たな基金。ユニセフやパートナー団体が教育や水と衛生、保健、社会保護などの分野で子どもたちのための成果をもたらし、最も困難な立場に置かれた子どもたちに支援を届けるために必要不可欠な活動資金を集め、行動の変革を促すことを目的としています。『7』は、ベッカム親善大使の象徴ともいえる、イングランド代表とマンチェスター・ユナイテッドで身につけていたユニフォームの背番号から名付けられました。詳しくは>http://www.unicef.or.jp/news/2015/0037.html
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■ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。(http://www.unicef.org/)
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する34の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています
■日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国34の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 (http://www.unicef.or.jp/)
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