関西電力姫路第二発電所に新設したCO2回収パイロットプラントが本格稼働開始
革新的なCO2回収技術の研究開発を促進し、競争力強化
◆ エクソンモービルと共同開発中の次世代CO2回収技術を実証へ
◆ 最新鋭の研究開発設備により温室効果ガス削減対策にとどまらない多様な顧客ニーズに対応

三菱重工業は、関西電力株式会社(本社:大阪市北区、以下、関西電力)が兵庫県姫路市に保有する関西電力姫路第二発電所内にCO2回収パイロットプラントを新設し、5月14日の本格稼働開始に伴い現地で竣工式を開催しました。このパイロットプラントは、発電所のガスタービンからの排ガスを用いてCO2回収技術の研究開発を行うために設置。回収能力は約5トン/日で、次世代に向けた革新的なCO2回収技術の実証を通じてCCUS(Carbon dioxide Capture, Utilization and Storage)事業の競争力強化につなげていきます。
当社は、1990年から関西電力と共同で革新的なCO2回収技術の研究開発を継続しています。本プラントの本格稼働によって研究開発体制が強化され、最新鋭設備での実証試験が可能となります。これにより、環境規制対策といった温室効果ガス排出削減にとどまらない多様な顧客ニーズに、より高度に対応することができます。
また、当社は2022年に米国エクソンモービル(ExxonMobil)との提携※を発表しました。同社と共同開発中の次世代CO2回収技術を本パイロットプラントで実証し、環境負荷低減およびコスト削減に向けた研究開発を加速させます。さらに、当社のデジタルイノベーションブランドである「ΣSynX(シグマシンクス) Supervision」の遠隔監視システムを実装します。
三菱重工グループは、2040年のカーボンニュートラル達成を宣言し(MISSION NET ZERO)、エネルギー需要側・供給側双方の脱炭素化に向け戦略的に取り組んでいます。このうちエネルギー供給側の脱炭素戦略である「エナジートランジション」における柱の一つが、多種多様なCO2排出源と貯留・利活用をつなげるCCUSバリューチェーンの構築です。この柱を引き続き強化することに努め、独自のCO2回収技術を活用したCCUS事業を強力に推進するとともに、ソリューションプロバイダーとして温室効果ガス排出削減に地球規模で貢献し、環境保護に寄与するソリューションの開発をさらに進めていきます。
※ エクソンモービルとの提携について、詳しくは以下のプレスリリースをご覧ください。
https://www.mhi.com/jp/news/22113001.html

三菱重工グループのCO2回収技術について
三菱重工グループは、1990年から関西電力株式会社と共同でCO2回収技術「KM CDR ProcessTM」や「Advanced KM CDR ProcessTM」の開発に取り組んでいます。2025年5月現在、これらの技術を用いたプラントを18基納入しています。「Advanced KM CDR ProcessTM」には、アミン吸収液「KS-1TM」に技術改良を加えた「KS-21TM」が採用されています。KS-21TMは、KS-1TMと比べて再生効率に優れ劣化も少ないといった特長を持ち、優れた省エネルギー性能と運用コストの低減および低いアミンエミッションが確認されています。
【三菱重工グループ「CO2回収技術」製品情報はこちら】
https://www.mhi.com/jp/products/engineering/co2plants.html

■三菱重工業株式会社
ウェブサイト:https://www.mhi.com/jp/
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