【岡山大学】オーディン古細菌からチューブリンタンパク質を発見 ~真核生物の微小管の進化を解き明かす~
東京工業大学、岡山大学、名古屋大学の合同研究チームの研究成果です
2022(令和4)年 6月 1日
国立大学法人岡山大学
http://www.okayama-u.ac.jp/
<発表のポイント>
◆概 要
東京工業大学地球生命研究所(ELSI)のカネール・アキール(Caner Akıl)研究員(研究当時。現オックスフォード大学)と藤島皓介准教授、岡山大学異分野基礎科学研究所のサムソン・アリ(Samson Ali)助教、リン・トラン(Linh T. Tran)研究員、ロバート・ロビンソン(Robert C. Robinson)教授および名古屋大学大学院理学研究科の成田哲博准教授らの合同研究チームは、アスガルド上門オーディン古細菌由来のチューブリンタンパク質を発見し、そのGTP結合状態の立体構造や束状の特徴的なリング構造を明らかにした。
イエローストーン国立公園の温泉に生息する好熱性のオーディン古細菌は原核生物ではあるが真核生物に近縁とされており、真核生物特有の細胞骨格の起源と進化の解明に重要なモデル微生物の一種である。今回の研究ではこのオーディン古細菌から、微小管を形成するチューブリンタンパク質と進化的に近いタンパク質「オーディンチューブリン」が見つかった。X線結晶構造解析と電子顕微鏡観察によって、微小管と同様に、GTPがサブユニット間に結合し、加水分解により構造変化が誘発される詳細なメカニズムを明らかにした。
さらにクライオ電子顕微鏡による観察で、重合したオーディンチューブリンのフィラメントは直径100 nm程度のリング構造を形成することがわかった。この構造は、微小管の直径25 nm程度の直線的構造よりも、原核生物のFtsZタンパク質のリング構造と類似している。このことからオーディンチューブリンは進化的に、原核生物のFtsZと、真核生物の微小管を形成するチューブリンの中間に位置する可能性が示唆された。
本研究成果は、2022年3月25日に国際学術誌「Science Advances」に掲載された。
◆論文情報
掲載誌:Science Advances
論文タイトル:Structure and dynamics of Odinarchaeota tubulin and the implications for eukaryotic microtubule evolution
著 者:Caner Akıl, Samson Ali, Linh T. Tran, Jérémie Gaillard, Wenfei Li, Kenichi Hayashida, Mika Hirose, Takayuki Kato, Atsunori Oshima, Kosuke Fujishima, Laurent Blanchoin, Akihiro Narita, Robert C. Robinson
DOI:10.1126/sciadv.abm2225
URL:https://www.science.org/doi/10.1126/sciadv.abm2225
◆詳しいプレスリリースについて
オーディン古細菌からチューブリンタンパク質を発見~真核生物の微小管の進化を解き明かす~
https://www.okayama-u.ac.jp/up_load_files/press_r4/press20220531-1.pdf
◆本件お問い合わせ先
東京工業大学 地球生命研究所(ELSI)准教授 藤島皓介(ふじしま こうすけ)
TEL: 03-5734-3414
<取材申し込み先>
東京工業大学 総務部 広報課
TEL: 03-5734-2975
FAX: 03-5734-3661
岡山大学 総務・企画部 広報課
TEL: 086-251-7292
FAX: 086-251-7294
名古屋大学 広報室
TEL: 052-789-3058
FAX: 052-789-2019
<岡山大学の産学官連携などに関するお問い合わせ先>
岡山大学研究推進機構 産学官連携本部
〒700-8530 岡山県岡山市北区津島中1-1-1 岡山大学津島キャンパス 本部棟1階
TEL:086-251-8463
E-mail:sangaku◎okayama-u.ac.jp
https://www.orsd.okayama-u.ac.jp/
岡山大学メディア「OTD」(アプリ):https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000011.000072793.html
岡山大学メディア「OTD」(ウェブ):https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000215.000072793.html
岡山大学SDGsホームページ:https://sdgs.okayama-u.ac.jp/
岡山大学Image Movie (2020):https://youtu.be/pKMHm4XJLtw
「岡大TV」(YouTube):https://www.youtube.com/channel/UCi4hPHf_jZ1FXqJfsacUqaw
産学共創活動「岡山大学オープンイノベーションチャレンジ」2022年6月期共創活動パートナー募集中:
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000691.000072793.html
岡山大学『THEインパクトランキング2021』総合ランキング 世界トップ200位以内、国内同列1位!!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000070.000072793.html
岡山大学『大学ブランド・イメージ調査2021~2022』「SDGsに積極的な大学」中国・四国1位!!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000373.000072793.html
岡山大学『企業の人事担当者から見た大学イメージ調査2022年度版』中国・四国1位!!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000122.000072793.html
国立大学法人岡山大学
http://www.okayama-u.ac.jp/
<発表のポイント>
- アスガルド上門に属するオーディン古細菌から、真核生物の微小管を形成するチューブリンタンパク質によく似た「オーディンチューブリン」を発見
- オーディンチューブリンの構造解析により、GTP加水分解の詳細なメカニズムを初めて解明
- 重合したオーディンチューブリンが、真核生物の微小管よりも原核生物のFtsZの構造に類似したリング構造を形成することを確認
◆概 要
東京工業大学地球生命研究所(ELSI)のカネール・アキール(Caner Akıl)研究員(研究当時。現オックスフォード大学)と藤島皓介准教授、岡山大学異分野基礎科学研究所のサムソン・アリ(Samson Ali)助教、リン・トラン(Linh T. Tran)研究員、ロバート・ロビンソン(Robert C. Robinson)教授および名古屋大学大学院理学研究科の成田哲博准教授らの合同研究チームは、アスガルド上門オーディン古細菌由来のチューブリンタンパク質を発見し、そのGTP結合状態の立体構造や束状の特徴的なリング構造を明らかにした。
イエローストーン国立公園の温泉に生息する好熱性のオーディン古細菌は原核生物ではあるが真核生物に近縁とされており、真核生物特有の細胞骨格の起源と進化の解明に重要なモデル微生物の一種である。今回の研究ではこのオーディン古細菌から、微小管を形成するチューブリンタンパク質と進化的に近いタンパク質「オーディンチューブリン」が見つかった。X線結晶構造解析と電子顕微鏡観察によって、微小管と同様に、GTPがサブユニット間に結合し、加水分解により構造変化が誘発される詳細なメカニズムを明らかにした。
さらにクライオ電子顕微鏡による観察で、重合したオーディンチューブリンのフィラメントは直径100 nm程度のリング構造を形成することがわかった。この構造は、微小管の直径25 nm程度の直線的構造よりも、原核生物のFtsZタンパク質のリング構造と類似している。このことからオーディンチューブリンは進化的に、原核生物のFtsZと、真核生物の微小管を形成するチューブリンの中間に位置する可能性が示唆された。
本研究成果は、2022年3月25日に国際学術誌「Science Advances」に掲載された。
◆論文情報
掲載誌:Science Advances
論文タイトル:Structure and dynamics of Odinarchaeota tubulin and the implications for eukaryotic microtubule evolution
著 者:Caner Akıl, Samson Ali, Linh T. Tran, Jérémie Gaillard, Wenfei Li, Kenichi Hayashida, Mika Hirose, Takayuki Kato, Atsunori Oshima, Kosuke Fujishima, Laurent Blanchoin, Akihiro Narita, Robert C. Robinson
DOI:10.1126/sciadv.abm2225
URL:https://www.science.org/doi/10.1126/sciadv.abm2225
◆詳しいプレスリリースについて
オーディン古細菌からチューブリンタンパク質を発見~真核生物の微小管の進化を解き明かす~
https://www.okayama-u.ac.jp/up_load_files/press_r4/press20220531-1.pdf
◆本件お問い合わせ先
東京工業大学 地球生命研究所(ELSI)准教授 藤島皓介(ふじしま こうすけ)
TEL: 03-5734-3414
<取材申し込み先>
東京工業大学 総務部 広報課
TEL: 03-5734-2975
FAX: 03-5734-3661
岡山大学 総務・企画部 広報課
TEL: 086-251-7292
FAX: 086-251-7294
名古屋大学 広報室
TEL: 052-789-3058
FAX: 052-789-2019
<岡山大学の産学官連携などに関するお問い合わせ先>
岡山大学研究推進機構 産学官連携本部
〒700-8530 岡山県岡山市北区津島中1-1-1 岡山大学津島キャンパス 本部棟1階
TEL:086-251-8463
E-mail:sangaku◎okayama-u.ac.jp
https://www.orsd.okayama-u.ac.jp/
岡山大学メディア「OTD」(アプリ):https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000011.000072793.html
岡山大学メディア「OTD」(ウェブ):https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000215.000072793.html
岡山大学SDGsホームページ:https://sdgs.okayama-u.ac.jp/
岡山大学Image Movie (2020):https://youtu.be/pKMHm4XJLtw
「岡大TV」(YouTube):https://www.youtube.com/channel/UCi4hPHf_jZ1FXqJfsacUqaw
産学共創活動「岡山大学オープンイノベーションチャレンジ」2022年6月期共創活動パートナー募集中:
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000691.000072793.html
岡山大学『THEインパクトランキング2021』総合ランキング 世界トップ200位以内、国内同列1位!!
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岡山大学『大学ブランド・イメージ調査2021~2022』「SDGsに積極的な大学」中国・四国1位!!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000373.000072793.html
岡山大学『企業の人事担当者から見た大学イメージ調査2022年度版』中国・四国1位!!
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