OCA大阪デザイン&ITテクノロジー専門学校と産学連携 サイバーセキュリティにおける実践型人材育成を支援
キヤノンマーケティングジャパン株式会社(代表取締役社長:足立正親、以下キヤノンMJ)は、OCA大阪デザイン&ITテクノロジー専門学校(学校長:篠塚正典、以下OCA)のホワイトハッカー専攻において、産学連携による実践型の人材育成を目的とした特別講義および企業プロジェクトを実施しました。さらに、2021年4月よりカリキュラムによる講義を実施します。
近年、サイバー攻撃の高度化、巧妙化が続く一方、テレワークやリモート授業など、働く場所や学ぶ環境も変化し、それに応じたセキュリティ対策が求められています。進化を続ける攻撃に対抗するためには高度で専門的な知識を持ち、経験を有する人材が重要ですが、人材の不足に加えその育成に時間を要することが課題となっています。
OCAは、「ホワイトハッカー専攻」を2019年4月に開講し、サイバー犯罪に対抗するセキュリティエンジニアの教育を行っています。1988年の開校以来、「産学連携教育」を通して社会に貢献できる人材を育成しており、その中心が「豊かな創造力」と「テクノロジー」を身につける産学連携・企業プロジェクトの取り組みです。企業のエンジニアから今必要とされる技術や知識について直接講義を受ける実践教育を通じ、スペシャリストの育成を目指しています。
一方、キヤノンMJグループはセキュリティベンダーとして専門組織「サイバーセキュリティラボ」を中核にマルウェア解析やサイバーセキュリティ関連技術の研究、調査を行っています。大学をはじめとする教育機関との共同研究など、産学連携を含めてさまざまな活動を展開しています。
このほどキヤノンMJグループはOCAの取り組みに賛同し、ホワイトハッカー専攻の学生42名に「特別講義」および「企業プロジェクト」を実施しました。サイバーセキュリティラボのセキュリティエンジニアが講師を務め、実際の攻撃事例や統計データを用いた講義や、学生の調査結果への実務者視点でのレビューなどを行いました。2021年4月からは定期講義を実施し、引き続き同校の人材育成を支援していきます。
このたびの産学連携により、キヤノンMJグループはサイバーセキュリティの現場で培ってきた経験と技術力や、マルウェアに関する調査・研究などの幅広い知見を活かした実践的な講義を通じ、将来活躍するホワイトハッカー育成の一助になりたいと考えています。
学生には、今まさに世の中で起きているサイバー攻撃の実態について理解を深めるとともに、数多くの事例について学び、サイバー攻撃者の先を行く視点や技術力を身につけることを期待します。
キヤノンMJグループは、サイバーセキュリティの領域で活躍する人材の育成を重要な課題と捉え、今後も産学連携や共同研究、団体活動への参加を通じて、業界全体の技術向上を目指すとともに自社のノウハウや技術力の向上を目指します。
<産学連携の主な取り組み>
「特別講義」では、2020年上半期のサイバーセキュリティ脅威動向について、実際の攻撃事例や統計データなどを用いて講義を行いました。
企業の現場と同じプロセスで取り組む「企業プロジェクト」では、学生が「ウイルス対策製品の比較」と「流行しているマルウェアの調査」の2つの課題について6か月にわたり調査を行いました。途中経過では、講師から調査に対する実務者視点でのレビューやアドバイスを受け、2021年2月の卒業・進級制作展で調査結果の発表を行いました。本プロジェクトを通してマルウェアの社会への影響や対策のためのソフトウエアを理解したり、調査結果をわかりやすく伝えるためのまとめる力を身に着けたりするなど、マルウェアの調査・解析に関わる業務を模擬的、体系的に学ぶ機会となりました。
受講した学生からは、「企業の課題として取り組むことで調べるものの質も上がり、自分の物差し以外で知識を得ることができた、とても貴重な体験になった」と好評でした。
キヤノンMJグループは、2021年4月以降も定期講義を実施し、引き続き同校の人材育成を支援していきます。具体的には10月までの6か月間、毎週金曜日にマルウェアに関する知識やマルウェア解析技術(表層解析技術、動的解析技術)に関する講義を行います。
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