山梨県道志村で「わさび田」の復興と沢わさび栽培試験を開始
日本古来のスパイス「わさび」を未来につなぐ
エスビー食品株式会社は、コーポレートメッセージ「そこに、スパイス&ハーブ」のもと、「健康でしあ
わせな暮らしへの貢献」と「地球環境への貢献」を目指す取組みの一つとして、山梨県道志村で約50年
間放置されていた「わさび田」の復興と、そこでの沢わさび ※1 の栽培試験を開始しました。
わさびは日本に古来より自生していた スパイス の一つであり、 当社
は創業期より現在に至るまで粉わさびやチューブ入り香辛料など、
わさびを原料とする製品を製造・販売してきました。1993年には、
日本有数の湧水・富士山麓山梨県忍野八海で知られる忍野村に試験
農場を開設し、わさび をはじめとした 、当社のコアコンピタンスで
あるスパイスやハーブの栽培研究を行っています。忍野試験農場で
は温室を利用した栽培研究を中心としているため、自然環境を利用
した栽培におけるデータのモニタリングが困難であるという課題が
ありました。
▼忍野試験農場のご紹介 : https://www.sbfoods.co.jp/company/rd/oshino/ (写真) 忍野試験農場
一方、林野庁の調査 ※2 によると、国内のわさび生産量は減少傾向にあり、わさび農家では高齢化による
栽培の担い手の減少に加え、自然災害の激甚化の影響で栽培を断念するケースが増加しています。「わさ
び田」の減少とともに、古くから沢わさびの生産を支えてきた築田・栽培管理技術が失われつつあり、そ
れと同時に、日本の伝統的な食文化の継承が途絶えてしまうことが危惧されています。
今回取組みを実施する山梨県南都留郡道志村の周辺地域は、きれいな湧き水が豊富で、道志村内にある
「養老の森」※3 の周辺には、豊富な水を必要とする沢わさびの栽培が行われていたかつての「わさび田」
が複数残っています。また、道志村は忍野試験農場がある忍野村と隣接しており、2拠点を活用したわさ
びの総合研究が可能です。
当社は今回、「養老の森」の周辺にある面積約55㎡の「わさび田」跡を復興し、自然環境下での沢わさび
の栽培試験を実施することで、「わさび田」に関する技術・知見をもった人材の育成や、生産現場の課題
抽出・解決に向けた体制強化を目指します。また、産地支援などを通じた持続的なわさび栽培、ならびに
食文化の継承にも貢献していきます。
※1 自然の湧き水を利用した「わさび田」で栽培するわさびのこと
※2「特用林産物の生産動向」(林野庁)、「特用林産物生産統計調査」(農林水産省)を参考
※3 一般社団法人「養老の森」の活動拠点。「森に還る、街から山へ参勤交代」をテーマに、森の間伐
や植樹、伝統的な食生活や郷土芸能の復活、動植物の調査・保護などを行っている。
▼「養老の森」ウェブサイト : https://www.yoro-mori.com/
「わさび田」の復興作業について
2024年1月から約3か月にわたり、のべ13名の当社従業員が参加して「わさび田」の復興作業および
わさび苗の定植を行いました。
≪復興作業の内容≫
・「わさび田」に積もる枯葉や枝の撤去 ・隣接する川からの取水作業 ・水圧ポンプを用いた表層の掃除
・堤防の着工整備 ・獣害防止柵の設置 ・苗の定植 など
「わさび田」の復興と栽培試験を通して、技術や知見の習得だけでなく、 国内の持続可能なわさび生産にも貢献していきます。 |
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