南スーダン ジュバの避難民にユニセフの物資届く【プレスリリース】
栄養、水、衛生など救援物資の運搬開始、親とはぐれた子どもの追跡調査も
【2016年7月13日 ジュバ(南スーダン)発】
ユニセフ(国連児童基金)は、先週ジュバで起こった激しい戦闘によって避難を余儀なくされている数千人の人々に対し、パートナー団体と共に命を守る緊急支援を始めています。
今日、ジュバでの移動が可能になるとすぐに、支援物資を乗せた4台のトラックがユニセフの倉庫を出発し、同市内にある国連の避難民キャンプに到着しました。人々が身を寄せる2カ所の教会へも、高カロリー補助食が届けられました。
「激しい戦闘に晒された人々は、この最悪の状況に必死に対処しています」とユニセフ南スーダン事務所代表のマヒンボ・ンドエは述べました。「水、食料、医療支援を、人々は切実に必要としています」
今日ユニセフが発送した支援物資には、栄養治療のための物資をはじめ、水の容器や石けんなどの衛生用品などが含まれています。保健セットや子どもたちの遊び道具なども明日届けられる予定です。
ユニセフとパートナー団体によるチームは、人道支援ニーズの規模を精査する調査を進めています。また、逃げる中で親と離ればなれになってしまった子どもたちのため、家族の追跡調査も始めました。紛争の影響を受けた最大5万人を支援する計画はすでに整っています。
「私たちの活動は、拡大していくでしょう。しかし、重要なのは、必要とするすべての人に支援を届けるということであり、そのために私たちには制限のない人道アクセスが必要なのです」とンドエ代表は強調しました。
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■ 南スーダンの子どもたちの状況補足
南スーダンで再燃した戦闘は、多くの子どもたちの命を脅かし、けが、故郷からの避難、拉致などの危険に晒しています。
- これまでの紛争で、南スーダンではすでに90万人以上の子どもが家を追われ避難民となっていましたが、7月7日にジュバで勃発した戦闘によって、新たに4万2,000人が避難を余儀なくされました。
- 栄養不良が、南スーダンの子どもたちの深刻な脅威となっています。ユニセフは、今年1月から5月までの期間に、10万人の子どもが重度の急性栄養不良の治療が必要であると確認しています。その数は、昨年同時期と比較すると44%も増えています。
- 子どもたちの危機は、ジュバ周辺だけではありません。南スーダン北西部の街、ワウでは、6月24日に激しい戦闘が始まり、7万人が避難民となり、少なくとも20人の子どもが命を落としました。ワウでは、戦闘開始以来、79人の子どもが行方不明になっていると報告されています。また、家族と離ればなれになり家族と再会するための支援を必要としている子どもは225名にのぼっています。
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■ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。(www.unicef.org)
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する34の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています
■日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国34の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 (www.unicef.or.jp)
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