お盆の帰省は介護について考える機会に「低価格プランを持つ介護施設数ランキング」をLIFULL 介護が発表
全国最多は大阪府、2位は福岡県、3位は北海道。独居率が高いエリアがランクイン。東京都は板橋区、大阪府は東大阪市が「低価格プランを持つ老人ホーム」が最も多い地域に。
事業を通して社会課題解決に取り組む株式会社LIFULLのグループ会社である株式会社LIFULL senior(代表取締役:泉 雅人)が運営する業界最大級の老人ホーム・介護施設検索サイト「LIFULL 介護」は、例年お盆の帰省をきっかけに介護への関心が高まることから、老後の生活や介護施設探しに役立つ情報を提供すべく、「低価格プランを持つ介護施設数ランキング」を発表します。

調査の背景:お盆の帰省は介護について考える機会。選択肢を広げるべく「低価格プランを持つ介護施設数」をランキング化
7月下旬に差し掛かり、お盆時期の帰省を計画されている方も多いのではないでしょうか。
久しぶりに親族と対面すると、老いや身体機能の変化を目の当たりにすることから、、お盆の帰省は介護や老後の生活について考えるきっかけになります。実際、「LIFULL 介護」でもお盆明け後に問い合わせ数が増加する傾向が見られています。
介護や老後の生活を考えるにあたって検討するのが、老人ホームや高齢者住宅の利用です。昨今では、「老人ホーム=老後資金に余裕がある人のみが利用できるもの」というイメージを持つ方も多いですが、実際には入居費用が不要な施設や、月額料金が安い施設も存在するため、実は現実的な選択肢にもなり得ます。
そこで「LIFULL 介護」では、入居時費用100万円以下かつ月額15万円以下の料金プラン(以下、低価格プラン)を持つ介護施設の数を、全国47都道府県、東京都、大阪府とエリア毎にランキング化しました。
本情報が介護に関するコミュニケーションや選択肢を広げることに役立てば幸いです。
ランキングサマリー
・【全国編】大阪府が1位。北海道や福岡県、65歳以上の独居率が高いエリアがトップ10に。
・【東京編】1位は板橋区。江戸川区、足立区、練馬区など23区も上位にランクイン。
・【大阪編】1位は東大阪市。堺市中区、枚方市が次いでランクイン。東京都よりも低価格プランのある施設が多い傾向に。
■ 各ランキングについて
【全国編】大阪府が1位。北海道や福岡県、65歳以上の独居率が高いエリアがトップ10に

「低価格プランをもつ介護施設数が多い都道府県ランキング」全国編では、大阪府が338件で1位となり、2位の福岡県(128件)とは2倍以上の差となりました。また、4位の神奈川県(107件)、5位の埼玉県(105件)、10位の千葉県(63件)、6位の兵庫県(87件)、8位の静岡県といった三大都市圏に隣接するエリア、福岡県や3位の北海道(119件)といった人口が多いエリアがランクインしました。
特に上位3つは65歳以上の人口における独居率も高く、大阪府は25.8%、福岡県は22.4%、北海道22.4%、神奈川県は21.7%と、全国平均の20.5%を超えています(※1)。高齢者の独居率が高い地域は老人ホームの需要も多く、経済状況や様々なニーズに対応するために低価格プランを持つ施設も多くなっていると考えられます。
※1 国立社会保障・人口問題研究所 令和6年日本の世帯数の将来推計(都道府県別推計)p.70 2020年統計
https://www.ipss.go.jp/pp-pjsetai/j/hpjp2024/gaiyo/gaiyo.pdf
【東京編】1位は板橋区。江戸川区、足立区、練馬区など23区も上位にランクイン

「低価格プランをもつ介護施設数が多い都道府県ランキング」東京編では、板橋区が1位(10件)、江戸川区が2位(8件)、足立区と練馬区が4位(4件)と23区も上位を占めました。
1位の板橋区は大きな病院が多く、令和5年の調査では病床数が9,677と23区の中で最も多い地域です。(※2)地域の病院と医療連携をとっている老人ホームが多数あり、いざという時に安心な環境と言えるでしょう。また、大きな公園や緑地が豊富にあり、23区内ながら自然に囲まれた暮らしが期待できるほか、幹線道路が多く都外から親族が面会する際にも便利です。
2位の江戸川区は、有料老人ホームの入居時費用の相場が420万円と、東京都の同相場980万円を大きく下回っており(※3)、都内では比較的リーズナブルなエリアとなっています。さらに、特別養護老人ホーム(以下、特養)の入居待機者に対して、入居待ち期間中の介護付有料老人ホームの費用を助成するなど、介護施設利用に関わる負担軽減を目的をとした施策も実施しています。
3位の八王子市は多くの有料老人ホームが点在しているほか、特養やサービス付き高齢者向け住宅(以下、サ高住)も充実しています。。一定要件を満たせば認知症高齢者グループホームの利用負担軽減も受けられ、施設介護を検討しやすいエリアと言えます。
※2令和5年 東京都福祉局 年報(福祉・衛生行政統計)
https://www.fukushi.metro.tokyo.lg.jp/documents/d/fukushi/05-15_ijieisei-2-pdf
※3 LIFULL 介護2025年7月17日掲載時点
【大阪編】1位は東大阪市。堺市中区、枚方市が次いでランクイン。東京都よりも低価格プランのある施設が多い傾向に

「低価格プランをもつ介護施設数が多い都道府県ランキング」大阪編では、東大阪市が1位(30件)となりました。東京編の1位板橋区と比較しても、件数は3倍となっています。
大阪府は全国よりも高齢者における住民税非課税世帯の割合が高く(※4)、低価格施設のニーズが非常に高い地域です。歴史を辿ると、戦後から高度成長期にかけて簡易宿泊所が根づいた地域でもあり、「安くても住める場所を提供する」という土壌がもともとあると考えられます。
1位の東大阪市は、大阪市と隣接しており交通利便性が高いにもかかわらず、低価格プランを持つ老人ホームが多いエリアです。有料老人ホームの月額費用(入居時費用あり)の相場も10.9万円と、大阪府の同相場23.9万円を大きく下回っています(※5)。また、スポーツなどを通じた交流の場を提供しており、高齢者の生きがいづくりも推進しています。
2位の堺市中区は、高齢者が地域で安心して暮らせるよう、緊急通報装置の貸与や見守り支援、紙おむつ給付、車いすの無償貸与(3ヶ月上限)など、生活を支える多様なサービスを提供しています。また、生活機能の低下がみられる65歳以上のひとり暮らし等高齢者を対象にショートステイを提供。地域全体で支える「さかい・あんしん見守りネット」なども整備され、包括的な支援体制が整っています。
3位の枚方市では、枚方市では、高齢者がでいきいきと暮らし続けられるよう、多方面からの支援に取り組んでいます。「緊急通報装置」の設置や定期的な見守り。紙おむつの支給や福祉用具の給付・貸与も実施中。外出が難しい方に向けては、タクシー利用券の配布などの移動支援もあります。また、認知症の早期支援に対応する専門チームも配置され、安心して暮らせる地域づくりが進められています。
※4 厚生労働省 令和4年度介護保険事業状況報告(年報)
介護保険第1号被保険者数における第1〜3段階の者の割合
全国 33.6% 大阪府 41.7%
※5 LIFULL 介護2025年7月17日掲載時点
「LIFULL 介護」編集長 小菅 秀樹 コメント「施設選びでは費用の内訳を必ず確認。介護・医療ニーズとのマッチや安心して暮らせるかも重要」

低価格帯の介護施設が増えている背景には、高齢者の経済状況の厳しさがあります。厚生労働省「2023(令和5)年 国民生活基礎調査」によれば、約4割の高齢者世帯が「年金のみ」で生活しています(※6)。年金が主な収入源である方にとって、入居一時金や月額20万〜30万円の施設は大きな負担です。こうした現状を受け、施設側も「入居金ゼロ・月額15万円以下」といった低価格プランを導入する動きが広がっています。中には、家賃を抑える一方で、介護保険サービスの提供によって収益を確保するビジネスモデルを採用する施設もあり、こうした仕組みが拡大を後押ししています。
介護施設を選ぶ際には、月額費用が安く見えても、オプション料金や実費分が加算され、実際の負担が大きくなるケースもあるため、費用の内訳を必ず確認する必要があります。①また、費用面だけでなく、本人の介護・医療ニーズにあっているか、安心して暮らせる環境か、という視点で総合的に判断することが大切です。スタッフの対応や共用スペースの清潔さ、レクリエーションの充実度等も「生活の質」を左右する重要な要素ですので、見学時は、職員の声かけや入居者の表情などを観察し、ご本人が「ここでなら過ごしたい」と思えるかどうかを大切にしていただきたいと思います。
※6 令和6年国民生活基礎調査の概況
公的年金・恩給を受給している高齢者世帯のなかで「公的年金・恩給の総所得に占める割合が 100%の世帯」は 43.4%
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa24/dl/03.pdf
〈メディアの皆様へ〉
介護施設選びのポイント、介護をめぐる親と子のコミュニケーションなど小菅へのご取材が可能です。「メディア関係者限定公開情報」のお問い合わせ先をご確認ください。
調査概要
調査期間:2025年7月16日
調査主体:株式会社LIFULL senior
調査対象:LIFULL 介護に掲載されている入居時費用100万円以下かつ月額15万円以下の料金プランを持つ介護施設
介護施設検索サイト「LIFULL 介護」では「安い・低価格プランあり」という条件で検索可能です。
https://kaigo.homes.co.jp/s/list/affordable=1/
株式会社LIFULL senior について
「老後の不安をゼロにする」をビジョンに掲げ、ヒトとテクノロジーの力で、超高齢社会の課題を解決するさまざまな事業を展開しています。主な事業として、老人ホーム・介護施設検索サイト「LIFULL 介護」、遺品整理業者検索サービス「みんなの遺品整理」、介護施設向け買い物代行業務支援サービス「買い物コネクト」があり、今後も高齢者や関わる人々が抱える不安や課題に向き合って事業を拡大していきます。
株式会社LIFULL senior 概要
会社名:株式会社LIFULL senior(ライフル シニア)
所在地:東京都千代田区麹町1丁目4−4
代表取締役:泉 雅人
設立:2015年7月1日
事業内容:
老人ホーム検索サイト『LIFULL 介護』の運営
遺品整理業者検索サイト『みんなの遺品整理』の運営
介護施設向け買い物代行支援サービス『買い物コネクト』の運営
自治体向け買い物弱者支援ツール『買い物コネクト』の運営
介護当事者一歩手前の世代に向け、介護や老後に関する最新情報や体験談を発信するウェブメディア『tayorini』(たよりに)の運営
https://kaigo.homes.co.jp/tayorini/
株式会社LIFULLについて (東証プライム:2120、URL:https://lifull.com/)
LIFULLは「あらゆるLIFEを、FULLに。」をコーポレートメッセージに掲げ、個人が抱える課題から、その先にある世の中の課題まで、安心と喜びをさまたげる社会課題を、事業を通して解決していくことを目指すソーシャルエンタープライズです。現在はグループとして、不動産・住宅情報サービス「LIFULL HOME'S」、空き家の再生を軸とした「LIFULL 地方創生」、シニアの暮らしに寄り添う「LIFULL 介護」など、この世界の一人ひとりの暮らし・人生が安心と喜びで満たされる社会の実現を目指し、さまざまな領域に事業拡大しています。
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