民放の奇跡⁉TKO木本が登壇!お墓について真剣に考える番組「お墓から見たニッポン Season2」のオンライン記者会見が開催!
テレビ大阪製作「お墓から見たニッポン」第1回放送は8/7(金)夕方5時22分から
- 【会見内容(抜粋)】
会見は番組プロデューサーの徳岡が番組の主旨を説明するところからスタート。「お墓が題材ということで、皆さんも『なんで?』と思われるかも知れないですが、僕の中できっかけになったのが最近よく言われている“少子高齢化”です。お墓の後継者がいないという話はよくニュースに出たりすると思うんですが、それで『お墓って一体、何だったんだろうな』と疑問に思い、それを企画にしたところから始まりました」ときっかけを話した。
また、これに合わせて朽木教授、墓マイラーのカジポンさんを抜擢した理由は「調べていくと、そこに遺骨があるかどうかは別にして、歴史上の人物のお墓がけっこう残っているんです。では庶民のお墓はいつ頃のお墓が残っていて、その時代はどうなっているのか疑問に思って。そういうことが話せる学者さんはいないものかと探していたら朽木先生がいらっしゃいました」と朽木教授との出会いを。また、カジポンさんについては、「番組として作る中では、有名人のお墓と庶民のお墓を対比しながら見せていく、というふうに考えていて、その時に“墓マイラー”という言葉を初めて聞きました。カジポンさんは世界中101カ国のお墓を参っておられるので」とふり返った。「そんな個性の強いふたりを誰が回していくんや? ということで、木本くんがちょうどいて、ロケ中もこのおふたりはめちゃくちゃ喋るので、制御が大変だったんですが…」と木本の手腕を高く評価。
木本は久しぶりの朽木教授・カジポンさんを連れての撮影に「お墓を転々とするんですが、朽木先生は移動中もずっとお墓のいろんなことを淡々と教えてくれて、その隣でカジポンさんが情熱的にお墓や歴史の話を語る。要するに1日中ずっとお墓の話を聞いてるんです。それがめちゃくちゃ面白くて。でもお墓の話を1日中となると、さすがにちょっと頭が痛くなって(笑)。でも、それくらいお墓ひとつで語れる背景、人物像があり、改めて大事にしないとだめだなと思いました」と久しぶりのロケの感想を話した。
またこの番組に出演することで自身のお墓への考え方に変化があった様子。「僕は長男なんですが、父親と『お墓どうしよ?』という話をしていたんです。僕には子どもがいないので、お墓に自分が入った後どうするんやろ? と思っていました。『永代供養とか、そういう方向かな?』と考えている時にこの番組のロケがあり、『永代供養はやめる! お墓はずっと残さなあかん』と思って。使命感が芽生えています」とにっこり。「命は限りあるものですが、お墓は生きていく人が繋ぐことにより、永遠に残っていくもの。多分あとあとの人が、ひとりの小さい人間ですが、僕の話をしてくれる子孫が現れるかも知れない。僕のことを忘れられないためにも、お墓は残したいなと思いました」と改めて語った。
朽木教授は「民俗学、考古学の視点で、墓石から当時の社会の様子を研究しているんですが、こうしたややマニアックな分野の研究をしていると、なかなか研究の成果を紹介できる機会がないので、そういう意味でこういう研究を紹介できる機会をいただけるのは意義深いこと。この番組に参加させていただけることは大変ありがたいと思っています」としみじみ。
また、庶民のお墓の研究を続ける朽木教授は「お墓には3つの機能があると思っています。1つ目は『この人がここに埋まっていますよ』という標識としての機能。2つ目は『供養』のための機能。3つ目は『亡くなった人を偲ぶための“よすが”」の機能。それは庶民でも有名人でも同じですが、まさに私たちが墓参りをした時に、お墓の前に行くと亡くなったおじいちゃんを思い出すとか、ありますよね。この番組では、その“よすが”がクローズアップされていて、その機能を遺憾なく発揮しているなとつくづく思いました」と語った。
さらに、カジポンはソウルトーク(墓に語りかけること)について、「お礼です。歴史の教科書に載っていない人でも、村人のためになにかいいことをされていたりとか、そういう方にお礼を伝える。あなたのことを忘れません、ということです。墓石って、石ではあるんですが、歴史を変えるほどのチカラがあるもの。僕たちも頑張って生きようと思えるんです」と熱く語った。
でも実は番組のオファーがあった当初は「テーマが渋すぎるので『番組として成立するんですか?』と徳岡さんに聞いたこともあった」とか。「でも、仕上がりを観たら感動的で。名もなき庶民のお墓なんですが、真ん中に五輪塔があり、供養して、亡くなった方が成仏しますように、と手を合わせる優しさ。そんな優しさがカチカチに固まって、墓石になっているんだと思うと泣けるんです」と熱弁。「私たち墓マイラーは、骨が入っているお墓には『チャップリンの墓だ!』となるんですが、供養塔には骨が入っていない場合もあって、でもその優しさを感じた時、『こんなに愛されているんだ』ということがわかって。供養塔が多ければ多いほど『ああ、よかったですね。20個も供養塔がありますよ』と感動しました」とお墓への愛が止まらない様子。また、友人にこの番組を紹介する時は「民放の奇跡」と呼んでいるという。
記者からの質疑応答では、木本には「Season2に向かう時は、Season1とは違った心持ちで挑んだのですか?」との質問が。「ロケに行く前はいつも楽しみです。何が一番楽しみかと言うと、お墓を通して歴史を見ます。今日も楠木正成公のお墓に行って歴史を教えてもらうと、歴史って現代人からしたらひとまとめで考えがちなんですが、でもこの時代の人が室町時代のあの人のことを尊敬していたとかもあるわけですよ。時代ごとに、過去の時代の人に憧れて新しい時代を築こうとしたということが、とてもリアルに伝わるんです。そんな歴史を聞くと、魂の熱気が身体に入ってくる感じがして『俺も、俺ができることを頑張らないと!』という気持ちになる。最終的にはいつもエネルギッシュな気持ちで帰れるんです。それは『まさか!』でしたね」とうれしそう。
朽木教授には「鎌倉時代など、昔からのお墓は今も残っているのですか?」という質問が。朽木教授は「庶民のお墓はそうそうない」としながらも「だから今回、事例が少ない当時の雰囲気を残しているところを紹介できたのはありがたいです。珍しいものを観ていただける、というのはありますね」と見どころを。
木本はそれを受けて、火葬と土葬についても触れ、「昔は土葬が当たり前で、今は火葬が当たり前になったんですよね?」と尋ねると、「今回のロケでも2000年頃まで土葬されていた墓地へ行きます」と朽木教授。「最近まで『死んですぐ火に焼かれるのはイヤ』と土葬が続いていた地域があるんです。そう考えると、私たちの死生観というか、死に対する感覚の変化は実は意外と新しいもので、ここ20〜30年くらいで大きく変わったのがわかります」と語った。
最後に木本は、「お墓の番組と聞くと堅い番組かなと思われがちですが、お墓はその時代の流行や、人によっては見栄、想い、いろんな要素がつまっていて、堅苦しいものではなく、文化というより、マインドなんです。民俗性がきちんとあって、話を聞いていると誰でものめり込める話が盛りだくさんあります。まずは観てから、お墓のことを考えたり『木本はこういうことを言ってたんかな』と感じてくれたらうれしいですね」と感慨深げ。「この番組を通して『お墓、なくしていいかな』と思っていた私がお墓にハマり、見栄の塊なので小銭貯金を溜めるようになりました。現代の私たちにとってのお墓は何なのか? 亡くなった人を偲ぶ自体が面白いということを再発見する番組ですので、視聴者の皆さまにもこの番組を通じて、お墓が私たちに何を語りかけているのか、耳を傾けていただけると、奥深さや面白さが伝わると思います。ぜひ、感じていただけたらと思っています」と番組をPRした。
- 【出演】
千葉商科大学教授:朽木量
墓マイラー:カジポン・マルコ・残月
テレビ大阪アナウンサー:坂本七菜
- 放送概要
<番組名>「お墓から見たニッポン Season2」
第1回 南北朝時代「河内の悪党 楠木正成」8月7日(金)夕方5時22分~5時55分
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